地下アイドル・姫乃たま×バカ映画の巨匠・河崎実対談!! ファンも絶句した『シャノワールの復讐』の衝撃

日刊サイゾー

2018/11/28 19:00


 棒のように生きる男の生き様を描いた『棒の哀しみ』(94)という、神代辰巳監督の晩年を代表する名作がある。神代作品を愛するシネフィルからお叱りを受けそうだが、河崎実監督の最新作『干支天使チアラット外伝 シャノワールの復讐』には“棒の楽しみ”がある。主演女優・姫乃たまの演技がとにもかくにも強烈すぎ、逆に観る者の心を捉えて離さない。世の中には“愉快な棒”と“残念な棒”の二種類の棒があることが分かる。2019年4月いっぱいでの地下アイドルからの卒業を表明した姫乃たまとバカ映画の巨匠・河崎監督との対談も、棒の喜びが溢れた1時間となった。

──『干支天使チアラット』(17)では敵キャラだったシャノワールですが、今回は主役へとステップアップ。

姫乃たま(以下、姫乃) はい。いや、これステップアップと言っていいんでしょうか(笑)。

河崎実(以下、河崎) まぁ、もらい事故みたいなものかな。

姫乃 もらい事故(笑)! 前作ではクラウドファンディングが終わった時点で、まだシャノワール役が決まっていなかったんですよね。そんなとき、ラジオの収録で河崎監督が中野でやっているバー「ルナベース」をお借りした際に名刺交換したところ、なぜかすぐに出演オファーが届いて……。

河崎 シャノワールって、化け猫なんですよ。だから「たま」って名前がいいなと思ったんです。直感です。

姫乃 ぴったりなのは私の芸名だけなんですけど、現場に行ったら案の定ぴったりどころかガバガバでした(笑)。私はこれまで映画に2~3本、芝居にも2~3本出た程度なので、大丈夫なのかなと思って、ホン読み(脚本の読み合わせ)に参加したら、河崎監督が「いいね、いいね。歌を歌っている人は声の通りがいいね」とか褒められて、「私、やれるじゃん!」と思ったんです。でも、撮影が始まってからは悩むことの連続でした。自分がちゃんと演技できているのかどうか分からなくて、どんどん不安になっていったんです。

河崎 えっ、そうだったの? 気がつかなかった。

姫乃 前作は主演の3人(希崎ジェシカ、辰巳ゆい、友田彩也香)ともプロの女優さんじゃないですか。やっぱり現場での立ち回りも慣れていて、カメラが回ったら演技のスイッチを入れて、休む時はきちんと休んでいたんですが、私は演技もわからないし、どの程度スタッフさんに気を使ったらいいのかもわからないので、ずっと一人でやいのやいのしてたんですね。もしかしたら、私、浮いてるんじゃ……と心配していたんですが、試写会で『干支天使チアラット』を観たら、あ~そんな次元じゃなかったんだなって分かりました(笑)。

河崎 ハハハ。たまちゃんは、そこがいいんだよ。天然の魅力だよ。大ヒットしているインディーズ映画『カメラを止めるな!』は新人俳優たちがワークショップに参加して芝居がうまくなっていくわけだけど、俺はワークショップはやらないからね。

姫乃 河崎監督は灰皿飛ばしたりとかもしないですしね。ホン読みも適当に褒めるから、女優も下手さに気づかないという。

河崎 素材勝負だから、俺の作品はね。寿司と一緒なんです。いい素材が揃えば、それで美味しいんです。

──素材がダメだったら、映画もおしまい?

河崎 そうです。おしまいです(きっぱり)。

姫乃 よく姫乃たま主演にしたな。

河崎 今回は怪我の巧名だね。

姫乃 主役のキャスティングから怪我しようとするのやめて。

■オープニングから衝撃の嵐!!


──ファンからの反響はどうでした?

河崎 今回は、たまちゃんが全編出ずっぱりだから、【頭がメリメリした】とかツイッターに書かれていたよ。それから、やっぱり【ナイス・スティック!】だね。

姫乃 河崎監督のファンの方たちからは、【ナイス・スティック!】とか【うまい棒】といったお言葉をたくさんいただきました。【演技下手】っていろんな表現があるんだなぁと、ライターとして勉強になりましたね。はい。私のファンの人たちは意外と前作を観てなかった人が多くて、河崎監督の作品世界を知らないまま、姫乃たまの主演映画として、それこそ本当に私のステップアップとして捉えていたので、衝撃が強すぎたみたいです。今年の9月に行なったパトロン向けの完成披露試写でも、ファンの方たちは真面目に固唾を呑んで見守っている様子でした。笑っていいのか戸惑ったんでしょうね。そりゃそうだ。

河崎 父親が娘の学芸会を見守るような雰囲気だった。

姫乃 本物の父親も冷やかしに来てたしね。特に『シャノワールの復讐』はオープニング曲が強烈だったんでしょう。

──姫乃さんは音楽ユニット「僕とジョルジュ」でも活動しているわけですが、衝撃的な歌唱を披露したテーマ曲「わらわはシャノワールじゃ!」は大丈夫なんでしょうか?

姫乃 大丈夫なわけないですよね(真顔)。レコーディングも何回か録って、最後のテイクなんかそれなりに良かったと思うんですけど、河崎監督が「よーし、うまかったね!」って褒めた後、すぐ「いちばん最初のでいこう!」って。いちばん最初って、最初の録音ですらなくて、テストテイクですよ!? 作曲家の国本剛章さんもちゃんとした方なんですけど、脱力した歌にフェチでもあるのか、「感情がなくて良かったですね!」とか盛り上がってて。私も「まぁ、いいか。もはやこの映画で歌がうまいかどうかなんて関係ないな」って、自分を納得させました。正直CDは自分で全部買い取って、燃やそうか悩んでいます。お焚き上げ。

河崎 燃やしちゃダメだよ。ちゃんと売ってよ。

姫乃 コアなファンだけに、こっそり売ろう……。スカムミュージックに理解がある人にだけ……。

■バカ映画の巨匠が見初めたヒロインたち


──女優・姫乃たまの演技キャリアについてお聞きしたいと思います。小学校の頃に学芸会などには出たんですか?

姫乃 女優・姫乃たま……? 孫悟空の出る、あのー、ほら『西遊記』をやりました。夏目雅子さんが演じていた役です。

河崎 三蔵法師役やったんだ。

姫乃 あっ、そうです。教室でホン読みがあったんですけど、隣の席がお母さんが宝塚出身の女の子で、その子に「ホン読み、うまいね」って褒められて、「私、イケてるんだ!」って思ったのを覚えてます。河崎監督のホン読みの時と同じですね。本番の舞台を観た親からは「ひどかった」って言われたんですけど、映像には残ってなかったので、自分の演技がどうひどかったのか気づかずにいました。その後、地下アイドルになって舞台に何度か上がったんですが、舞台なので映像で観る機会がなくて、前作の『干支天使チアラット』の試写会で、ようやく自分の演技に衝撃を受けました。

──『干支天使チアラット』出演から1年、演技面での向上を見せていないのは“ファンの楽しみを奪ってはいけない”というサービス精神からでしょうか?

姫乃 いや、上手くなったつもりだったんですが!!! 河崎監督の作品に出るのは2度目だから前回よりは上達しているだろうし、まあ別に何か練習をしたわけじゃないですけど……。それに今回は全編出ずっぱりだったので、2日間、朝から晩まで撮影していれば、演技に目覚める瞬間がきっと訪れるに違いないと信じていました。現場ではほとんど撮り直しがなくて、河崎監督が一発OKを連続していたので「私の演技力アップしてるなあ」と、しみじみしていたわけです。でも、「あれ、今の台詞噛んだぞ……?」と思った瞬間に、河崎監督がカメラを止めなくて、カメラマンさんが「監督、いま噛んだよ~」と教えてるのを聞いて、「あっ、河崎監督すべてワンテイクで済ませようとしてるだけだ」って気がついたんです。

河崎 ハハハ! いや、一流の監督はみんな、ワンテイクしか撮らないものですよ。

──北野武監督やクリント・イーストウッド監督は1回しかカメラを回さないそうですね。

河崎 そうです。噛んでも、かわいければOKなんです。

姫乃 そうやって甘やかされているうちに、今回もすべての撮影が終わったのです……。

──河崎監督は、これまでにも『地球防衛少女イコちゃん2』(88)で増田未亜、『兜王ビートル』(05)で中川翔子、『地球防衛未亡人』(14)で壇蜜……と時代を先取りするようなニューヒロインたちを起用してきたわけですが、今回の姫乃たまさんにも共通するものがありますか?

河崎 あります。やっぱり、グッと来るものがないとね。過去には有名アイドルを起用したけど、うまくいかなかったこともあるんです。それって、俺がいまひとつ乗れなかったからなんです。

姫乃 うおお、ではしょこたんと壇蜜さんに続いて、姫乃たまもニューヒロインになるわけですね!

河崎 う~ん、どうだろうね(笑)。でも、監督は女優のことが好きじゃないと映画は撮れないよ。

姫乃 そういえば河崎監督って、小明さんのCD「君が笑う、それが僕のしあわせ」のプロモーションビデオも撮ってましたね。

河崎 小明ちゃんがサイゾーでCDをリリースしたときだね。ゾンビアイドルだった小明ちゃんも、今や子持ちの人妻アイドル。しょこたんとも仲がいいし、たまちゃんも小明ちゃんと通じるものがあるよね。

姫乃 私もニューヒロインは諦めてゾンビになるか……。

■セルフプロデュースによる地下アイドルとは違った魅力


──あの、ここではっきり言っていいでしょうか。姫乃さんは女優としての演技はド下手です。でも、与えられたシャノワールという役を懸命に演じている姿は、アイドルならではの“やらされている感”がポジティブに溢れ出ていて、それが妙にかわいく思えてしまいます。

姫乃 あっ、シャノワール役、2年やりましたけど「ド下手」とそのまま言われたのは意外と初めてかもしれません。普段はフリーランスで地下アイドルをやっているので「(マネージメントから物品販売まで自分でやって)しっかりしているね」と言われることが多くて、「かわいい」ってあまり言われないんです。河崎監督の作品に出るようになって、ずいぶん「かわいい」と言われるようになりました。まあ、「かわいい」とでも言わないと、あの演技力はフォローしきれないですからね(笑)。

河崎 できない子ほど、かわいく思えるからね。

──地下アイドルとして活動しているときはセルフプロデュースしているわけですが、今回のようにまったく異なる世界の大人からプロデュースされる心地よさってありますか?

姫乃 あー、それはあると思います。普段は誰と仕事しても、ある程度自分の意見を出すのですが、河崎監督との仕事は口を挟む隙がいっさいないんですよね。すべて、河崎監督にお任せ。というか、知らないうちに全部決まってるんですけど、たまにはなすがままにされるのも楽しいかもしれません。

河崎 “もてあそばれ感”とでも言うのかな。

姫乃 DVDのジャケットもすごいと思いませんか? 知らない間に完成していたんですが、私の顔がデリヘルの宣材写真みたいになっていますよ。

河崎 悪いね。修正しまくったよ。ジャケットの出来で、売り上げが変わってくるからね。AVのパッケージを手掛けているプロに頼んで、たまちゃんの顔はかなり修正されているよ。

姫乃 いや、言われなくてもわかりますよ! とは言え、エロ本でライターデビューしたので、不思議と見慣れている感じはある……。

河崎 映画って一生残るから、そこがいいよね。

姫乃 いまの流れでそれ言われてもな!

■主演女優以上に強烈だったスティックの束


──『シャノワールの復讐』では、打倒チアラットを目指すシャノワールはOLの内情を知るために就職体験する。そこでシャノワールが味わうのは、セクハラ、パワハラ、働き方改革、機密書類の隠蔽……。能天気コメディに見える『シャノワールの復讐』は実は社会派作品でもある。

姫乃 えっ、これって社会派映画なんですか。

河崎 俺の作品は、いつも時事ネタを盛り込んでいるんだよ。

姫乃 そうだったのか……。私自身は学生時代にアルバイトを経験したぐらいで、就職経験はまったくないんです。時々出版社なんかに行くと、大人たちが同じ時刻にいっせいに働いてて、すごいなぁと思います。

河崎 それが普通なんだけどね。たまちゃんは就職活動はしたの?

姫乃 大学4年生の冬頃に、そろそろ卒業シーズンだし就活でもするかと思って、大学の就職課を訪ねたら、「来年の卒業ですか?」とか言われて(苦笑)。あれって、もっと全然前から始まるんですね。「まあこれで就活の時期が分かったから、とりあえず卒業して来年がんばろう」と思っていたら、サイゾー編集部から初めての著書『潜行 地下アイドルの人に言えない生活』を出版する話があってバタバタしているうちに、なんだかんだと仕事が来て、今日に至るという感じです。

河崎 今回はOLの制服を着て、オフィスラブのシーンもある。普段できないことを体験できるのも女優としての醍醐味だよね。

姫乃 今回、岩井志麻子さんが専務役だったんですが、「みなさんそれぞれ仕事の演技してください」と指示があったシーンで、カメラ回った瞬間に岩井さんが電話取ってて、専務ってあんまり電話とか取らないんじゃないかなぁと思いました。知らないですけど。あの現場にいた人たち、基本的に会社勤めの経験がない人多くて、誰もよく分かってなかったんですね(笑)。

河崎 俺の作品に出てくれる人たちは、ホラー作家の岩井志麻子さん、千葉の誇る大スター・ジャガーさん、かつてアントニオ猪木とモハメド・アリの異種格闘技戦のフィクサーとして暗躍した康芳夫さんとか、普通じゃない人ばかりだからね(笑)。

姫乃 康さん、大好きです。康さんの出演シーンは助監督さんたちがカンペを用意しているのですが、カンペを読み終わると、「読みましたよ?」って感じで河崎監督のほうを振り返っちゃうんですよね。その仕草がすごくかわいらしくて、最終的に康さんの出演シーンは河崎監督がカメラのすぐ横に立つようにしていました(笑)。ジャガーさんもすごかったですねー。

河崎 たまちゃんの棒ぶりよりも、すごかったよね。

姫乃 私がすぐ近くで「ジャガー星人、大丈夫か?」と声を掛けるシーンがあったんですが、その時のジャガーさんの瞳があまりに真っ暗で、何を見ているのか心配になりました。闇を間近で感じた気がしましたね。

──姫乃さんは著書『職業としての地下アイドル』(朝日新書)で地下アイドルと心の闇の関係について言及していましたが、ジャガーさんの抱える闇って何なんでしょうね?

姫乃 えっ、地下アイドルですか? 彼女たちが抱える闇は、主にブレイクまでの見通しが立たない不安とか、やりがい搾取による不安定な金銭事情によって生まれるものですけど、ジャガーさんの闇は……。ジャガーさんは演技するというより、カンペに書かれた文字を一語一句ただ読み上げている感じで現場では完全なる虚無だったんですけど、完成披露の舞台あいさつで「試写を観て、自分が何をやっていたかようやく分かった」と話していたので、「自分の役が分かっていなかったのか」と納得しました。確かにかなりややこしい役柄だったので。

河崎 ジャガーさんは若い頃にブレイクして大金持ちになって、千葉で自社番組をオンエアしたりして、その後は潜伏してたんだけれど、それが、またマツコ・デラックスのテレビ番組で脚光を浴び、今や千葉のアイコンだからね。

──底辺を味わった人間って、独特な魅力を感じさせます。

姫乃 地下アイドルもジャガーさんも、人間は自分が何をやっているのかわからなくなってしまった時、虚無になります。さっきの“もてあそばれ感”で言えば、ジャガーさんは完璧なアイドルですね。世の中には、いろんなナイススティックがあります。

■『シャノワールの復讐』は壮大な実験だった!?


河崎 たまちゃんは、アイドルなのにこんな狂った映画にも、楽しんで出演するところがいいよ。

姫乃 そうか、河崎監督の映画ってやっぱり普通じゃないんだ……! 実は私、ほとんど映画を観たことがないんです。『干支天使チアラット』に出演するまでに観た映画は10本くらい。そのうちの3本は『トイ・ストーリー』シリーズ(95~10)の3本で、後はペドロ・アルモドバル監督の『私の、生きる肌』(11)やギャスパー・ノエ監督の『エンター・ザ・ボイド』(10)と『LOVE 3D』(15)などです。日本映画も勉強しなきゃと思って、小津安二郎監督の『東京物語』(53)を観たんですが、自然光に見せかけた照明を水に当ててたり、食事のシーンでお茶碗にご飯が入ってなかったり、意図が汲めない演出が多くて、映画を見る素養がないことに自信を失ってしまったんです。以来、映画評やコメントの仕事以外はあまり映画を観ていません。

河崎 どうだい? えぇ。そうかい……。小津作品の台詞回しは、確かに棒読みっぽくて不気味だね。

──戦後の小津監督はそうとう深い闇を抱えていたようですしね。

河崎 たまちゃんは、TVドラマも観てないの?

姫乃 桜井幸子さんが出演していた『高校教師』(TBS系)は後追いで観ました。桜井さん、すごくかわいかった。はっ、もしかして私の演技って発声練習とかの問題ではなく、映画やドラマをほとんど観てこなかったことが敗因なのでは!? よく考えたら演技というものをあまり観たことがない……。

河崎 すべては真似から始まるからね。多くの俳優は三船敏郎に憧れて、黒澤明監督の映画をいろいろと観るようになる。そういうものなんです。

姫乃 子どものときから、テレビや映画を観せずに育てて、いきなり映画に主演させるとこんな衝撃作が生まれるという壮大な人体実験だったんですね。

河崎 まるで『ブリグズビー・ベア』(18)の世界だな(笑)。

姫乃 「リアルサウンド映画部」で定期的に映画評を書いてるんですけど、映画評を書くこと前提で映画を観ているので、俳優の演技よりも、物語性や監督の演出のほうに意識が行ってるかもしれません。

河崎 AVはけっこう観てるんでしょ?

姫乃 はい。一時期は年間130本くらい観てました。でもそれもビデオ情報誌でレビューを書く仕事なので、男優さんがどこに何回射精したかをカウントしないといけないから、演技はそんなに……。ドキュメンタリーが好きなので、井口昇監督が出演している平野勝之監督がのAVは好きで観てました。河崎監督は井口監督とジャンルの距離的に近いものを感じますが、実は作風が全く違いますね。

河崎 俺も変態だけど、俺の場合は爽やかな変態だからさ(笑)。AVについて語れるアイドルは、たまちゃんの他にはいないよ。でも、地下アイドルはもうすぐ辞めちゃうらしいね。

姫乃 はい、2019年4月いっぱいで、地下アイドルの肩書きはおろすことにしました。今の活動がすでに地下アイドルにそぐわないので、肩身が狭くて。

河崎 フリーの地下アイドルは、すべて自分でやらなくちゃいけないから、いろいろと大変なんだよね。

姫乃 どうなんですかねえ。大変とは思わないですけど、大変だと思わずにいろいろできるようになっちゃうと地下アイドルではいられないってことですね。肩書きをおろした4月以降も活動は続けていくつもりです。今後、女優として私を起用する監督は現われるでしょうか?

河崎 今、25歳か。う~ん、30歳を過ぎたら違ったオファーが来るようになるんじゃないかな。

姫乃 熟女AVの話ですか? 女優は30歳を越えると魅力が増すと聞いています。知らんけど。

河崎 ハハハ。でも、『シャノワールの復讐』がクラウドファンディングで製作費が集まったのは、やっぱり姫乃たまの存在が大きかった。11月29日(木)のDVDリリースに合わせて、いろいろイベントやろうよ。

姫乃 いやはや、今後とも姫乃たまを起用する希少な監督ということで、よろしくお願いします!
(取材・文=長野辰次)

『干支天使チアラット外伝 シャノワールの復讐』
原作/中川ホメオパシー『干支天使チアラット』(リイド社)
プロデューサー・脚本・監督/河崎実 脚本/鈴木つかさ、荒木太朗
出演/姫乃たま、ジョナサン・シガー、岩井志麻子、すずきつかさ、原田篤、ジャガー、康芳夫、町あかり、いまみちともたか、エンリケ、AKIRA、逢瀬アキラ、塩谷瞬
販売元/リバートップ 11月29日(木)よりリリース開始
(c)中川ホメオパシー・リイド社・リバートップ

●河崎実(かわさき・みのる)
1958年東京都生まれ。明治大学在学中から特撮映画を自主製作し、注目を集める。萌えカルチャーを先取りした『地球防衛少女イコちゃん』(87)で商業監督デビュー。以後、中川翔子をヒロインに起用した『兜王ビートル』(05)、壇蜜主演の特撮映画『地球防衛未亡人』(14)、人気レスラー・飯伏幸太主演作『大怪獣モノ』(16)などの話題作を次々と放つ。筒康隆原作の『日本以外全部沈没』(06)は東スポ映画大賞の特別作品賞を受賞、『ギララの逆襲/洞爺湖サミット危機一発』(08)はベネチア映画祭に正式招待された。近年の監督作に『干支天使チアラット』(17)、『乳首ドリルの逆襲 ATTACK OF THE NIPPLE DRILL』(18)など。現在、『電エース』30周年記念作を製作準備中。

●姫乃たま(ひめの・たま)
1993年東京都生まれ。16歳よりフリーランスで地下アイドル活動を始める。ライブイベントへの出演を中心に、ライター、モデル、DJ、司会としても活躍。音楽ユニット「僕とジョルジュ」での活動のほか、ライターとしての著書に『潜行 地下アイドルの人には言えない生活』(サイゾー社)、『職業としての地下アイドル』(朝日新書)、『周縁漫画界 漫画の世界で生きる14人のインタビュー』(KADOKAWA)がある。平成最後の日となる2019年4月30日に、地下アイドルとして最後のワンマンライブ「パノラマ街道まっしぐら」を渋谷区文化総合センター大和田さくらホールにて行なうことが決まっている。

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