羽生結弦選手の圧倒的なスキルと強いメンタル維持 ルール改正でも高度なジャンプに挑戦

wezzy

2018/11/6 00:45


 フィギュアスケートのグランプリシリーズ第3戦フィンランド大会、男子フリーが今月4日に行われた。羽生結弦選手(23)は世界初となる4回転トウループ―3回転アクセルの連続技を成功させ、今期世界最高点で優勝した。

フィギュアスケートは2018年~2019年の今シーズンから大幅にルールを改定。慣れない新ルールのなか今期世界最高点を叩き出した羽生選手には、日本国内だけでなく海外のメディアからも絶賛が送られている。
“質”が重視されるも、羽生結弦は高度なジャンプに挑戦
 フィギュアスケートのルールは今シーズンから大幅に変更されている。男子フリーの演技時間は4分半から4分に縮小され、ジャンプの数も8個から7個へと減らされた。一見以前よりも体力的に楽になったように見えるが、コーチや振り付け師からは真逆の意見のほうが多い。ジャンプとジャンプの間にスローパートを入れる余裕がなくなるため、体力的にきつくなったというのだ。

また、今回のルール改訂では、演技全体の“質”を重視する傾向が強化された。ジャンプの基礎点は低くなり、出来映えによる加減点「GOE」の幅が広がったのだ。たとえば、質の高い素晴らしいジャンプを飛べば従来のルール時よりも得点は高くなるが、失敗した場合は一気に点数が下がる。また、「ミスをした4回転」よりも、「完璧な3回転」のほうが点数が高くなることもあるようだ。

新ルールにより、高度なジャンプに挑戦しても失敗すれば命取りになるという状況のなか、羽生選手は新技「4回転トウループ―3回転アクセルの連続技」に果敢にチャレンジ。見事に成功してフリーでは190・43点を獲得し、ショートプログラムの得点と合わせ、ルール改正後では世界最高の297・12点で1位に耀いた。まさしく、彼が積み重ねてきた高いスキルと、メンタル面の強さが世界に証明された瞬間だった。

「やっぱり勝たなくちゃ自分じゃない」 羽生結弦選手の抱負
 ルール改定で質が重視されることは本人も意識しているようで、羽生選手は試合後のメディアの一問一答で、「GOEを取れないとアクセルを入れる意味はないと自分の中では感じている。今季のGOEの比重の大きさを感じた」「自分の中でもおりた、じゃなくて、きれいに決まったと言いきれるようにしないと」と語った。より完成度の高いジャンプが必要という課題もみえたようだ。

「やっぱり勝たなきゃ自分じゃない。負けていくのは絶対嫌なので」と、トップアスリートとして勝ちにこだわる発言もあった。また、優勝直後でも「練習しなくては」「もっと上を目指す」という趣旨の言葉を繰り返し発しており、真面目で謙虚な羽生選手の人柄がよくあらわれている。

現在は、4回転トウループ―3回転アクセルだけでなく、4回転半の練習もしている様子で、今期中には成功したいという抱負もあるよう。数々の大会で1位を獲得し、ライバルから常に追われる立場である羽生結弦選手。相当のプレッシャーを背負いながらも、飽くなき向上心で挑み続ける。

(栞こ)

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