ルンバe5レビュー:「高性能で安いルンバ」とかいうチート的存在

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Photo: かみやまたくみ

これは惚れる。

10月末に発売されたiRobotのロボット掃除機「ルンバe5」。ルンバシリーズの普及を押し進めるための戦略モデルで、iRobotは「ハイ・エントリー」と呼んでいます。実態に即してわかりやすく言えば、安くなったミドルグレードのルンバ。前モデルから改良が施されつつ、1万円ほど安くなっています。

その実力やいかに?ということで、さっそく編集部で購入して2週間ほど使ってみました。

iRobot ルンバe5
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Photo: かみやまたくみ

・これは何?:ロボット掃除機「ルンバ」シリーズのミドルグレード(2018年モデル)

・価格:5万3870円(iRobotオンラインストア価格/税込)

・好きなところ:本当に掃除をお任せできること

・好きじゃないところ:メンテは基本ラクだが、1カ所だけめんどうなところがある

結論から言うと、すさまじい満足感…。「ルンバが欲しいなら、e5でとりあえずOK」と言っていい、鉄板な感じの仕上がりには唸らされました。いちばんの魅力は、高い動作の安定性。週7で全力稼働させてもエラーやトラブルで止まることはなく、本当に放っておくだけで部屋を綺麗にしてくれました。

頼まれた仕事を淡々と完遂し続ける姿はひとりのプロフェッショナルのそれ。頼りになりすぎて、「ルンバさん」と呼ぶようになったほどすごいヤツでした。ひたすら完成度が高いです。

毎日安定して掃除してくれる

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写真右側にあるゴミ箱ボタンを押すとダストボックスを取り外せる。
Photo: かみやまたくみ

ぼくは今回初めてルンバを体験しましたが、とにかく安定して動作するのには「さすがロボット掃除機の代名詞」と感動させられました。レビュー期間中は毎日掃除してもらったのですが、ルンバが掃除の途中でトラブルやエラーを起こして止まってしまうことはありませんでした。

ガジェットの動作って思ったほど安定していません。完全ワイヤレスイヤホンはたまに接続が切れたりしますし、PCは突然青画面になりやがります。iPhone Xは顔認証でもたつくことがときどきあります。仕様にせよ作り込みが甘いにせよ、そういう不安定な動作ってすごくストレスです。

ロボット掃除機というガジェットでそれが起こると最低だと思うんです。経路の算定にときどき時間がかかるくらいだったらいいですけど、狭い場所に入り込んでハマってしまったなんてことがあると、「人間が掃除に手間をかけなくていい」という最大のメリットにダイレクトに響いてしまうからです。

「実際に、本当に、安心して掃除をルンバ任せにできる」、それはすさまじい価値だと感じました。

知性すら感じる繊細な動き


安定した動作に寄与していると思われたのが、ルンバさんの高い状況判断力。iRobotは「iAdapt(アイアダプト)」という高速応答プロセスが導入されているとしています。これがちゃんと機能していることは、ルンバさんを観察しているとすぐにわかりました。

まず、壁や障害物への当たりが非常にソフト。本体がちょっと接触はするんですけど、明らかに行き先にあるものを認識して歩みを止めます。毎秒60回以上状況判断を行なううえ、40以上の行動パターンがセットされているそうです。かなり細かく切り返しを行ない、狭く複雑な形状の場所でも丁寧に入って掃除してくれます。
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キッチンはルンバさんの力をもっとも感じられた場所のひとつ。パンくずやコーヒーの粉などがどうしても落ちてしまうが、毎日掃除してもらえば気にならない。奥のカラーボックスの辺りを掃除しなくていいのも最高。
Photo: かみやまたくみ

この狭いところや入り組んだところも綺麗に掃除できる、というのはかなり意外でした。ルンバさんは円形で、その直径は35.1cm。決して小さくはないのですから。

具体的には椅子の下や物が多いキッチンなど。椅子の下を掃除するときは、椅子を動かさねばなりません。物が多いキッチンは凹凸も多く、掃除機だと都度ノズルを回転させる必要があります。1回1回は小さな手間ですけど、積み上がれば立派な重労働に。

iAdaptによる繊細な動作はこういった場所で生きました。ホコリが溜まりがちな壁際などにもフィットして届く、柔らかく細長いゴミかき集め用ブラシも秀逸で、狭い場所・入り組んだ場所こそルンバさんの恩恵を感じられました。人間がやるより綺麗になるんじゃなかろうか…。しかも、そんな重労働の時間がネトフリタイムなんかに変わるわけで、最高すぎるでしょう。

本体メンテもラクラク

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裏面。緑色のローラーは取り外せる。写真右手にはゴミかき集め用のブラシ。
Photo: かみやまたくみ

ルンバさんは確かに人を掃除から解放してくれますが、今度は「ルンバさん自身のメンテ」という手間が発生します。機械ですからね。本質的には、日々の掃除をルンバ自体のメンテに集約するというガジェットなわけです。故にメンテの手間が掃除を上回るなら話にならないわけですが…もちろんそんなことはありません。毎日稼働させても、週に1~2回ダストボックスを空にし、1~2週に1回本体の掃除をすればOKという感じ。
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5日ほど掃除させたあとのダストボックス。ペットの毛や細かいホコリがよくとれる。
Photo: かみやまたくみ

ダストボックスはワンタッチで外れ、中のゴミをポイーするだけ。一瞬で終わります。また、このダストボックスは水洗い可能。ルンバさんは細かいホコリを吸いまくり、ダストボックスの壁面などにもびっしり張りつくことになるのですが、水でさくっと洗い流せます。気持ちいい!
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ダストボックス水洗いに対応しているルンバはe5のみ。旧機種からの買い替えもアリ。
Photo: かみやまたくみ

本体に関しては、ローラーを外して絡んだ髪の毛を取り除いたりですね。これもさほどの手間ではありません。1カ所だけ気になったのが、ゴミかき集め用ブラシの根元(可動部)に絡んだ毛が取りにくいこと。手では外せず、ピンセットを持ち出してちまちま抜きました。ここが改善されたら本当にパーフェクトなガジェットになると思いますね。

ルンバさんを最大限生かせるかは物件次第

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Photo: かみやまたくみ

ここまでルンバさんを絶賛してきましたが、それには「我が家がルンバさんにとって理想の物件だった」ということも影響しています。具体的には、ルンバさんが乗り越えられない段差があまりなく、トラブルなく掃除してもらえる面積が広かったんです。安定してたくさん掃除してくれるのですから、そりゃ満足度も高いですよ。

段差が少ないというのがポイントです。たとえば、洋室だけでなく和室もある物件では和室の入口が一段高くなっていることがあります。そういった段差の中には、ルンバさんが乗り越えられず、その先が掃除できないというものもあるはずです(iRobotは乗り越えられる段差は2cm程度としています)。「どれだけの面積をカバーできるか=どれだけの掃除の手間を削減できるか」はルンバさんの根本的な価値に関わる部分なので、購入を検討する際はお住まいにある段差は考慮に入れるべきです。

なお、家具や配線はルンバさんの動作にそこまで影響しないと思いました。家具が生み出す凹凸については前述のiAaptや細長いゴミかき集め用ブラシのおかげでちゃんと対応してくれますし、床に這わせるような太い配線に関しては吸い込まずに乗り越えました。Lightningケーブルのような細いものは巻きこんでしまったので、配慮がまったく必要ないわけではありませんけどね。

ルンバデビューに最適な1台


ルンバe5ことルンバさん、すさまじい完成度です。性能面での不満はまったくありません。上位モデルにはカメラが搭載されており、より賢く駆け回ってくれるらしいですが、ルンバ初体験のぼくとしてはe5で必要十分。ほぼパーフェクトです。
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専用アプリからはスケジュール設定でき、清掃結果や本体清掃が必要か否かなどを確認できる。
Image: iRobot HOME

e5が鉄板な理由として、「スケジュール機能が備わっているルンバ」という点も外せません。下位のモデルだと手動で起動することになりますが、日中働きに出ている自分的にはありえません。そうした働く人にとって必須な機能もちゃんと備わっている(=万人向け)という意味で「ルンバが欲しいなら、e5でとりあえずOK」。これからルンバデビューしたい人はe5をまず検討してみてください。

約5万4000円という価格についても、安いという印象しかありません。だって、1年間毎日稼働させれば1日あたり148円。小学生の頃なら148円もらえるならお手伝いで部屋の掃除をしたかもしれないですが、大人になった今では5000兆円くらいもらいたい。長期的な労働の対価として見ると、どう考えても安いです。

3LDKの掃除をまるっとお任せできた我が家では、ルンバさんの効果は絶大でした。稼働させただけ、床は目に見えて綺麗になります。住人たちは掃除を忘れ、惰眠に、洋ドラ試聴に、ゲームに没頭していきました。ルンバさん様様、マジで人間を幸せにしてくれますよ!

プラスα


・静かとはいえない。吸引音はふつうの掃除機と同じくらい。

・ランダム走行のため、「何度も掃除させれば綺麗になるでしょ」という割り切りはいる。割り切れる人には至高のガジェット。

・「1回1回完璧に綺麗にして!」という人は、より賢く立ち回れる上位モデルのほうがいい。

・レビューは3LDKのマンションで行なった。全室を回って1時間ほど。バッテリー切れにはなることもなかった(最大稼働時間は90分)。

・毛を吸いまくってくれるのでペット家庭との相性は抜群だが、ペットの精神衛生にはよくなさそう。
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めっちゃ警戒してました。
Photo: かみやまたくみ



Source: iRobot

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