ビル・ゲイツ、ウンコ瓶を片手にトイレの未来を語る

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Image: Gates Archive (Bill and Melinda Gates Foundation)

貧困層のトイレ事情を改善するぞ。

かつてはHIVの感染率を下げるため、次世代コンドーム開発に援助資金を拠出したこともあるマイクロソフト共同設立者のビル・ゲイツ。テクノロジーの世界で億万長者になった人物は、人類の生理的な根源を改善することに興味があるようです。

そのゲイツ氏が、火曜日に北京で開かれた「Reinvented Toilet Expo(新世代厠所博覧会)」に登壇。人糞が詰まったガラス瓶を片手にトイレの未来を語ったのです。

ビル・ゲイツの考えるトイレの未来


未来のトイレといえば、便座が自動的に開いて暖かくなり、お尻に向かってシャワーを噴射、それに別の音で排便時の音を掻き消してくれる日本のトイレがありますよね。そして中国にはWi-Fiが飛び、ATMと充電器と個人用テレビを備えた公共トイレなんてハイテクなものもあります。ですがゲイツ氏が考えるスマート・トイレは、そういうことではありません。

彼が思い描くのは、水を使わない無水トイレというまったく別次元の発想のものなのです。

水を使わないトイレとは?


なぜ無水トイレなのかというと、水はたくさんのウィルスや寄生虫、それに病原菌の温床になってしまうからなんです。彼は演説に持参したウンコ便を手に持ち、こう語りました。

この中は、200兆のロタウイルス、200億の赤痢菌、10万の寄生虫の卵の住処になっています

世界保健機関(WHO)によると、少なくとも20億人が人糞で汚染された水源からの水を飲んでいるそうです。もし日本や中国のハイテク・トイレをアメリカで設置するとしたら、およそ7万円から19万円ほどになるだろうとのこと。貧困層にはとてもそんなお金は出せませんよね。

ゲイツの取り組む「トイレの再開発」


そして彼は、トイレの衛生の大事さと、彼が開発しているトイレについて語る映像をTwitterに公開しました。



排便を水で流して浄化するシステムは魔法のようですが、貧困層の25億人はその恩恵にあずかっていません。そして子供たちは排便から発生する病気に苦しんでいます。

そこでゲイツ氏はどんな場所でも排便を浄化できる「トイレの再開発」を、科学者たちと南アフリカのダーバンで検証実験しています。電気は太陽光で賄え、都市の下水道と繋がらなくとも良いトイレを研究しているようです。

2011年以来、ビルとメリンダ・ゲイツはゲイツ財団を通じて、無水トイレの開発に2億ドル(約226億円)を寄付しています。目指すのは水と電力を必要とせずに、汚物から細菌を除去するだけでなく、1日5セント(約6円)未満の費用だけで運用できるトイレなのです。

そしてウンコのプロになった


CNNによれば、ゲイツ氏は壇上にて「10年前、私はこんなにもウンコについて詳しくなるだなんて想像もしていませんでした」と話しました。しかし今はもうプロフェッショナルですね。

2015年には浄水技術の発展を証明するべく、人間の顔から蒸留された水を飲んだこともありました。彼は人類の発展のためにお金を使うことが、正しい還元方法なのだと教えてくれているようです。

で結局、瓶の中身は誰のだったのでしょうか?

Source: Bill & Melinda Gates Foundation, TOTO, The New York Times, CBS NEWS, Twitter, WHO, PRICENOMICS, CNN, BBC

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