片山さつきだけじゃない! 口利き、全裸、暴力団関係企業から献金…“ほぼ全員スキャンダル内閣” なのにメディアの追及は…

リテラ

2018/11/8 14:00


 まるで湧き水のように疑惑が吹き上がりつづけ、その勢いが止まらない片山さつき地方創生担当相。国税への100万円口利き疑惑を筆頭に、2016年6~7月に複数の団体から受けていた200万円の献金や、2012年の「片山さつきカレンダー」の販売収入が政治資金収支報告書に記載されていない問題などが浮上。さらに昨日には、さらに記載漏れの収入が少なくとも計20万円分あったとして2014年と16年の収支報告書を訂正した。

しかも、明日発売の「週刊文春」(文藝春秋)では、さらに2016年参院選の際に支出された選挙関係費488万円の政党交付金が、収支報告書では288万円しか計上されていないという新たな疑惑が掲載されるという。

生活保護バッシングの急先鋒としてメディアで生活保護叩きを展開していた際には「不正受給許すまじ!」とあれだけがなり立てていた張本人が、これまで判明しているだけでトータル計700万円もの国民を欺く杜撰な金銭管理をやっていたとは……。だが、なにより呆れ果ててしまうのは、片山地方創生担当相の“言い訳”だ。

まず、100万円口利き疑惑では、金銭を受け取っていた私設秘書の南村博二氏について、「(南村氏は)当初から秘書ではない」などと明言したが、国会に出入りできる私設秘書用の通行証を南村氏に持たせていた事実がすぐさま露呈。また、「週刊文春デジタル」が公開した、口利きを依頼したX氏に対して片山氏が「私はちょっと高いんじゃないかと(南村氏に)言った」などと語っている電話音声データについても、「自分の声かどうか、ちょっとあれでは判断ができない」などと言い出す始末。

あれがニセモノの音声データならばすごい声マネ芸人がいるものだと感心するレベルだが、もはや言い逃れはできまい。というのも、「週刊文春デジタル」は明日にも、片山地方創生担当相の新たな音声データを公開するというからだ。

今後も「疑惑のデパート」である片山地方創生担当相への疑惑追及は徹底的におこなわれて当然だが、しかし、最大の問題は、現在の安倍政権が「全員野球内閣」ならぬ、前代未聞の「全員スキャンダル内閣」になっていることだ。

まず、入閣してすぐに「教育勅語は普遍性をもっている部分がある」という発言が問題となった柴山昌彦文科相にもち上がった、バスツアー利益供与・公選法違反疑惑。さらに、渡辺博道復興相の補助金受給企業からの寄付問題。宮腰光寛・沖縄北方担当相にいたっては、談合で行政処分された企業からの献金問題にくわえ、酒に酔って議員宿舎内のほかの議員の部屋を“全裸でピンポンダッシュ”したという過去の醜態まであきらかになっている。

だが、まだまだある。片山地方創生担当相と同じく口利き疑惑が取り沙汰されているのは、吉川貴盛農水相だ。

疑惑を報じた「週刊朝日」(朝日新聞出版)11月16日号によると、今年3月に太陽光発電所の新設をめぐって北海道から補助金約5960万円を騙し取ったとして3人の関係者が逮捕されたのだが、逮捕されたひとりである指南役のコンサルタント業の男性が「吉川農水相は古くからの知り合いで、秘書とも親しい。パーティー券もよく買った。今回の太陽光発電事業のことも相談した結果、北海道電力と日本政策金融公庫の窓口を紹介してもらった」と話しているというのだ。

●平井卓也IT担当相は暴力団関係企業から献金!桜田五輪担当相にも疑惑が

実際、公判では、検察側が提出したメールにも「申請の補助金について、バッジの方等色々、ご報告とご相談をしたところ、すでに助成金5000万円が決定しているとのことです」と書かれていたという。問題の指南役だった男性は「謝礼は払っていない」と語っているというが、詐欺事件で名前が浮上しているという点だけをとっても、大臣として説明が求められる問題だ。

さらに、安倍首相と同様に“政治の私物化”問題が出てきたのが、茂木敏充経済再生相だ。しんぶん赤旗日曜版11月4日号がスクープした記事によれば、茂木氏はリラクゼーション業を新産業として国が認定してもらおうと動いていた「日本リラクゼーション業協会」と関係を深め、経産相時代には〈国会や産業競争力会議の場で、協会に有利な発言を重ね〉ており、経産省も新産業認定を総務省に提案。そして、茂木氏が経産相だった2013年10月に総務省も認定するにいたったという。

しかも、茂木氏と同協会はたんに親しい関係にあっただけではない。茂木氏は同協会の理事企業から2012年に100万円の献金を受け、さらに2016年に同協会側は茂木氏の政治資金パーティ券を計150万円分も購入しているのだ。ちなみに、100万円を献金した企業は昨年11月に法人税4300万円を脱税したとして東京地検特捜部に在宅起訴されているという。

資金提供の見返りに大臣として働きかけをおこない、国のお墨付きまで与える──。到底看過できない疑惑だが、大臣のカネに絡んだ問題はまだ終わらない。

たとえば、入閣から早々に談合事件で国交省から指名停止処分を受けていた設備工事企業より12万円の献金を受けていたことが発覚、返金にいたった平井卓也IT担当相には、なんと指定暴力団組長が過去に代表を務めていた建設会社から計76万円の献金を受けていたという問題が浮上。

また、参院予算委員会で東京五輪・パラリンピックにかんする質問で「知らない」を連発した挙げ句、オリパラ関連予算を「1500円」と言い間違え、さらには「事前に質問通告がなかった」という言い訳も嘘だったことが判明した桜田義孝・五輪担当相も、桜田家所有の不動産をめぐり、つくばエクスプレス開業で計1億4000万円超の売却益を得ていたと「週刊新潮」(新潮社)11月1日号が報道。桜田五輪担当相はつくばエクスプレスの路線延伸を「熱心に訴えている」といい、さらなる地価の高騰を狙っているのではないかという疑惑を取り上げている。

●田崎史郎は「“ヤバそうな閣僚ナンバー3”の疑惑がまだ出ていない」と

あの田崎史郎氏でさえ、内閣改造が発表された際に「これまでの組閣・改造でいちばん出来が悪い顔ぶれ」と言い放っただけのことはある。しかも、このとき田崎氏は「5人くらい『大丈夫かな?』って人がいる」と語っていたが、6日放送の『ひるおび!』(TBS)での話によると、田崎氏が「大丈夫かな?」と考えていたのは片山地方創生担当相と桜田五輪相が2トップだったらしく、「まだナンバー3の人が(問題が)出てきていない。追及されると危ない」と述べていたほど。つまり、政権擁護の応援団員でさえ守りきれないような問題を抱えた大臣が、まだいると言うのである。

言っておくが、口利き疑惑はもちろんのこと、有権者への利益供与、補助金受給企業や談合で行政処分を受けた企業からの献金などといった「政治とカネ」の問題は、政治への不信感を呼び込むだけではなく、金権政治という民主主義の根幹を揺るがしかねない問題にもつながる。当然、徹底した疑惑の追及と、これだけの問題大臣を任命した総理大臣の責任は強く問われるべきものだ。

だが、どうだろう。森友・加計問題が起こっても安倍首相や麻生財務相がいまだに大きな顔をしている上に、カネの疑惑が次から次へともち上がり、世間はすっかり政治家の疑惑に慣らされてしまった。その結果、「またか」という呆れの空気ばかりが流れ、メディアも真剣に追及する動きはない。無論、この空気にほくそ笑んでいるのは安倍首相で、国会で任命責任を問われた際も「みなさんしっかりと結果を出していただきたいと期待している」(2日衆院予算委員会)などと宣ったほど。まったく責任も反省も感じていないのだ。

異常としか言いようがない「全員スキャンダル内閣」。しかし、もっと異常なのは、これをメディアと国民が許してしまっている状況のほうだろう。
(編集部)

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