暖かさと雨が原因。今年の紅葉はちょっと残念な地域も

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Image: Paul Bica/flickr

秋のお楽しみが見られないのは本当に残念。

秋の風物詩はいろいろありますが、目に見えて秋らしく感じるのが紅葉ですよね。ですが11月になろうという今、アメリカ東海岸のノースカロライナ州からペンシルバニア州に至るまで、多くの樹木はまだ緑色の木々が多いのだそうです。

ペンシルベニア州保護・天然資源局いわく、いつもならメリーランド州の西側は、燃えるような紅葉になっているはずなのですが……殺風景で期待はずれな景色が広がっているんですって。

ノースカロライナ州にある、アパラチア州立大植物生理学者は「私が見た中で最も奇妙」と話し、全国の紅葉を伝える紅葉ネットワークでも、「確かに、本当に奇妙な季節です」とリポートしているほど。

紅葉の仕組み


秋になると太陽光が減少し、冷たい空気に触れる部分をできるだけ少なくするために、葉を落とすのが落葉樹の紅葉の仕組みです。

涼しい気温と長い夜が、葉の中にある葉緑素(クロロフィル)の生成を止め、この光合成色素が分解すると、共に存在している黄色の色素カロチノイドの活動のほうが目立ってきます。そのおかげで葉が黄色やオレンジに色付くのです。光の条件によっては、分解されたクロロフィルが当分と結合し、化学反応により赤やピンクや紫のアントシアニンが生成されることに繋がります。

何が起こっているのか?


メリーランド州天然資源林業局の森林水文学者、アン・ヘアストン・ストラングさんは、「涼しい夜と温かい昼が紅葉を作ります」と話します。彼女はメリーランド州の秋の初頭がいつも以上に温かいことと、夏から9月まで雨が多かったことを指摘しています。おそらくこれが紅葉を送らせている原因だとも。それらが重なり、「この秋の紅葉はあまり鮮やかな彩りにはならないだろう」とコメントしてくれました。

こうした現象はメリーランド州だけに限りません。アメリカ海洋大気庁は、大西洋中部とニューイングランド南部の間も同じく暑くて雨だったと伝えており、バージニア州林業局の広報ミシェル・ストールさんも、自分の州の紅葉が「間違いなく遅い」と指摘しています。

そのほかの要因も


米国農務省森林局の植物生理学者ケヴィン・スミスさんは、「凍害が葉を緑からいきなり茶色にしてしまうことも、紅葉が見られない原因のひとつ」だと指摘しています。このせいで、葉が枯れ落ちてしまう病気を引き起こすのですが……これは通常なら春の後半から初夏にかけて起こる現象。ですが雨が多い場合にも、発症しやすいことがわかっています。加えてこうも話しています。

人々は、紅葉が木の年齢や老化から起こることを知っています。とはいえそれは健康的な老化なのです

今後も続きそう


凍結しない期間が北東エリアに渡って徐々に長くなり、ますます今年のような季節の遅れに繋がる傾向が続きます。ニューイングランドでは暖かく濡れた冬が紅葉に悪影響しそうで、アメリカ合衆国農務省ではメイプルシロップが採れるカエデの木々などが顕著になるだろうと発表しているほどです。

スミスさんは、遺伝的構成の変化などなど潜在的な原因もいくつも考えられるので、将来の紅葉を予測するのは難しいとも話しています。

良いニュースも


現在は例年より遅れているものの、近々ニューイングランドとN.Y.で紅葉が見頃となるそうです。スミスさんは、N.Y.よりカナダに近い北部のニューハンプシャー州とメイン州で美しい紅葉を見たようです。ノースカロライナ周辺の人たちは、いつ紅葉狩りができるでしょうかねぇ?

日本の紅葉は大丈夫、なのかな?

Source: Foliage.org, MARYLAND.gov, DCNR, Citizen Times, The Foliage Network, Northeast Region Quarterly Climate Impacts and Outlook, AccuWeather, UF IFAS, Frost-free Season, PRI, USDA, ILOVENY
Reference: SHIZEN Gate

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