Pixel Slateレビュー:iPad Proを超えたChrome OSタブレット

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Image: Alex Cranz/Gizmodo US

絶賛。

いまだ日本国内では入手しづらいのが残念な限りですけど、Google(グーグル)が新たに発売した「Pixel Slate」は、タブレットとしてもラップトップとしても使える2in1のデバイスとして、北米では非常に高い評価を得てもいるようです。米Gizmodo編集部のAlex Cranz記者がレビューしているので、さっそくお届けいたしましょう。


Pixel Slate
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Image: Alex Cranz/Gizmodo US

これは何?:Googleが手がけたiPadの真の対抗馬

価格:600ドル(レビューしたモデルは1000ドル) ※国内発売なし

好きなところ:安い。タブレットOSとして、Chrome OSの完成度は最高にすばらしい

好きじゃないところ:ディスプレイのガラスはすべりやすくて落としそう。キーボードケースには改善の余地あり

Chromebookは、多額のお金を費やすようなものではありません(ボクらはその安さが好きなんですけどね)。ところが、Pixel Slateによって「高価なChromebook」という新しいあり方が生まれたのです。Pixel Slateはタブレットですが、160ドルから200ドルのアクセサリを購入すれば、タブレットとしてもラップトップとしても使えます。600ドルからの販売価格に常に見合った製品ですよ。

これは珍しいことです。なぜなら、Googleは、Chrome OSを搭載する製品を作っては出してきましたが、いつも価格に見合わない、高すぎるものばかりでしたから。たとえば、1000ドルからしか買えない「Pixelbook」や、初代の「Pixel Chromebook」シリーズなどは本当に悲惨…。Chrome OSを搭載する製品というのは、これまで低価格ゆえに支持されてきたのです。たとえPixelbookの出来栄えがよくても「Chromebookに多額のお金を費やすだなんてあり得ない」というのが一般的な見方だったのです。

Pixel Slateは、Chrome OSの改良も大きなポイントですよ。とてもよくなったので、iOSと十分に肩を並べられそうですし、Windowsとだって勝負できそうです。遅まきながらも着実に、Chrome OSは、高価な製品向けOSとして十分に使えるレベルになってきました(まだChromebookに1000ドルというのは、高すぎるように思えますけれど)。

ライバルはiPad ProとSurface Go


最初に、ボクが今回レビューしたのは、第8世代のCore i5プロセッサに8GBのRAM、128GBのSSDという、1000ドルモデルのPixel Slateだったことを明らかにしておきたいと思います。もしPixel Slateに1000ドルを支払わなければならないとしたら、あまりその価値はないでしょう。ほとんどのユーザーにとっては、Core m3プロセッサに8GBのRAM、64GBのSSDを搭載する800ドルのモデルか、Celeronプロセッサに8GBのRAM、64GBのSSDを搭載する700ドルのモデルこそが、購入を検討すべきモデルになってくると思われます。
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Image: Alex Cranz/Gizmodo US

なぜなら、Pixel SlateのライバルはChrome OS製品群ではないからです。「ラップトップにもなるタブレット」というコンセプトを掲げたApple(アップル)の「iPad Pro」や、Microsoft(マイクロソフト)の「Surface Pro」こそが、真のライバルとなるでしょう。いずれも800ドルから900ドルで購入できるモデルになっています。そして、Pixel Slateも含めて、これらはいずれも、あまりひざの上で使いやすいとはいえないキーボードケースが、オプションで購入できるようになっていますよね。
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Image: Alex Cranz/Gizmodo US

Googleの純正品のキーボードケースは200ドルですが、これとは別にサードパーティから、Pixel Slateのマグネット式キーボードコネクタではなく、Bluetoothで接続する、もっとタイピングしやすそうな160ドルのキーボードケースも販売されています。いずれにせよ、本体価格よりも150ドルから200ドルは、キーボードのために追加で費用がかかってしまうことが、ライバル製品も含めて条件になっていますよ。

本当の意味での2in1


しかしながら、Pixel Slateが、iPad ProともSurface Proとも異なるのは、タブレットとしてもラップトップとしても、本当に使えるレベルに仕上がっていることでしょう。iPad Proは、タブレットとしては最高でも、キーボードケースをつけてもタッチ操作が基本というスタンスゆえに、いまだラップトップとして使うには不満が残ります。一方、Surface Proはラップトップとしては最高でも、タブレットとして使うときのタッチ操作オンリーのモードなど、Windows OSに問題を感じてしまう場面が多々あります。ところが、Pixel Slateの、タッチ操作が中心となるタブレットモードから、マウス操作を前提とするラップトップモードへの移行は、非常にスムーズになっているため、「ようやっとここまできたか」と思わせてくれます!
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Image: Alex Cranz/Gizmodo US

これまで何時間も、ボクはPixel Slateを使ってきました。キーボードケースをたたむや否や、すぐにOSはタッチ操作中心のモードへと移行し、タップでAndroidおよびChrome OSアプリが使いやすい設定に変わります。一方、キーボードを広げるや否や、今度はすぐにマウスとキーボード操作を中心とする、従来のChrome OSのラップトップモードへと早変わり。Windows製品だと、この移行がもたついてかないませんけど、そんなことはまったくありません。

Pixel Slateの2つのモードの移行が、あまりにもスムーズなため、Pixel Slateの使い方そのものも変わってきたというのが正直なところです。マウス操作時でも、より積極的にタッチ操作を使うようになりました。通常は、ラップトップモードの使用時というと、指先はキーボードとトラックパッドの上にとどまり、ディスプレイへ手を伸ばすことはほとんどありません。でも、Pixel Slateでは、気にせずサッと手を伸ばし、アプリを開いたり、アプリの一覧を表示させたり、通知をタッチしたりするようになりました。Chrome OSでは、マウス操作をしているときでも、常にアイコンは大きくてタッチしやすいままとなっており、こういう設計は、ぜひWindows 10に見習ってほしいところですよね~。

スペック面も優秀

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Image: Alex Cranz/Gizmodo US

Pixel Slateのガラスのディスプレイも、なかなか印象的です。12.3インチのディスプレイの解像度は、3000×2000ピクセルで293ppiとなっており、これはライバルよりも高解像度ですよ。最新のiPad Proは、11インチモデルも12.9インチモデルも264ppiにとどまり、12.3インチモデルのSurface Proは、267ppiでしかありません。Pixel Slateのディスプレイは本当にすばらしいのですが、ただ驚くほどツルツルとすべりやすいです。キーボードケースを後ろに回すと、指先も100ドルの「Pixelbook Pen」での操作も、とにかくディスプレイの上をすべりにすべってしまい、SurfaceやiPadならば、もう少し手触りがあるのとは対照的ですよ。

それとは別に、Pixel Slateのパフォーマンスも申し分ないものです。Surface Proで使える、よりCPUパワーを要求するようなソフトウェアは、Pixel Slateでは使えません。どれくらいの速さでラップトップに高精細な画像を保存できるかを競う、フルバージョンのPhotoshopも、Pixel Slateでは使えません。でも、iPad Proでも、やはりこれらは使えないので、それほど気にすることはないでしょう。ブラウザでの画像のリサイズやスプレッドシートのタスクなどを連続的に進め、ベンチマークを測定していく「WebXPRT 2015」ならば使えたので、やってみました。すると、Pixelbookのスコアは485だったのに対し、同じ第8世代のCore iプロセッサを採用したPixelbookは453で、iPad Proならば381と、その差は歴然です。まだSurface Proは、現時点では測定できていませんけど。

さらに、ただPixel Slateは、スピードが速いというだけではありません。複数のタブを開き、動画をテレビへ映し出したとしても、まったく重くなったり、もたついたりはしませんでした。優れたタブレットとして、普通に使いこなせます。それにバッテリー寿命も、なかなかのものですよ。Pixel Slateは、輝度を200ニットに設定し、YouTubeの動画を流し続けるテストで、バッテリーは10時間48分もちました。iPad Proは、同じテストで、驚異的に12時間37分もバッテリーがもちましたが、Pixelbookの8時間53分、SamsungのChromebook Plus v2の7時間42分と比較すると、抜群のパフォーマンスになっています。

お買い得なタブレットかつ仕事もできる堅実なラップトップ

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Image: Alex Cranz/Gizmodo US

ボクは個人的には、iPad Proよりもおすすめなモデルだと感じています。もし、11インチモデルの800ドルのiPad Proですとか、12.9インチモデルの1000ドルのiPad Proとかを買おうとしているならば、Pixel Slateは600ドルから購入できるうえに、タブレットモードとラップトップモードの移行が実にスムーズです。お買い得なタブレットであると同時に、堅実に仕事もできるラップトップとなるでしょう。

ただし、600ドルの最小構成モデルよりは、あと100ドルだけ追加で支払って、4GBのRAMを8GBのRAMにアップしておいたほうがいいでしょうね。また、もしどうしてもWindowsのシステム環境に縛られるというのでなければ、Pixel Slateがおすすめなのは当然ですよ。

SamsungのChromebook Plusが買える500ドルほどで、新たなモデルを探しているという人にとっては、少し複雑な事情になりそうです。というのも、Pixel Slateは、すばらしいデバイスではありますけど、やはり基本はタブレットの製品ですよね。一方、もし求めているのが基本はラップトップなのであれば、いまや型落ちとなったPixelbookが、700ドルから購入できるようになりました。バッテリー寿命こそ、それほどよくはないものの、Pixelbookはラップトップとしては優れており、この値段だと、キーボードケースを追加購入するPixel Slateよりは安価におさまります。Pixel Slateは、そもそもラップトップではありません。あくまでも、2in1の機能を備えた、優れたタブレットなのですよね。もしタブレットがほしくて、iPadは嫌だなって感じる人には、Pixel Slateこそが最高の選択肢となるのではないでしょうか?

まとめ


・バッテリー寿命および性能は申し分ありません。

・Chrome OSの改良点およびタブレットとラップトップのモード移行のスムーズさは、さらに優れた評価です。

・キーボードケースは高くて、純正品もサードパーティモデルも不満が残ります。ひざの上で使いづらかったり、Bluetooth接続しかできないタイプもあります。

・600ドルから購入できるPixel Slateは、iPad Proに大いに勝るでしょう。

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