遅咲き中年の星! 俳優・小手伸也の知られざる素顔 大河や月9でお馴染みの「シンデレラおじさん」

日刊SPA!

2018/11/6 15:54



NHK大河ドラマ『真田丸』(’16年)の塙団右衛門、『仮面ライダーエグゼイド』(’17年)の天ヶ崎恋とアクの強いキャラで存在感を放ち、今年に入って『コンフィデンスマンJP』、現在放送中の『SUITS/スーツ』と2本の“月9”ドラマに出演。今もっとも注目のバイプレーヤーと言える小手伸也。自らを「シンデレラおじさん」と称し、44歳にしてブレイクした“遅咲き中年の星”へのロングインタビューは、SPA!との意外な接点から幕を開けた。

◆44歳でブレイクした「シンデレラおじさん」の正体

――近年のご活躍には目を見張るものがありますが、失礼ながらまったくノーマークでした。すみません。

小手:いえいえ(笑)。でも、一応SPA!さんにはマークされていたんですよ。今から17年前に、「ネクストブレイク100人」みたいな特集で、そのなかのちょうど100番目に選ばれたんです。ただ、そのときは小手伸也の「伸也」が、「信也」になってましたが(笑)。

――それは大変失礼しました! ところで、ここ最近の人気についてご自身はどう思っていますか。

小手:たまたま仕事を立て続けにいただいているだけで「俺、キテるな」みたいな感覚はないです。あくまで積み重ねの上に“今”が成り立っていると思いますし、もし僕が作品に当てはまるパーツになれているのだったら、それは非常にありがたいです。でも僕、パーツとしてはかなり“いびつ”なんですよね。

――それはどういう意味でしょう。

小手:僕はバイプレーヤーの中でも最終調整のコマとして選ばれがちなんですけど、いびつなぶん、うまくハマらないことが多かったらしく、「名前は挙がったんだけどねぇ……」みたいなことが昔から何度もあって。たとえるならテトリスの長い棒ですよ。「今はいらないんだけどな~」みたいな。

――どこに置けばいいのか悩む、と。

小手:ただ、バーンとハマったときはすごい快感があるらしく、よくAPさんやプロデューサーさん、キャスティングの方から言われてきました。特に、ここ最近の作品では「よっしゃ!」みたいな手ごたえをすごく感じてくださっているみたいです。無理して身を削って整ったパーツにならなくてよかったなと思うし、僕自身「こうやりたい」よりも「こういうことをやってほしい」という要求に応えるほうが好きなので。

◆エキストラ時代に織田さんと共演した

――現在出演中の『SUITS/スーツ』ですが、小手さん的にはかなり気合が入っているのでは?

小手:もちろんです! ただ、『コンフィデンスマンJP』の五十嵐が“壁”になってる部分もあって。好きだと言ってくださる方が多いのは非常にありがたいのですが、他局のドラマに出ても「五十嵐が潜入している」と見えてしまうみたいで(笑)。

――主演の織田裕二さんとの共演についてはいかがですか。

小手:そもそもライバル役を演じているのが不思議ですが、実は僕が初めて見た芸能人は織田さんなんです。大学に入る前にエキストラのアルバイトをしていて、何度か出演させていただいたのが織田さん主演の『あの日の僕をさがして』というドラマ。休み時間には織田さんとエキストラのみんなでサッカーをしたりして遊びました。当たり前ですけど、織田さんに聞いたら「ごめん、覚えてないわ」って言われました(笑)。

――今作の現場での織田さんは?

小手:本当に芝居が好きで、休憩時間も台本にないセリフをいきなり言ってくるんですよ。演劇で言うところのエチュードですね。演じている蟹江として返さなきゃいけないから、メイク中も着替え中も決して油断できないんですよ(笑)。

――今回、小手さんが演じている蟹江貢ですが、原作の海外ドラマではルイスという役ですね。

小手:リック・ホフマンさんという、ものすごい演技派の俳優と同じ役をやらせていただくプレッシャーは今も感じてます。ただ、モノマネするわけにはいかないので、体のクセや仕草だけをトレースし、しゃべり方も他の人たちとはテンポを変え、英語の耳触りに寄せてます。ネットでは「ディズニーキャラみたい」なんて言われてますが、あの大仰な芝居には僕なりに理由がちゃんとあるんです。蟹江は甲斐に憧れていると同時に、アメリカというものにすごく憧れている。一見、我が強く見えるけど、実はコンプレックスの塊だから、ああいった形で武装して自分を守っているんです。

※11/6発売の週刊SPA!のインタビュー連載『エッジな人々』から一部抜粋したものです

【小手伸也】

’73年、神奈川県生まれ。早稲田大在学中に劇団innerchildを旗揚げ。出演舞台に『子供の事情』『ピーターパン』『黒執事』など。ドラマ『真田丸』『仮面ライダーエグゼイド』『コンフィデンスマンJP』で注目され、現在『SUITS/スーツ』に蟹江 貢役でレギュラー出演中

取材・文/中村裕一 撮影/尾藤能暢 ヘアメイク/林万希子(エムズアップ) スタイリング/藤井やすのり(コラソン)

【中村裕一】

株式会社ラーニャ代表取締役。ドラマや映画の執筆を行うライター。Twitter⇒@Yuichitter

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