「41歳、もう人のせいにできない」世界を変えるVRサービスの仕掛け人

TOKYO FM+

2018/12/2 11:00

放送作家の高須光聖が、世の中をもっと面白くするためにゲストと空想し勝手に企画を提案していくTOKYO FMの番組「空想メディア」。11月25日(日)は、アーティストのためのVRクリエイティブ・プラットフォームを展開する、株式会社Psychic VR Lab代表取締役 の山口征浩さんが登場。大学中退から26歳で社長になった経歴、海外留学での挫折、そしてテクノロジーがもたらす私たちの未来についてトークしました。



山口征浩さんと高須光聖

高須:関西の方なんですよね?

山口:そうなんですよ、大阪出身です。中高生のころは奈良で過ごしていたんですけれど、当時はラジオばかり聴いていて。ヤンタン(※)とかを、ずっと。

※「MBSヤングタウン」。1990年ごろ、木曜日の放送のパーソナリティをダウンタウンが務めた。高須は構成作家見習いのようなかたちで携わっていた。

山口:多感な時期に聴いていたので、影響を受けましたよ。

高須:いや、そんな(笑)。奈良の高校を出たあとは?

山口:同志社大学へ進学しましたが、3年半くらいで辞めてしまって。コンピュータを使って情報系のことをやっていたんですが、勉強が全然おもしろくなくて。

高須:コンピュータに魅せられたきっかけは?

山口:13歳からプログラミングをやっていました。でも途中やめていて、大学生のころに「もう一度、好きだったプログラミングをやり直そう」と。

高須:なんでですか?

山口:大学時代、「自分が何で社会貢献できるのか」と考えて、何もないことに気づいて恥ずかしくなったんです。友だちとクラブ行ったり遊んだりして好きなことをやっているつもりが、実は好きなことがなかった。それで、半年間部屋にこもって、(積み上げたら)天井の高さくらいまである本を毎日読みました。プログラミングの言語を7つくらい覚えて、世界が変わって、大阪のベンチャー企業で働き始めましたね。

高須:「やっぱりこれや!」っていうのがあったんでしょうね。

山口:自分のイマジネーションが湧いてくるものの表現手段を、若いときに見つけることができてよかったな、というのはあります。

高須:その会社、アルバイトから始めて社長さんになったんでしょ?

山口:そうですね。組織や業界のなかでの自分の役割を考えながら働いていて、それに応じて成長している感覚も持ちながら仕事をしていると、「社長やるか?」って。26歳のときでした。

高須:26歳で!

山口:でも、創業者は「あとよろしく!」って海外に行ってしまって。銀行や株主への対応も大変で、毎日プレッシャーで吐きながら(笑)。でも、いい経験になりました。

高須:そこからどうなっていくんですか?

山口:しばらく(社長を)やったあとですが、コンピュータはほとんど独学だったので「世界のために何かしらやるのであれば、改めて勉強しなおそう」と思ったんですね。どうせ勉強するなら世界で一番いいところでと思って、ボストンにあるMIT(マサチューセッツ工科大学)へ。

高須:英語もしゃべらなあきませんよね。

山口:全然しゃべれなかったんですよ。しかも大学も中退しているし、留学エージェントや知り合いに相談しても「無理」と言われましたね。でも「ボストンにある語学学校にでも行ってみたら?」と言われ、10ヶ月、語学学校で英語の勉強を。ちょっとしゃべれるようになりました。

高須:すごい!

山口:それで大学側に「どうしても勉強したいから入学させてくれ」と交渉したら、入れてくれたんです。アメリカは懐が深いなぁと思いましたね。

高須:MITではどうでしたか?

山口:自分はテクノロジーに向き合って、新しいものを作り、社会に貢献しているつもりでいたけれど、次元が違うなと感じました。世界中から「人類を変える」と勉強しに来ている人たちがいるわけじゃないですか。

高須:“井の中の蛙”的な感じですか。

山口:そうですね。

高須:何に一番びっくりしましたか。

山口:才能と努力、両方をやっている人たちがすごく多かったことですね。才能は仕方ないかもしれないけれど、努力で負けるのは悔しいじゃないですか。自分が実現するには数ヵ月かかるものを「明日作ってくる」と言って、本当に作ってきた人もいた。30歳すぎて、泣いてしまったこともありました(笑)。

高須:山口さんが感じた、日本と海外の大きな違いは?

山口:「前例がないからやめておこう」という文化と、「前例がないからやろう」という文化は大きく違いますね。

高須:誰もやっていないからわくわくするはずなのにね。

山口:世界で知られている日本の企業って、僕らの世代ではなく、親の世代が作った会社ですよね。ずっと「なんでだろうな」って思ってたんですけど、41歳にもなるともう人のせいにできない(笑)。日本から世界を変えていくようなことを、きっちりやり遂げないとと思いますね。

高須:僕、昔の人たちには哲学があったんじゃないかと思うんです。その上に仕事なり生活スタイルなりを乗っけていくから「これはやる」「これは哲学に反しているからやらない」と明確だったけれど、今は裕福になりすぎて「あれもこれも」となる。そのうち、「こんな感じでええか~」ってね。

山口:哲学というと、今はお金儲けにそこまで興味がない人も増えているじゃないですか。それは、社会的な意味をちゃんと作っていきたい企業家が増えたのかなと感じているんです。ここから10年、20年で、テクノロジーの進歩によっていろんな価値がどんどんと……。

高須:オセロのように変わっていくでしょうね。

山口:そして、いろんなものが融け合っていくと思うんですよ。Psychic VR Labのロゴはそれをイメージしているんですが、現実と仮想、生と死、自分と他人、人間とコンピュータ……対極にあるようなものが融け合う未来を表しているんです。両方が重なり合った時代を僕たちは生きていく。そのなかで、哲学だったり、さまざまな認知の更新を、僕たちはしっかりやっていかないといけないと思っています。

VRのビジネスを展開する山口さんは、「世界中、何億人という人々が、VRやMRの空間で自分の表現をする時代がくる!」と断言。Psychic VR Labのサービスに高須は興味津々の様子でした。次回も引き続き、山口さんをゲストに高須とのトークをお届けします。


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<番組情報>
タイトル:空想メディア
放送日時:毎週日曜 25:00~25:29
パーソナリティ:高須光聖
番組HP:https://www.facebook.com/QUUSOOMEDIA/

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