ビジネスマンが知っておくべき『グルメの新常識』 第7回 国産ワインとは違う「日本ワイン」


次々に新しい料理や食材などが登場するとあって、『食のトレンド』は刻一刻と移り変わっていく。しかし、クライアントや職場の同僚と「あれ食べた?」という話になることはよくある。そんなときに「……聞いたこともない」というのは、かなりマズい。この連載では、ビジネスマンが知っておけば一目おかれる『グルメの新常識』を毎回紹介していく。第7回は「日本ワイン」。
○日本ワインって何?

秋はワインシーズン。ボージョレ・ヌーボーの解禁日も11月15日に迫っているが、近ごろ「日本ワイン」の人気が高まっているのをご存じだろうか。

「日本ワイン」とは、国産ぶどうのみを原料として国内で製造したワインのこと。似たような言葉に「国産ワイン」があるが、こちらは単に日本国内で製造されたワインを指し、原料に輸入した濃縮ぶどう果汁や輸入ワインを使ったものも含まれる。

「日本ワイン」や「国産ワイン」という言葉はこれまで定義が曖昧なまま使われることもあったが、10月30日に施行された国税庁による「果実酒等の製法品質表示基準」(ワインのラベル表示のルール)に基づき、今後「日本ワイン」にはその表示が義務付けられる。ぜひこのタイミングで違いを覚えておきたい。

日本ワインには大手メーカーも力を入れている。最大手のメルシャンでは今年9月には桔梗ヶ原ワイナリー(長野県塩尻市)を、2019年秋には椀子ワイナリー(長野県上田市)をオープンさせ、既存の勝沼ワイナリー(山梨県甲州市)とあわせて3ワイナリー体制とし、製造能力を高める。

メルシャン マーケティング部の神藤亜矢さんは、「国内の輸入を含むワイン市場は10年前の1.5倍に拡大し、過去最高規模に成長してきましたが、ここに来て踊り場を迎えています。そんな中、日本ワインの市場は拡大しており、シェアも4.8%(前年3.7%)に拡大。今年の当社の実績も1~9累月で前年比+10%と好調です」と話す。
○日本ワインはどこで飲める?

最近は日本ワインを扱う飲食店も増えている。家飲み用なら、スーパーやデパート、酒販店などに行けば、大手メーカーの日本ワインを数種類は見つけられるだろう。都内ならアンテナショップも狙い目。山梨・長野・北海道・山形・新潟などワイン産地のアンテナショップには各地のワインが充実。東京・銀座にある長野県のアンテナショップ「銀座NAGANO」には長野県産ワインを気軽に飲めるバルカウンターもある。

もちろんワイナリーに直接行くのもいい。産地を訪問しやすいことは、日本ワインの大きな魅力のひとつでもある。

ワインやワイナリー選びで悩んだら、毎年夏に開催されている日本ワインだけを対象にした「Japan Wine Competition(日本ワインコンクール)」の受賞ワインや今年4月に開催された「第1回日本ワイナリーアワード2018」で5つ星ワイナリーに選ばれたワイナリーのワインなどから選ぶのもありだろう。ちなみに日本ワインは安いもので1,000円前後から、中には2万円前後の高級ワインもある。
○和食にも合う!日本ワインを飲んでみた

今回は「第1回日本ワイナリーアワード2018」で5つ星ワイナリーに選ばれた10ワイナリーのひとつでもある「シャトー・メルシャン」の日本ワインを飲んでみた。

シャトー・メルシャンでは日本ワインを3つのシリーズで展開。最高峰の「アイコン」シリーズ、産地の特徴を出した「テロワール」シリーズ。そして今回試したのが、和食にも合い気軽に飲める「クオリティ」シリーズだ。

まずはメルローとマスカット・ベーリーAをブレンドした赤ワイン「シャトー・メルシャン藍茜」(参考価格1,800円)。ほどよい酸味とまろやかな渋みがあり、重すぎずやわらかな味わい。「しっかりした和食に合う」と聞き、ブリの照り焼きと合わせたところ、甘塩っぱいタレと実に好相性。みりんやしょうゆを使った家庭料理のほか、生姜焼きなどにも合うそうだ。

続いて、シャルドネと甲州をブレンドした白ワイン「シャトー・メルシャン萌黄」(参考価格1,800円)。爽やかな香りとふくよかな果実味のバランスがよく、さっぱりしつつも厚みのある味わい。こちらはクリームシチューや魚介のバターソテーのほか、ポン酢で食べる水炊きの鍋などにも合うとのこと。

「日本のワインは日本の醸造家が心を込めて造ります。同じ国で暮らし、同じような食生活をしている醸造家が、日本で供される食事に一番合うように丹精を込めて醸造していますので、ワインと食のマリアージュを自然に楽しめるのも魅力だと思います」(神藤さん)。

表示もわかりやすくなり、まさに今が飲み頃の「日本ワイン」。まずは気軽に楽しんでみては。

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