イヤイヤ期ってなんだろう? ママ医師が考察してみた【ママ女医HALの子育て日和 第4話】

さて、4歳になる娘。本当にかわいくて仕方がない(親目線)娘なんですが、イヤイヤ期はそれなりに壮絶でした。いや、「それなりに」っていうのは、あくまでも他のお子さんも同じくらい大変だろうな、という意味で……ええ、まあ、一時期我が家から笑顔が失われるレベルで壮絶でした。そんなわけで、今回は我が家のイヤイヤ期の話です。

イラスト:amutarou

イヤイヤ期のスタート
1歳半くらいの頃から「まめー」「まみー」といろいろな事に対して拒否をするようになりました。どうも「だめ」と言っている様子。
「あー、これが俗に言うイヤイヤ期ってやつかな」
なんて思ってたんですが。甘かった。ゲロ甘でした。あの時の私に伝えたい、それはイヤイヤ期ではない。

本格的に始まったのは2歳半。もうあれもこれもそれもどれもぜーんぶイヤ! イヤったらイヤ! 妥協なんて一切しない! 譲りません勝つまでは! という状況に陥りました。
ただ、それでもまだマシだったんですよ。ギャン泣きすると全く手に負えないのですが、ギャン泣きがセットではなかった。

イヤイヤ極期
2歳7~8ヵ月頃、全てが「いや!」+ギャン泣きセットになった頃を、我が家では「イヤイヤ極期」と名付けています。もうね、ひどかったですよ。
徒歩1分のコンビニに、アルミホイル1個買って帰るのに1時間。家を出るまでに40分かかりました。理解できます? すいません、私も書いてて理解できない。
公園で「帰るよ」と声をかけて、すぐ横の駐車場の車に乗るのに30分。
車に乗ってからベビーシートに座るまで30分。
全部ギャン泣きセットです。砂場でひっくり返って泣きわめき、かわいいピンクのダウンジャケットが砂まみれになったりね。もうね、なにを言ってもなだめても、優しくしても厳しく言っても、なーんの効果もありません。
具体的になにがイヤかって、もう全部です。
起きたくない。寝とくのもイヤ。起きたはいいがパジャマは脱ぎたくない。でもパジャマのままはイヤ。着替えが自分の着たいのじゃない。でも自分で選びたくない。無理矢理着せられたのは心外だから一旦脱いでから自分で着る。でもやっぱり着れないから着替えさせて。あ、でもやっぱりこっちの服はいやだからあっちがいい。やっぱりこっちはいやだから元の服じゃなきゃイヤ。
とまあ、こんな感じです。
一言言おう。
お前は何をしたいのか

地獄のトイトレ
そして、そんな時期にトイトレをしたから、もう地獄ですよ。できるわけないですよね、今ならわかる。でも当時は焦ってました。「来年は幼稚園だから、3歳までにオムツを卒業しなきゃ……」
無理ですよ。できるわきゃないです。(できませんでした)
トイレにすら入らない、なんとか座らせてももちろん出ない、粘って粘って出なくて諦めて、オムツ履かせて遊びだした途端「でたー」
トイトレ怒るななんて無理でした。というか私自身が泣きました。今だから言えますが、怒らないとできない状況ではトイトレしない方がいいです。そもそも膀胱容積その他の発達との兼ね合いもあるので、個人差あるんですよ。できる目処が立つまで焦らなくてよい! と言いたい!

イヤイヤ期の出口はいきなりやってきた
そんなイヤイヤ極期が1ヶ月半ほど。我が家からは笑顔が消え、温厚な旦那ですら苦虫を口いっぱいにつめた弥勒菩薩のような顔になった頃、イヤイヤ期の出口は突然やってきました。

「ぼーるぽーんあそびしたい!」
「今ご飯中だから、ご飯の後にしようね」
「……(しぶしぶ)わかったー」

わかります? これ。初めて「あとで」が通じたんですよ。それまで全く通じなかったんですよ。
本当に突然でした。これまでも根気強く言ってもなにしても絶対通用しなかった「あとで」が通じたんですよ。

ここからあとはスムーズで、99%イヤイヤ期が98%イヤイヤ期になり、それが90%になり80%になり……いつの間にか、普通にイヤな事はイヤと言うけどギャン泣きしなくなりました。
そして気がつくと、語彙が爆発的に増えていました。

イヤイヤ期ってなんだろう?
イヤイヤ期は「自我の芽生え」なんて言われます。ただ、娘を見ていると、自我が芽生えたから、自分の考えを通したいから、自分でやりたいから、やりたい事をうまく言えないから「イヤイヤ」している、というより……
頭の中がものすごい発達をしていて、頭がパンクしそうなほど情報を吸収しているのだけどそれを整理しきれず、頭の中がぐっちゃぐちゃになっていて、もうなにがなんだかわからないけどイライラする! 不愉快! だから目の前のものは全部イヤ! 何がイヤか自分でもわからないんだもーんギャー(ギャン泣き)
という感じ
に見えました。
脳の発達が追いついて、いろいろな情報が処理できるようになって、自分の中にうずまくよくわからないものが整理できるようになって、言葉にして出せるくらいになった時にはイライラが落ち着いてイヤイヤ言う必要がなくなったのかな……と。
あ、もちろん医学的な根拠のある話ではないです。あくまで振りかえって感じた私の感想です。
たとえどんなに親が子供の言う事を叶えても協力してもなにしても納得しないのは、「イライラ」が根底にあるんじゃないかなって。

イヤイヤ期には向き合いすぎない方がいい
個人的な意見ですが、イヤイヤ期を前向きにとらえるのは、無理です。いや、少なくともうちは無理でした。自我の芽生えだからあたたかく見守って……なんてやってたら、多分夜までに朝ごはんすら食べ終わりません。
で、うちはどうやってやり過ごしたか。
親が正面から子供のイヤイヤと対決しませんでした。いや無理でした。解決するような問題は一緒に解決するけど、もう本人にもどうしようもないイヤイヤギャーのパニックになったら、一旦お互いに頭を冷やすのが一番効果的でした。子供を安全な空間で遊ばせて、私は一旦寝室でクールダウンする。旦那がいる時はバトンタッチして、外の空気を吸う。とにかく一旦離れる。
それから、危ない事、人に迷惑をかける事以外は無駄に叱らない(叱るのもエネルギー使うので、これは自衛のためです)。
それから、子ども自身をリセットさせるのも効果的でした。
あまりのイヤイヤ期のひどさに友人に泣きついたら、
「『それはお辛いですね。ところで今日はいいお天気ですね』って言うといいよ」
と教えてもらいました。そんなバカなと思って娘に言ってみたら、キョトンとして泣き止みました。

イヤイヤ期ってなんだろう? ママ医師が考察してみた

イラスト:amutarou

多分一旦受容してから違う話題で気をそらすのがいいんだと思います。

今、お子さんがイヤイヤ期でお悩みの方へ
ごまかしごまかし、気がついたら親の努力とは無縁なところで、イヤイヤ期は終わっていました。大丈夫です、イヤイヤ期はどこかで終わりがきます。4歳の今でももちろんわがまま言ったり、眠い時にイヤイヤギャーという事もありますが、イヤイヤ期のそれとは全く別物です。
だから、とにかくまずはあなたや家族が限界にならないように、大人の心の健康にも目を向けてあげてください。
大丈夫です、終わりはきます。
(相川晴(HAL))

あなたにおすすめ