人類の「生殖/繁殖」の歴史を根源的に捉え直す美術展 小宮麻吏奈の個展『-ATCG』が開催

SPICE

2018/11/9 08:00


小宮麻吏奈による個展『-ATCG』(マイナスエーティーシージー)が、2018年11月23日(金)~12月9日(日)まで、東京都杉並区・TAV GALLERYで開催される。

小宮麻吏奈は、自身のアーティストステートメントを「自身の身体を起点とし、新しい生殖/繁殖の方法を模索する」とし、2016年から2018年にかけて、花屋の経営をする「小宮花店」、オルタナティブスペース「野方の空白」といった身体論として場所を運営する活動で注目を集めた。現在も、東京の一角にある更地──家のない庭にて、場所の制作を続けている。

本展では、小宮麻吏奈の活動の地図のひとつとして、「LGBT」といった言葉で称される人間の「性」を根源的に捉えなおす事象に対して、人類の歴史は男女による「性交」という1種類の生殖方法のみによってがつながれてきたという視点から対峙する。そして、本展ステトメントに記された「生殖難民」という言葉が指し示すように、生殖/繁殖という行為によって続いてきた人類の歴史からこぼれ落ちる人々、つまりは、ヒトのDNAの連鎖に中に見つけることのできない者たちを、「失われた信仰」という形で掘り起こすことが試みられる。

過去の失われた思想や信仰にアクセスするための遺物、遺跡を作り出し、子孫をつなぐという人類の歴史と対峙する本展。時代というスケールを超えて、小宮麻吏奈が提示する新たな思考の枠組を、是非目の当たりにしてほしい。

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