ビール以外でもビール腹になります!間違いだらけ&病気を招く「お酒の常識」


 仕事のあとのビールは、ご褒美感覚で飲める美味しいものでもありますが、ぽっこりお腹も気になりますよね。

お酒は百薬の長ともいわれ、健康に良い話もいくつかありますし、体を蝕む話もあります。今回はそんなお酒にまつわるウソ、ホントをご紹介致します。

●ビールを避ければビール腹にならない?

ビールを嗜む方が気になる“ビール腹”。お腹が出るのを避けるためにビールはやめ、ワイン、焼酎、日本酒……と変えているという方もよく耳にします。

しかし、それでビール腹を避けられるのでしょうか。

●ビール腹の原因って?

「ビール腹=ビールの飲みすぎ」と思う方も多いですが、ビールだけでなくアルコール飲料を飲めば“ビール腹”になるリスクはあります。それは、ビール腹はビールを飲んだからではなく、ぽっこりお腹がビールの樽のような形をしていることが由来で、「ビール樽腹」ということなのです。

確かにビールを飲むと、炭酸でお腹が膨れたり、食欲が増して食べすぎたりすることでお腹が出やすくなります。しかし、それは他のお酒を嗜むことでもいえること。アルコールは食欲を増進させたり、脳を麻痺させ満腹感を感じにくくさせたりして、内臓脂肪型肥満をつくる傾向にありますので、どんなお酒もビール腹になりやすくさせます。

さらに、ほとんどの消化管に悪影響を及ぼすので、逆流性食道炎や栄養吸収障害、さらに肝臓に脂肪が溜まる「脂肪肝」や肝臓に炎症を起こす「アルコール性肝炎」、膵臓に炎症を起こす「膵炎」など、さまざまな病気を発症させるリスクがあります。

●お酒にまつわる噂って本当?

お酒は適量(ビール中ビン1本、日本酒1合、ワイン180ml)であれば、善玉コレステロールのレベル/値を上げたり、爽快感を得ることができたりすることは証明されています。

ほかにもお酒に関する良い情報は世の中に氾濫しています。

たとえば、「赤ワインを飲めばアンチエイジングになる。心疾患を予防する」ということを耳にしたことはないでしょうか。確かに、赤ワインにはポリフェノールが多く含まれており、そのような働きが期待できます。

また、「白ワインは有機酸が多く腸内環境を整える」「日本酒は保湿成分であれるアミノ酸や米麹が多く美白・美肌に良い」「果実酒は食欲を増進させる」といった、お酒の種類によってさまざまな働きがあります。

しかし、適量を超したり、お酒を飲めない人が無理に飲んだりすれば、肝臓にダメージを与えてしまい、期待する健康効果とは逆の働きが体で起こってしまいます。実際、ワインを日常的に良く飲むフランスの方は、心疾患の割合が少ないのですが、肝臓疾患は多いというデータがあります。さらに、赤ワインが心臓病を防ぐことは科学的には証明されていません。

●美味しく健康的に飲む方法

お酒は適量であれば、日々のストレスを解消してくれたり、人とのコミュニケーションを円滑にしたりする嗜好品でもあります。ただ、お酒を飲むと、どうしても感覚が麻痺しやすいため、つい飲み過ぎてしまうことも多いと思います。

美味しく健康的に飲むのであれば適量、感覚でいうのであれば“美味しい”と感じられるくらい、“飲んでいる量”が把握できるくらいでストップさせることが大切です。

社会に出るとお酒を飲む機会も増えますが、健康の適量と自分の適量を知ることが、失敗しないコツになります。百薬の長といえども、無理して飲むものでもありません。お酒を飲んで少しでも体が赤くなる体質の方は、お酒が体に合っていない証拠でもあります。

美味しく、楽しく、食事とともに飲むことが、健康的なお酒の飲み方でもありますので、一度飲み方を振り返ってみるのもいいですね。
(文=望月理恵子/健康検定協会理事長、管理栄養士)

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