RUANN、IIVU、Rude-α、音楽シーンに新しい時代の幕開けを予感させる3組が魅せた、SPICE×スペシャのコラボイベント『エスカミ Vol.2』レポート

SPICE

2018/12/2 12:00

SPICE×SPACE SHOWER TV presents 『エスカミ Vol.2』
2018.11.20(TUE)代官山SPACE ODD


11月20日(火)代官山SPACE ODDにて、SPICEとSPACE SHOWER TVによるコラボイベント『エスカミ Vol.2』が開催された。両主催者の頭文字である“S”に、“Coming=来ている、次来る”の意を組み合わせた『エスカミ』のタイトル通り、さらなる活躍を期待するアーティスト、音楽ファンにいま聴いてほしいアーティストをフックアップするこのイベント。2回目となる今回は、RUANN、IIVU、Rude-αの3組が出演。音楽シーンに新しい時代の幕開けを予感させる、希望と期待に溢れた夜となった。
RUANN 撮影=大橋祐希
RUANN 撮影=大橋祐希

自身の歌をSE代わりに登場するや、そのまま一人でアコギを背負って「Perfect life」を熱唱。たくましく色気ある歌声と伸びやかなハイトーンで、自身の世界へと一気に引き込んだのは、トップバッターのRUANN。大阪出身、若干15歳の彼女。堂々としたステージングで1曲歌い終えると、「トップバッターなので、たくさん盛り上げたいと思います!」とキュートな笑顔を見せる。その大人っぽさと同居する初々しさにドキッとさせられていると、続く「Pinky World」は力強いアコギのスラップ奏法でリズムを取りながら、感情むき出しのボーカルを聴かせ、「GET THE GLORY」ではアコギを置いて、アップテンポな曲を歌とダンスで表現。
RUANN 撮影=大橋祐希
RUANN 撮影=大橋祐希

高い歌唱力にアコギとダンスと、短い時間に様々な表現と多彩な才能を詰め込んだ彼女のステージ。ラスト、プリミティブなビートに乗せて、鬼気迫るほどの感情を込めた歌と全身を使ったダンスで魅せた「There’s No Ending」は圧巻。壮大な曲世界で魅了し、咆哮のようなロングトーンでステージを去ると、たっぷり余韻が残った会場は拍手が収まらなかった。
IIVU 撮影=大橋祐希
IIVU 撮影=大橋祐希

続いて登場したのは、SHOTA(Vo)とJUNKO(Bass) の男女2人組ユニット・IIVU。キーボードを擁するバックバンドを従え、軽快でダンサブルなビートに音が跳ねる「ミュージック・ライフ」でライブの幕を開ける。そのルックスやサウンドから、80'sポップス/歌謡曲といったテイストを彷彿とさせるこのユニット。ジャケットの袖をロールアップし、ステップを踏みながら艶っぽい歌声を表情豊かに聴かせるSHOTAと、しなやかにクールにベースを奏でるJUNKOに、最初こそ時代錯誤感を感じたが、見ているうちにだんだんクセになっていく。
IIVU 撮影=大橋祐希
IIVU 撮影=大橋祐希
IIVU 撮影=大橋祐希
IIVU 撮影=大橋祐希

都会のネオンを想像させる演奏とSHOTAのボーカルが丁寧に曲世界を構築していき、ドラマチックに聴かせた「シティーライト」、ファンキーでアップテンポな曲調に観客が腰を揺らし、会場をダンスホールに変えた「JULIET」。性急なビートにJUNKOのベースプレイも映えるダイナミックな演奏で聴かせた「シティ・ライト」、しっかり温まったフロアとのコール&レスポンスも楽しかった「UP & DOWN」と、巧みなライブ運びで会場を盛り上げ、ラストはSHOTAの力強く真っ直ぐな歌声が胸に迫る「A GAIN」で強い印象を残してフィニッシュ。歌と演奏の高いスキルと貫禄さえ感じるステージングは、もっと大きなステージで見てみたいと思わせるものだった。
Rude-α 撮影=大橋祐希
Rude-α 撮影=大橋祐希

そしてこの日、トリを飾ったのは、バックバンドを従えて登場した、沖縄出身21歳の次世代ラッパー、Rude-α。客席を煽るDJ ISSEIの呼び込みで、ステージに飛び出した彼。ミラーボールの光が照らす下、「踊ろうぜ!」と勢いよく始まった「Mirror Ball」で切れ味鋭いラップとステージを跳ね回るアグレッシブなパフォーマンスを見せ、観客の気持ちをかっさらう。「初めて観た人も踊らせに来てるんで」と語るヤンチャさとあどけなさ、そしてどこか人を引きつけるオーラをまとった表情や佇まいが魅力的だ。バンドとのセッションから始まった「夜道を走る」でバンドと息の合ったメロディ感あるラップを聴かせると、上京、葛藤、別れといった自身の経験談から披露した、語り口調が胸に迫る「Happiness」で感動を生む。
Rude-α 撮影=大橋祐希
Rude-α 撮影=大橋祐希

「夢はバンドメンバーと武道館をやること。無理だと思うじゃん? でも実際、武道館でやった時、今日のこと覚えててよ」と笑顔を浮かべ、新曲「Boy Meets Girl」を披露すると、ビートに合わせて体を揺らす、フロアのオーディエンスの表情がさっきまでとは明らかに異なり、彼の夢を後押しするような温かいホーム感が会場を包む。音楽ジャンルもラップスタイルも言語も軽々超越して、圧倒的なオリジナリティを放つ彼のステージを見ながら、僕は若い世代が生み出す新時代の到来に興奮していた。

例えば、ラモーンズのようにひとつのジャンルに特化して、自身を貫くスタイルもミュージシャンとして非常に美しいが。多彩な音楽や多様な価値観が溢れる現在、この日出演した3組のように様々な音楽や価値観を自然と消化して、個のオリジナリティを確立。既存のジャンルやスタイルにとらわれることのない、自身のやり方で表現していくミュージシャンはどんどん増えていくことだろう。ライブハウスには自分の世界や見解を広げてくれる、新しい価値観や可能性に溢れてる。『エスカミ Vol.2』を見て、僕は改めてライブハウスの面白さに気付かされた。

取材・文=フジジュン 撮影=大橋祐希

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