クリスマスにはときめく世界を冒険しよう!『くるみ割り人形と秘密の王国』#野水映画“俺たちスーパーウォッチメン”第五十九回

SPICE

2018/11/30 12:00



TVアニメ『デート・ア・ライブ DATE A LIVE』シリーズや、『艦隊これくしょん -艦これ-』への出演で知られる声優・野水伊織。女優・歌手としても活躍中の才人だが、彼女の映画フリークとしての顔をご存じだろうか?『ロンドンゾンビ紀行』から『ムカデ人間』シリーズ、スマッシュヒットした『マッドマックス 怒りのデス・ロード』まで……野水は寝る間を惜しんで映画を鑑賞し、その本数は劇場・DVDあわせて年間200本にのぼるという。この企画は、映画に対する尋常ならざる情熱を持つ野水が、独自の観点で今オススメの作品を語るコーナーである。

もうすぐ12月。クリスマスもあっという間だ。最近ではハロウィンが終わった途端に、クリスマスにまつわるものを見かけるようになった気がする。私はクリスマス前のちょっと浮き足立った街の雰囲気が大好きなのだが、「イベントなんて関係なく仕事だ!」とか、「特に予定なんか無い!」という方もいるだろう。今回は、そんな方にもこの時期を楽しんでもらえるような作品を紹介しようと思う。それが、クリスマスを舞台にしたディズニー映画『くるみ割り人形と秘密の王国』だ。

母親を亡くし心を閉ざした少女・クララは、クリスマスの夜に不思議な場所へと迷い込む。そこは、“花の国”、“雪の国”、“お菓子の国”、“第4の国”からなる、誰も知らない秘密の世界だった。見知らぬ世界で、なぜか「プリンセス」と呼ばれてとまどうクララは、やがて、亡き母がこの世界を創った女王だったことを知る。そんな中、マザー・ジンジャー率いる第4の国が反乱を起こし、不思議な世界は危機に瀕してしまう。王国を救うため、クララはくるみ割り人形のフィリップとともに“第4の国”へと旅立つ。そして、ある真実を知ることになるのだった。

視覚が大満足!ファンタジックで美しい世界

(C)2018 Disney Enterprises, Inc. All Rights Reserved.
(C)2018 Disney Enterprises, Inc. All Rights Reserved.

『くるみ割り人形』については、子どもの頃に『世界名作アニメ絵本』で読んだくらい。ストーリーもうすらぼんやりしか覚えていなかったので、私は本作を観る前にちょっぴり復習した。もともとは、『くるみ割り人形とねずみの王様』というドイツの童話で、チャイコフスキーの楽曲によるバレエの演目としても有名。童話もバレエも、少女が助けたくるみ割り人形に恩返しされるのがポイントだ。もちろん、童話、バレエどちらもまったく知らなくても問題はないが、私が復習したこのあたりのポイントを知っておくと、映画をより楽しめるかもしれない。

『くるみ割り人形と秘密の王国』で監督を務めるのは、『サイダーハウス・ルール』(99)や、『僕のワンダフルライフ』(17)のラッセ・ハルストレム監督。私が観た作品から“ヒューマンドラマの監督”というイメージを持っていたので、「こんなファンタジックな作品を撮ることが意外だったのだが……これが素晴らしかった。
(C)2018 Disney Enterprises, Inc. All Rights Reserved.
(C)2018 Disney Enterprises, Inc. All Rights Reserved.

本作の主人公・クララは、手先が器用で機械や発明に興味がある女の子。『美女と野獣』(17)の主人公・ベルのような、自分の好きなものがはっきりした意思の強いキャラクターだ。そんな彼女が冒険する王国は、衣装も美術もアンティークのようで、かつ豪華。とにかく視覚を満足させてくれる、素晴らしい世界が常に目の前に広がっている状態が続く。中でも私が一番キュンときたのは、廃遊園地のような第4の国だ。マザー・ジンジャーが率いるこの国は、森の中にひっそりと存在し、他の国と比べてもひどくボロボロ。あまりの薄気味悪さに、クララとともに乗り込んできた兵たちも足を止めてしまうほど。それでも恐れずクララが進むと、ニヤニヤした不気味な、サーカスのピエロたちが出迎え、彼女を翻弄する。『アリス・イン・ワンダーランド』シリーズにも通ずるようなダークさ、奇妙さも味わえる、個人的に大好きなシーンだ。

実力派&豪華キャストたち

(C)2018 Disney Enterprises, Inc. All Rights Reserved.
(C)2018 Disney Enterprises, Inc. All Rights Reserved.

キャスト陣も豪華な顔ぶれが揃う。お菓子の国を統治するシュガー・プラムには、『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズのキーラ・ナイトレイ。ピンク色の髪に紫のドレス、そして甲高い声。外国人が見たハラジュクを体現したような“ゆめかわいい”妖精を印象的に演じている。

第4の国のマザー・ジンジャー役は、『ウィンチェスター・ハウス アメリカで最も呪われた屋敷』(18)の喪服姿が記憶に新しいヘレン・ミレン。ひび割れた顔にボーイッシュな衣装。私の大好きなヘレン・ミレンがこんな悪役を演じるなんて!とドキドキしたのだが、さらにドキドキするような仕掛けもあるので、こちらもお楽しみに。

さらに劇中、クララがバレエを観劇するシーンでは、注目のバレエダンサーも起用されている。英国ロイヤル・バレエ団にて史上最年少男性プリンシパル(バレエ団のトップダンサー)となったセルゲイ・ポルーニンと、黒人女性初のプリンシパルとなったミスティ・コープランド。バレエに明るくない私でも、その圧倒的に美しい動きに魅せられた。

(C)2018 Disney Enterprises, Inc. All Rights Reserved.
(C)2018 Disney Enterprises, Inc. All Rights Reserved.

バレエの要素も拾いつつ、おとぎ話の中に入り込んだような世界が描かれた本作。クリスマス特有の、何か特別なことが起こりそうなワクワクとキラキラが詰まっている。童心に帰って、心ときめく冒険を楽しんで!

『くるみ割り人形と秘密の王国』は公開中。

あなたにおすすめ

ランキング

もっとよむ

注目ニュース

もっとよむ

あなたにおすすめ