浦島坂田船 幕張で幕を閉じた夏ツアー・ファイナル公演をレポート

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2018/11/5 18:45

浦島坂田船 SUMMER TOUR 2018 ~THE FINAL~
2018.10.27(Sat) 千葉・幕張メッセ 幕張イベントホール


あの夏の気温的暑さこそ、もう随分と前に過ぎ去ってしまっていたものの。この夜、幕張メッセ・幕張イベントホールに充満していた熱さは『浦島坂田船SUMMER TOUR 2018 ~THE FINAL~』というライブタイトルの名と、ある意味とてもマッチしていた。

始動からいよいよ5周年を迎え、今夏には最新アルバム『V-enus』で堂々のオリコン1位を獲得した浦島坂田船が、先だって夏の間に全国ツアーを行い、7月末には武道館公演2デイズ公演を無事に成功させていたことは記憶に新しい。けれども、実をいうとその夏ツアーはまだ完全には終わっていなかったようなのである。正直、季節的にはすでに秋モードで街行く人々の装いも温かそうなものに変わっていたとはいえ、浦島坂田船はこのたび敢えての夏ツアーファイナルをここで大きくブチあげてみせたのだ。

浦島坂田船
浦島坂田船

「幕張のみなさん、こんにちはー!いやー、これ凄い人数ですねぇ。ここでのライブは、僕らとしては初めてということで。我々が……浦!」(うらたぬき)
「島!」(志麻)
「坂田!」(となりの坂田。)
「船でーーーーっす!」(センラ)

アルバム『V-enus』の冒頭を飾るキラーチューン「Starry Cruise」から華々しく始まったこのライブでは、当然のごとく冒頭からクルー全員(浦島坂田船のファンの総称)が、大歓声をあげることに。ちなみに、この幕張イベントホールはライブスタイルで行われる『Mステ』特番でも頻繁に使われている場所で、スケール感としてはいわゆるアリーナ的な感覚そのものを持つ会場となる。

浦島坂田船
浦島坂田船

そんな大きな空間を活かすべく、このライブではメインステージから花道が延びたかたちとなっており、その先には別途センターステージも設営されていたのだが、3曲目の「わいふぁい暴想ボーイ」では初っぱなから4人のメンバー全員がそのセンターステージへと躍り出て、祭りモードでの賑やかなパフォーマンスを展開。
かと思うと、5曲目の「太陽系デスコ」では幕張イベントホールが巨大ダンスホールへと変貌するさまを見せつける一幕もあり、その後には浦島坂田船のワンマンにおいて恒例となっている、実際の本人たちは一旦ハケてのバラエティ色が強い映像コーナーが始まり、今度は場内に笑いの渦が巻き起こることとなった。
うらたぬき
うらたぬき
志麻
志麻

なお、今回のネタはTV番組『逃走中』をモチーフとしたもので、某所にある廃学校を舞台に浦島坂田船の面々がハンター3人から逃げ惑うという単純ながら実にエキサイティング内容で、4人はグループLINEを使いながら絶妙なコンビネーションをみせながら、一時的には志麻・センラ・坂田がそれぞれ捕まるも、途中で志麻が自ら囮(おとり)となったり、坂田がハンター3人を見事に巻いたりしつつ、最後にはうらたぬきが志麻・センラ・坂田の3人を制限時間ギリギリに救い出すというコンビネーションプレイで、なんとか勝利を手にしたのだった。
企画のゲームとはいえ、必死に走り、隠れ、お互いに仲間を救おうとするその懸命な彼らの姿からは、おそらく浦島坂田船の仲睦まじさや絆を感じた人も多かったのではなかろうか。そんな強いチームワークを持っているからこそ、ここまで浦島坂田船はひとつのグループとして成長をし続けてこられたに違いない。
となりの坂田。
となりの坂田。
センラ
センラ

一方で彼らは“4人でなければ何も出来ない”という類いの人たちではないのも事実で、そのあたりは今回のライブでもしっかりとアピールされていたように思う。何故なら、中盤戦にはそれぞれがソロ曲を歌うくだりが設けられており、そこではうらたぬきが「Life goes on」、となりの坂田。が「スクールボーイ」、志麻が「spill」、センラが「Make a pass」を個々のカラーを全開にしながら、観衆たちを魅了してくれることとなったのは言うまでもない。
となりの坂田。、うらたぬき
となりの坂田。、うらたぬき
センラ、志麻
センラ、志麻

そのほかにも、うらたぬき&となりの坂田。による「ユメミドリ」や、志麻&センラによる「ギャラクシー」ではデュオとしての歌やダンスで変化球のステージアクトを繰り出しつつも、後半戦へ向けての起爆剤となった「Peacock Epoch」では再び4人が集まっての歌とダンスで強く頼もしいグループワークを発揮。
要するに、それぞれ異なる個性を持った4人が集結すれば魅力×4となるのは当然なことで、全員がシックでスタイリッシュな黒を基調とした衣装を纏い、普段のワチャワチャした楽しい雰囲気とは一味も二味も異なるセクシーでアダルティーなステージングを披露したことにより、浦島坂田船はより一層の大きな歓声を浴びることとなった次第なのだ。
うらたぬき、となりの坂田。
うらたぬき、となりの坂田。
センラ、志麻
センラ、志麻

さらに、佳境を迎えたライブ終盤では“夏ツアー”らしく「secret base ~君がくれたもの~」と、まふまふの作詞・作曲による名曲「年に一夜の恋模様」で過ぎ去ったはずの夏を彷彿とさせる、季節感たっぷりの2曲が歌われ幕張イベントホール内は一気に2ヵ月分ほどタイムリープ状態へと突入。しかも、「年に一夜の恋模様」ではセンターステージの四隅がかなり高いところまでリフトアップするというトリックも仕掛けられており、高所恐怖症であるという志麻も含めて4人は笑顔をみせながら満杯の場内へと向け、渾身の歌を届けてくれたと言っていい。
浦島坂田船
浦島坂田船

また、アンコールではこれも浦島坂田船ではおなじみのトロッコが4台登場し、アリーナを周回しながら「千本桜 -guitar rock arrangement ver-」が歌われたうえ、この夜の最後を締めくくる曲として選ばれていたのは、4人の意思が強く歌詞に投映されたかのような「SAILING!!!!!」にほかならない。
うらたぬき
うらたぬき
志麻
志麻
となりの坂田。
となりの坂田。
センラ
センラ

<最初で最後の最高なメンバー><来年も再来年も笑っていような><船旅は続くよどこまでも><We are sailing. We are with you. We love crew.>
ここで最高の夏は終わったとしても、彼らの航路に終わりはない。事実、このライブの翌日には同じ会場にて今度は秋の祭典となる『Happy Halloweeeen 浦島坂田幽霊船~吸魂(求婚)パーティ!?ちょっと魔って▽もしかして僕にヨーカイ?~』が、開催されることになっていたのだ。こちらについてまた、別途ご報告するとしたい。

文=杉江由紀 撮影=小松陽祐(ODD JOB)、黒瀬友理

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浦島坂田船
浦島坂田船

※文中▽はすべて白抜きハートマークが正式表記
※「Shouter」のeはウムラウト付きが正式表記

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