【ゴジラ最新作公開記念:後編】ゴジラを見れば日本の歴史が分かる!

ゴジラ映画史上初のアニメ―ション映画『GODZILLA』三部作の最終章『GODZILLA 星を喰う者』の公開を記念し、東宝株式会社ゴジコン(ゴジラ戦略会議)の海野航平さんに、誕生秘話や新たなコジラのチャレンジについて話を聞いたが、後編では日本版の実写とアニメで全32作、さらにハリウッド版と沢山あるゴジラ映画の楽しみ方について教えてもらった。

■社会性を反映したゴジラの歴史

ゴジラ映画は数も多く、どこから見たらよいかわからない人もいるかもしれない。そこでゴジラの歴史を振り返りつつ、押さえておきたいタイトルを挙げていただいた。

「ゴジラ映画にはそれぞれの時代性を反映しているという特徴があります。1作目は戦後9年で製作されたので、『また疎開しなきゃ』といった戦争色が濃いセリフも出てきます。60年代になると、いっそ娯楽に思い切り振り切ろうということで『キングコング対ゴジラ』という西洋と東洋の二大怪獣激突的なものがあったり、『モスラ対ゴジラ』には、地域開発に携わっているような悪徳業者が出てくるなど、その時代の新しい悪の象徴が描写されているものもあります」(海野さん)

政治や社会の生々しい部分を反映した設定が随所に見られる点が興味深い。

■カギっ子の小学生が主人公の作品も

70代以降も世相を反映させた作品が続く。

「70年代になると、公害問題を反映したヘドラが登場したり、『ゴジラ・ミニラ・ガバラ オール怪獣大進撃』という作品では『カギっ子』と呼ばれる、親が共働きの小学生が主人公だったりします。80年代に世界は冷戦に突入していたので、核の恐怖を象徴するゴジラを改めて描いた『ゴジラ』(1984)という作品や、89年の『ゴジラVSビオランテ』はバイオテクノロジー関連の争いといったように、当時の世相を反映しているのがゴジラ映画の特徴です」(海野さん)

『シン・ゴジラ』も現在の時代性を反映しており、「3.11」の震災をイメージする人も多いそうだ。

振り返ると、ゴジラの歴史は、まさに戦後以降の日本の歴史を反映したものだということが分かったのではないだろうか。日本の歴史という観点で海野さんが紹介してくれた作品を、未見の方はもちろん、すでに見たことがある方も、改めて見直してみてはいかがだろうか。

●専門家プロフィール:海野 航平
東宝株式会社 ゴジコン(ゴジラ戦略会議)。東宝グループは、「健全な娯楽を広く大衆に提供すること」を使命とし、小林一三により設立されて以来、映画・演劇を中心に、幅広い層のお客様に夢や感動、喜びをもたらす数多くのエンタテインメント作品を届けている。

教えて!goo スタッフ(Oshiete Staff)

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