秋篠宮さま誕生日会見がもたらした“波紋” 皇室ジャーナリストたちの見解は

日刊SPA!

2018/12/4 15:53



「多くの人が納得し喜んでくれる状況にならなければ、いわゆる婚約に当たる納采の儀を行うことはできません――」

11月30日に53歳の誕生日を迎えられた秋篠宮さまは、これに先立つ22日に紀子さまと共に記者会見され、長女・眞子さまのご婚約問題についてこう持論を述べられた。

眞子さまは昨年9月に小室圭さんとのご婚約が「内定」していたが、その後、小室さんの母親と元婚約者の間に金銭トラブルがあることが報じられた影響もあり、今年3月に予定されていた納采の儀は延期に……。8月に小室さんが米国のロースクールに留学してからも、小室さんが学生時代に撮られた品位に欠ける写真が流出するなど、週刊誌報道が過熱するなかで、苦渋の思いを滲ませる会見となった。宮内記者会に所属する記者が話す。

「今回の会見は例年と違って異様な緊張感に包まれていました。秋篠宮さまがどのような“表現”でこの問題に触れられるのか? どの社もずっと以前から注目していたからです。我われ宮内庁担当記者のほとんどは、もっと柔らかい言い回しになるだろうと思っていたが、蓋を開けてみたら、予想以上にセンシティブで強いお言葉だった……。会見は誕生日の1~2週間前に収録されるのが習わしですが、今回は箝口令も敷かれたくらいです」

もともと秋篠宮さまご夫妻は、あらかじめ用意した原稿をお読みになることはほとんどなく、「時間をかけてでもご自身の言葉で思いを伝えるタイプ」(宮内記者会所属記者)ということからも、今回の会見では、あえて「強いお言葉」を選ばれたと見るのが自然のようだ。元日本テレビアナウンサーで皇室ジャーナリストの久能靖氏が話す。

「秋篠宮さまが会見で、『毎週のように週刊誌等で報道されていることは承知しております』とおっしゃったように、世間でどういうことが話題になっているのかを十分承知したうえで『(納采の儀を)行うことはできない』と話されている。憶測が憶測を呼ぶ現状に終止符を打つために、ご自身の考えを伝える必要があると考えた結果、あのような踏み込んだ発言になったのでしょう。小室さんの母親の金銭問題について、『話題になっていることについてはきちんと整理をして、問題をクリアすること(が必要)になってくる』と説明を求められたのも、状況にまったく進展がないことへの苛立ちからではないでしょうか」

今回の会見以前から、眞子さまと小室さんのご婚約が「白紙」になる可能性について言及する知識人は少なくなかった。日本教育再生機構理事長で麗澤大学教授の八木秀次氏が話す。

「納采の儀が延期になった2月の時点で、『破談』に向かうのは既定路線とも言えます。そもそも納采の儀を行っていないので、公式な婚約ではなく、秋篠宮さまが会見で『納采の儀を行っていない』ことを強調していたのはこうした含意があったからでしょう。今後は、小室さんが何らかの理由をつけて辞退させるかたちに向かう可能性が高い。公式の婚約ではないので、秋篠宮さまもリアクションする必要はないが、簡単な破談の発表はあるでしょうね。小室さんが自ら結婚を辞退するなら、来年5月1日の新天皇への御代替わりが済んだ後になるはず。慶事の近くに破談の発表は考えにくいいので、少なくとも大嘗祭が終わってしばらくしてからというのが自然な流れではないか」

◆大嘗祭にかかる費用は「公費」か?「私費」か?

さらに、今回の誕生日会見では、秋篠宮さまが来年執り行われる大嘗祭の予算について「宗教色が強いものを国費で賄うことが適当かどうか」と疑問を投げかけ、宮内庁の山本信一郎長官に対して「(これまで問題提起してきたが)聞く耳を持たなかった」と苦言を呈されたことも波紋を広げている。

政府はすでに、1990年に執り行われた前回の大嘗祭のときと同様、費用を国から皇室の公的活動に支出される「宮廷費」で賄うとしているため、秋篠宮さまの会見を受け、西村康稔官房副長官が「あくまでご自身のお考えを述べられたものと理解している」と火消しに追われることとなった。

今上天皇の大嘗祭が行われた当時も「政教分離の原則」に反するか否かで論争となったが、今回、秋篠宮さまが問題提起されたのを機に、再び賛否の声が挙がっているのも事実だ。久能氏が語る。

「大嘗祭は、毎年行われる新嘗祭のうち、新天皇が最初に行う祭祀を指し、宮中祭祀のなかでもっとも重要な位置付けです。ただ戦後、宮中祭祀は天皇家の私的行事となり、費用は天皇家の私的活動費である『内廷費』で賄われてきた。言い換えれば、新嘗祭の一つである大嘗祭が、新天皇が即位するからという理由だけで国費からの支出があっていいのか? という疑問が残るのです。また、政府は先例を踏襲したと言うけれど、先例は前回の1回だけであり、30年も経てば時代は変化している。秋篠宮さまがおっしゃったように、その度に国費支出の是非を問う議論があっていいのではないか。そもそも天皇陛下は常々、国民の税金を使うようなことは控えるとおっしゃっており、莫大な費用を要する大嘗祭に国費を支出していいのか悩ましい。こうしたことに秋篠宮さまは率直に言及されたわけで、政治的発言という批判は当たらないと思います」

一方、八木氏は違う見方だ。

「国費を負担して然るべきという意見は、前回の大嘗祭のとき、議論を整理して政府見解が発表されており、これを踏襲すべきとするものです。つまり、大嘗祭は憲法が規定した皇位継承に伴う一世一度の由緒ある儀式であり、新天皇の即位の儀式の一環と位置付けられる。確かに、宗教儀式の性格を帯びるが、皇室の私的行事ではなく公的性格の儀式なので、天皇の国事行為ではないものの国費で賄う、という意見です。最高裁の判例(1977年の津地鎮祭訴訟)に照らしても、強い宗教的意義を持たないので、政教分離違反には当たりません。ただ、そもそも今回の秋篠宮さまの会見は率直に過ぎる印象です。大嘗祭の国費支出も、小室さんの件についても、本来は内々に収めるべき話。昭和天皇の頃など、昔は旧華族や親の代から皇族に仕えているような信頼できる“番頭”がいたが、現在、皇族方の周囲を固めるのは全員、宮内庁の役人です。風通しが悪いうえ、役人ゆえに短期で交代してしまう……宮内庁のマネジメントに問題があると言わざるを得ません」

来年は、新天皇への御代替えが控えているが、一国民として皇室の安寧を祈るばかりだ。

取材・文/週刊SPA!編集部

※週刊SPA!12月4日発売号「今週の顔」より

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