【Memory of RB26DETT Part.2】チューンド史に名を刻んだ伝説の第二世代GT-R達【ストリート~サーキット】

clicccar

2018/12/1 12:00


伝説として名を残すマシンは、なにも最高速仕様だけとは限らない。RB26DETTを心臓部に持つスカイラインGT-Rは、時代とともにチューンドとしての姿を進化させ、ありとあらゆるステージで人々に感動と興奮を与えてきたのだ。



OPTION

GT-R SPEED WAGON 【BCNR33】

世界最速ワゴンを目指して。

OPTION誌の1995年12月号から1997年5月号まで、約1年半にわたり連載された企画『GT-Rスピードワゴン』。デビューして間もないBCNR33をベースにワゴンを作る……。そんな壮大にしてメルヘン(!?)な計画を稲田大二郎が企て、タイミングがイイのか悪いのか、納車直後に追突されて悩んでいたチューニングショップ「トライアル」のBCNR33がドナーとなり、スタートした。

開発コンセプトとして掲げられたのは“世界最速ワゴン”。そのため、エンジンチューンはHKS、ボディメイクはシロマ、AVシステムは尾林ファクトリー、そしてエアロはトライアルが担当と、各分野の超エキスパートたちに協力を依頼。約1年という月日を経てソレは具現化された。

最終的には2.7L+GT2540ツイン仕様で637ps/65kgmを発揮し、最高速304.8キロ、ゼロヨン11秒89、筑波1分4秒452をマークするなど、みごと目標を達成。名実ともに、世界最速ワゴンの座を手中におさめたのである。

腰下にHKS鍛造87φピストンをセット。ヘッドは燃焼室のスキッシュエリアやポートなどフルに加工し、HKSのハイカム(IN/EX272度)が組みこまれる。そこにGT2540タービンがツインでドッキングされ、最大ブースト圧1.8キロ時に637.7ps/65.6kgmというパワーとトルクを発揮。


M SPEED

M SPEED GT-R【BNR34】

生粋の筑波レコードブレイカー

ジオメトリーを見直しコーナリングスペシャルとして生まれ変わった足まわりに、外板のほとんどをドライカーボンで再構築した1230kgの軽量ボディ。そして、東名2.8L+AX53B60ツインターボで740psを発揮するRB26ユニット。

当時の先端レーシングテクノロジーをフル投入して戦うために生まれてきたMスピードGT-Rは、筑波スーパーラップという戦場で2002年からライバル勢と熾烈な頂上決戦を演じ続けたタイムアタックマシンである。

年を追うごとに進化を続け、2007年には54秒516というHKS CT230R(ランエボ)につづく歴代2位のタイムを記録。以来、筑波最速GT-Rとして長きに渡って君臨しつづけたのだ。

東名パワードの2.8Lキットを組みこんだ腰下に、アペックスのハイカム(IN&EX260度)をセットしたフルチューンヘッドをドッキング。タービンもアペックスのAX53B60をツインで装着し、最大パワーは740psを誇る。


NISMO

400R【BCNR33】

ワークスコンプリートの実力。

新車価格は、ベース車であるBCNR33スペックVの2倍以上となる1200万円。そんな一般人には手が出ないプレミアムモデルとして登場したのが400Rだ。

ニスモが技術の粋を結集させ開発したマシンは、エクステリアをはじめ各部に専用品が与えられ、なかでもトピックスだったのが専用エンジン“RB-X GT2”。排気量は2.8Lへ拡大され、シリンダーヘッドもフル加工。そこにN1メタルタービン&強化アクチュエーターをドッキング。最大ブースト圧1.1キロ時に、車名の由来でもある400psを発揮した。

世界中でわずか40台しかデリバリーされていない、貴重なワークスコンプリートマシンである。

N1ブロックに、鍛造87φピストン、コンロッド、77.7mmストロークのクランクを導入し、排気量は2771ccまでスープアップ。パワーとトルクの増大にあわせてラジエターやインタークーラー、オイルクーラーなど冷却系の強化も徹底された。


amuse田名邊秀樹

CARBON R【BNR34】

天才チューナーの忘れ形見。

読者からの絶大な支持を受けつづけながら、OPTION連載を通して誕生した奇蹟の作品だ。前後オーバーハング部をバッサリと切り落としたホワイトボディに、ドライカーボン製のワンオフボディパーツをふんだんに投入。その他、アテーサ機構を撤去した本格的なFR化やブロックのぜい肉落としなど、ありとあらゆるパートに手を入れることで、車重1123kgという超ライトウエイトボディを実現したのである。

手がけたのは、天才チューナーとしてチューニング業界を支え続けたアミューズ代表・田名邊さん(2008年に病気で他界)。彼が掲げていた“筑波サーキット57秒台”という目標は、2002年春のシェイクダウンから約2年後となる2004年4月に達成している。

“ユーザー目線”をテーマに開発されたRB26ユニット。ハード面はN1ピストン、HKSステップ1カム、GT-RSタービンの導入にとどめ、得意のCPチューンで全域レスポンス型の520ps仕様を創造。美しいチタンインテークが印象的だ。


AUTECH TSUKADA

ATTKD GT-R【BNR32】

筑波戦線を湧かせた立役者。

筑波スーパーラップ界においては、異例なほど何年にもわたる長期間の熟成を経て、タイムを更新しつづけた独創のアタックマシンだ。2004年シーズンに、中速トルク重視の2.9L+GT2540ツインターボ仕様で悲願の筑波55秒入り(55秒907)を達成し、ランエボ勢がひしめく最速争奪戦に名乗りをあげたその勇躍は、記憶に残っている読者も多いのではないだろうか。

その後、ヘッドにVカムを投入しさらなるタイムアップを狙うも、諸事情により車両が全損。同パワーユニットは、BNR34ベースのニューデモカーへと受け継がれ、新たなサーキットアタッカーとして再出発した。

ブロック強度の限界といえるサイズの88φ鍛造ピストン&コンロッド、そして77.7mmストロークというのクランクを組みこむことで2.9Lもの排気量を達成。圧倒的といえるレベルで増強されたトルクは、タイムアタックで大きな武器となった。

(web option編集部)

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