TK from 凛として時雨 ACIDMANを迎えて行なわれた自主企画イベント『error for 0』をレポート

SPICE

2018/11/7 14:02


11月21日にニューシングル「katharsis」をリリースする”TK from 凛として時雨”。そのシングルリリースに先駆けて行われた自主企画イベント『error for 0 vol.4』のオフィシャルレポートが到着した。

TK from 凛として時雨 presents“error for 0 vol.4”
2018.11.1 新木場STUDIO COAST


11月1日、TK from 凛として時雨が自主企画『error for 0 vol.4』の東京公演を新木場STUDIO COASTで開催した。恒例となったこの対バン企画、4回目となる今回はACIDMANをゲストに迎え、大阪と東京で開催。それぞれの美しさを持つ2組の共演に、会場を埋めたオーディエンスが酔いしれた。
ACIDMAN
ACIDMAN

先行のACIDMANは手拍子に呼び寄せられるかのようにステージに現れ、スケール感のあるロックナンバー「ミレニアム」でスタート。大木伸夫が「最高の夜にしましょう、よろしく!」と声をかけ、彼ららしいディレイを効かせた空間的なギターが特徴の「スロウレイン」を届けると、佐藤雅俊がフロアを煽り、スピーディーなカッティングを聴かせる“to live”で会場の熱気がさらに高まっていく。
ACIDMAN
ACIDMAN
ACIDMAN
ACIDMAN

MCでは大木が「TKとちゃんと対バンをするのは10年ぶり。ソロはわりと最近初めて観たんですけど、演奏力も世界観も変態で、でも美しい」とコメント。さらに「始まったばかりですけど、これから世界が終わります。いつそうなるかわからないから、当たり前の日々を大切に、抱きしめるように、生きてください」と語りかけ、重厚なバラード「世界が終わる夜」を披露。その後は一転、浦山一悟がアッパーなビートを刻み、「ある証明」へ。大木の「叫べ!」の号令で、会場中にシャウトが響き渡った。
ACIDMAN
ACIDMAN
ACIDMAN
ACIDMAN

エネルギッシュな演奏に乗せて、ストレートに歌を届けた“MEMORIES”を終えると、「次はお待ちかねのTK…小林武史」とジョークを飛ばし、「やっぱり、大切なのは愛です。死ぬとき幸せだったと思えるように、共に生きていきましょう」と再び語りかけて、最後は小林武史プロデュースのバラード「愛を両手に」でステージを締め括った。

TK from 凛として時雨
TK from 凛として時雨

後攻のTK from 凛として時雨は、最初に4人のサポートメンバーが登場。お馴染みのboboと佐藤帆乃佳に加え、今年からベースに吉田一郎不可触世界、ピアノに世せ武裕子が参加している。最後にTKが登場すると、ミドルテンポの「Signal」でライブがスタート。ヴァイオリンとピアノが繊細な旋律を紡ぎつつ、バンドの演奏からは確かな熱量が感じられる。
TK from 凛として時雨
TK from 凛として時雨

続く「Crazy Tampern」で一気にギアを上げると、美しいライティングとともに、スリリングなアンサンブルを披露。吉田はときおり激しく体を揺らしながらグルーヴを生み出し、世武はステージ後方で確実にフレーズを奏でていく。ともにソロでも活動している音楽家であり、TKの世界観の一部になりながらも、それぞれから個としての主張も感じられる。

TKがアコギに持ち替えると、「haze」ではエフェクティヴなプレイを聴かせ、「flower」では構築的なアプローチを見せつつ、曲の後半で再びエレキに持ち替えると、貯めていたものを吐き出すかのように爆発的なアンサンブルを叩きつける。ピアノのリフレインが印象的な「Shandy」も、曲が進むに連れて混沌を増し、聴き手をグイグイと引き込んでいく。

TK from 凛として時雨
TK from 凛として時雨

丁寧なMCで穏やかな空気を作りつつ、真摯にメッセージを届けた大木に対し、TKは一言も口にすることなく、ひたすら演奏することで想いを表現する。ヴァイオリンが美しい「contrast」、変則的なリズムの「Addictive Dancer」、激しくギターをかき鳴らした「unravel」を経て、最後に演奏されたのは新曲の「katharsis」。静と動のダイナミズムが印象的で、5人のメンバーのぶつかり合うようなアンサンブルにより、何度となくカタルシスが押し寄せる圧巻の一曲。TKは最後に「ありがとうございました」の一言を残し、本編を終えた。
TK from 凛として時雨
TK from 凛として時雨

原則アンコールのない凛として時雨とは異なり、ソロでは声援に応えてTKが再登場。「小林武史じゃない方のTKです」というさきほどの大木のMCに返答するようなジョークも、ソロならではの一コマだ。さらに、ACIDMANと同じステージに立てたことの喜びを語ると、大木のメッセージに応える形で、「僕も死ぬまでもがき続けて、その中で生まれた曲を届けたい」と話し、同じ時代を生きる表現者同士による、エールの交換のような一幕は実に清々しいものだった。

再びバンドメンバーが揃うと、歌とピアノの伴奏のみで始まり、ヴァイオリン、ベースと順番に加わって、やがてバンド全体の演奏となる展開がドラマチックな新曲を披露。ラストは「よかったら、最後ゴリゴリに盛り上がってください」と語りかけ、「Fantastic Magic」のイントロを奏でると、オーディエンスから大歓声が起こる。熱狂的な盛り上がりの中、濃密な一夜が幕を閉じた。

文=金子厚武 撮影=岡田貴之

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