東京B少年の「Cosmic Melody」、あらゆる“負の感情”を浄化してしまう恐ろしい魅力


 ジャニーズJr.ユニット「SixTONES」の「JAPONICA STYLE」のMVがYouTubeで公開され、話題になっている。もともとの楽曲のかっこよさに加え、滝沢秀明がプロデュースしたMVとあって、注目度は抜群だ。

Jr.ファンの誰もが羨やむSixTONESの華々しい活躍ぶり。だが、自分がひいきするグループ、あるいはメンバー以外の活躍を見るのは、悔しかったり、苦しかったりすることの方が多いのではないだろうか。「あの曲、良いなー。〇〇だったらもっとうまく歌えるのに」「▽△だったらもっとダンスが映えるのに」「□□がやれば、あの番組の企画はもっと面白くなるはず」「××が演じたら、もっとうまかったはず」などと、勝手に脳内プロデュースをしたことのある人は少なくないと思う。

そんな中、面白いのは、SixTONESファンはもちろんのこと、Jr.ユニット「東京B少年」のファンも、その活躍を絶賛していることだ。Twitter上には、東京B少年ファンたちのこんなつぶやきが多数見られる。

「SixTONESすごいね! いつかB少年ちゃんたちもMV作ってもらえるといいなあ~」「SixTONESは東京をジャックしてるの? ってレベルで凄い! B少年ちゃんもこのくらい大きくなってほしい」「SixTONESのMVカッコイイね いつかB少年のMVもできる日がきたら泣く……」「B少年担も、彼らにこんな素敵な景色を見てもらえるように頑張ろ、本当に素敵」

SixTONES にはJr.チャンネルの再生回数が多いという実績があるし、東京B少年とSixTONESとでは、キャリアはもちろん、知名度、トーク力、バラエティ力などに大きな差がある。B少年の子たち自身が「Jr.チャンネル」の中で「SixTONESさんとか、すごい面白いよね」「コラボとかできたら」などとSixTONESに対するリスペクトを表明していることもあり、嫉妬するステージに今はいないというのもあるだろう。

だが、キャリアや実力、人気の差などがあってもなお、ファンにとっては悔しいことが多いのではないだろうか。そう思うと、東京B少年のファンたちの真っすぐさ、素直さはちょっと異色だ。そして、それを引き出しているのは、まさしく東京B少年の邪心のなさでもあると思う。

それが最大限に発揮されているのが、東京B少年のオリジナル曲「Cosmic Melody」、通称「コズメロ」である。10代の男の子たちにしか歌えない歌詞・メロディーであることに加え、この曲のすごさは、全ての妬み嫉みなどの黒い感情を浄化してしまうパワーを持つこと。

一度「音」だけを聞く限りは、さほどインパクトの強い曲ではない。しかし、飽きることはまったくなく、ジワジワと好きになる。それどころか、初めて聞いたときからずっと右肩上がり、現在が常に「好き」のピークにある曲って、稀有じゃないだろうか。聞くたびにモヤモヤした思いやイライラ、つらさが解消され、穏やかな気持ちに包まれていく。いつでも何度でも聞いて・見ていられる不思議な魅力があるのだ。

ピンクあるいは純白+金色のキラキラ衣装に身を包んだ、ピカピカの6人組。「Wow~oh~」と、腕を組んで左右に揺れる謎の動きから始まり、星がキラキラ降り注ぐ可愛さ満点の振りに目を奪われる。そこから「ミラーボール回して~♪」と歌い、屈んだ最年少・金指一世をみんながグルグル回すという面白可愛い演出が登場。

そして、メンバー全員が横並びになり、「1つ」「2つ」「3つ」……と数えながら自ら「並んだ星たち」を表現するところなどは、あまりの可愛さにハラハラしてくる。さらにキラキラ笑顔で歌う「目の前の今日は、もう二度とは来ない 現実の先へWe can make it」というフレーズなどは、すでに失った日々が多すぎる身にとっては愛おしすぎて切なすぎて、聞くたびなんだか涙が溢れそうになる。

最後に「幾千の日々 じかんを超えて奏でてゆく」のところでは星型のような陣形で向き合い、顔を見合わせ、自然に微笑みがこぼれてしまう少年たちの姿を見ていたら、思わず見る側までも微笑みがこぼれてしまう(たぶん傍から見ると、ニヤニヤしている恐ろしい光景に違いない)。

イライラやモヤモヤなど、あらゆる「負」の感情を飲み込んでしまう東京B少年の「Cosmic Melody」。ある意味、人間を骨抜きにする恐ろしい攻撃力なのかもしれない。
(田幸和歌子)

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