ダメ部下へのイライラは「部下ノート」に書くべし。その意外な効用とは

日刊SPA!

2018/11/10 15:51



部下に関する悩みは、上司であれば誰しもが一つや二つ、抱えているだろう。そして、その悩みをなかなか解決する方法が見つからず、悶々とした日々を過ごしているのではないだろうか。

・部下をどう指導していいかわからない。

・部下の面倒を見るのに時間がかかって、自分の仕事に手がつかない。

・何回言っても話が通じずに、イライラする。

・部下の成績が悪く、上層部からのプレッシャーに耐えられない。

・仕事を振ったらミスばかりで、かえって仕事が増えた。

・部下の代わりに、クライアントに謝りに行くのがおっくうだ。

そんな上司の苦悩を、「たった1冊のノートを使って解決する方法がある」と言うのは、人事政策研究所代表の望月禎彦(よしひこ)氏。それは望月氏が考案した「部下ノート」だ。

先ごろ刊行された『簡単なのに驚きの効果 「部下ノート」がすべてを解決する』(著:望月禎彦・人事政策研究所代表、高橋恭介・株式会社あしたのチーム代表取締役、アスコム刊)に、その使い方が紹介されている。

◆部下に「何度も同じこと」を言わなくてすむ方法

「部下ノート」のやり方は簡単。次の4つのステップを踏むだけだ。

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ステップ1 日付、気になった部下の名前、その行動をノートに1、2行書く

ステップ2 部下に指導したことを1、2行書く

ステップ3 部下の行動が変わったか、成果につながったかを○、△、×でチェックする。

目安は部下の行動は1週間後、成果につながったかどうかは3週間後。

ステップ4 今後の指導を考える

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なぜ、それだけで「ダメな部下」が「できる部下」に代わるのか? 望月氏によると、「それは、指導法の振り返りができるから」だという。

「何度、同じことを言ったらわかるんだ」「何度同じミスをすればわかるんだ」と心の中で思ったり、実際部下に言ったりしたことはないだろうか。同じ言葉を繰り返し、何度も同じだけ時間が取られる。

自分の仕事の場合なら、一つのやり方でうまくいかなかったら、別のやり方がないか考えるだろう。それと同じで、言ったことで部下が変わらなかったら、もっと伝わる言い方、教え方はないかと考え、実行したほうが当然確率は上がる。

しかし、自分がどう指導したかは、案外忘れやすいもの。

「そこで『部下ノート』にどんな言葉を使ったのか、厳しくしたのか優しく伝えたのかといったことを記録しながら、効果的な指導方法を探っていくのです」(望月氏)。

◆なぜ、部下の悪口を書けば書くほど信頼されるのか?

最初のうちは、何を部下ノートに書いていいか迷うかもしれない。ところが、なんと部下の悪口を書くだけでもOKなのだという。

「難しく考えずに、『やってくれよ、といったのに、あいつ全然やんない』といった悪口でも構いません。

悪口を書くことでストレス発散になるし、それを続けていくと、部下をよく観察するクセがつき、それぞれの部下の特徴、弱点が見えてきます。そして、部下の弱点に対してあの手この手で改善を促すうちに、最善のアプローチを自然とできるようになっていくのです」(望月氏)

もちろん、観察していく中で長所も見つかるだろう。「やるな」「すごいじゃないか」とほめれば、部下は喜んで長所を伸ばそうとするに違いない。

自分のことをしっかり理解してくれている上司に対して、部下は信頼を覚えるようになる。そして、信頼している人の言葉は、より響くようになっていくので、指導の効果がより高まるという好循環が生まれるのだ。

◆一生懸命書くのはNG

意外なことに、この部下ノート、一生懸命書いてはいけないという。なぜなら続かないから。

他人に見せるノートではないので、字は汚くてOK。書く量も1、2行で十分、書きすぎなくていいし、部下全員のことを書かず、気になる部下のことを書くだけでもいい。また、日記ではないので毎日書く必要もない。ただし、部下の気になることがあれば、忘れずに書く。とにかく細く長く、継続していくことが重要だ。

◆部下ノートで業績や定着率にも効果が?

望月禎彦氏は、この部下ノートを使った社員教育を約1万4000人に行ってきた。すると「『ダメな部下』が『できる部下』に育ったことで、以下のような効果が見られた」とか。

・売上が、前年比1.5倍になった。

・ミスが減り、3000万円のコストダウンにつながった。

・社員の定着率が上がり、事業拡大に着手、売上も上がり、社員数は2.5倍に。

会社が変わったというだけでなく、「部下に手がかからなくなり残業激減して、日々に余裕が生まれた」「仕事のストレスが軽くなった」「マネジャーとしての会社からの評価」が上がったなど、「上司自身の生活、人生が変わったという感謝の声が続々と寄せられているんです」(望月氏)。

1~2行書くだけなら、忙しい日々のなかでも続けられそうだ。

<文/日刊SPA!取材班>

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