オリラジ中田に共感の声…“イクメン過労”の夫達から炎上覚悟の悲鳴

日刊SPA!

2018/11/5 15:52



お笑いコンビ「オリエンタルラジオ」の中田敦彦氏が育児サイトに連載しているコラムで「良い夫やめる」と宣言したことによる賛否の声が広がっている。まずは、改めて同コラム内から中田氏の告白の一部を引用する。

〈結婚して6年、彼女の要求にすべて応えてきた。趣味の自転車も捨てたし、たばこをやめたし、自動車の免許を取りに行ったし、住む場所も住まいのサイズもインテリアも、彼女の望み通りにしてきた。自分を変えてきた結婚生活だったのに、妻は何が不満なんだ!〉

〈僕はどう考えても悪くない夫だ。妻の望みをかなえようと、仕事が終わればすぐに帰宅するし、連絡もする。子どもと一緒に風呂に入り、子どもも犬すら一緒に寝る。潤沢に家計を回し、ギャンブルも女性遊びもしない!〉

◆公開自体が妻へのモラハラ?

これに対して否定する声がネット上には多く見られる。

「育児は手伝うものではなく主体的にやるもの。『俺は他のことを犠牲にしてまで誰よりもやってるのに』というが、当然のことを、何を押し付けがましく言っているのか」

「こうして公表すること自体が奥さんに対してのモラハラだと思う」

「潤沢に家計を回すとか、『俺は仕事に対して人が雇えたり、人に貢献できたりするのが面白い。そのうえでキミが本当にかなえたい家庭像や、人生像は何なの?』と妻にドヤってマウンティングしている時点で、奥さんの気持ちを考えない人だっていうのがヒシヒシと伝わってきた」

家庭内にも努力目標や成果主義を掲げそうな中田氏の合理性は、博愛・人道主義が良しとされる育児の現場においては異質なものと捉えられがちではある。「パーフェクトヒューマン」な彼の芸風も相まって“冷徹で血の通わない父親”というイメージが、今回の批判の多さに繋がっているのだろう。

◆夫に対する評価は減点主義

一方、賛同、共感の声も筆者の周囲からは多くあがっている。声の主は、中田氏と同じく育児に深く携わっているパパたちだ。

「家事育児は手伝いじゃなくて主体的なのが当然って世の奥さんたちは言うけど、夫が睡眠時間や仕事の付き合いを減らしてまで家庭内に時間を割いているのに『それが当然』って言われれば、げんなりしますよ。そのうえ、完璧な育児を100点として、『あれをしてくれない』『これをしてくれなかった』って、マイナス査定でなじられたら、腹が立つのは当たり前。別に妻に褒められたくてやってるわけじゃないけど……」(T山さん/43歳・大手飲料メーカー・子供2人)

やったことに対する評価はすえおきで、足りないところ、至らないところばかりに目を向けるのは女性のサガなのかもしれない。そもそも、なぜ、要求が高まるのか。中田氏は「言うことを聞きすぎてきたから」と同コラム内で分析しているが、これに対しても「わかるわかる」と共感する声があがった。

「母乳育児が終わった頃、家にこもってばかりだった妻を気遣って、『週イチは気兼ねなく友達と遊びに行っていいよ』と提案しました。それが最低ラインになって、月イチの朝帰りOKと条件が緩和していき、今では年に2回まで友人との旅行もOKとなりました。どんなに条件を緩めても『あなたはいいよね。出張やら付き合いやらでお泊まりも夜遅くまでお酒が飲めるんだから』というのが妻の口癖です。それ、すべて仕事だし!僕はプライベートで旅行したり飲んだりなんて一切ないのに」(K野さん/36歳・広告代理店・子供1人)

他にも「試しに仕事前に子供の朝食を作ってみたら、いつしか、毎日朝食を作らないとなじられるようになった」など、妻の負担を気遣い良かれと思って行動したことが常態化し、負担が重くなるケースが見られた。

◆妻の負担はわかってるけど…俺も過労死しそう

「僕の数十倍は稼いでいるであろう中田アッちゃんですらそうなるんだから、今の、イクメンを美化する風潮は異常だと改めて感じました。妻の育児負担の大きさは十分理解していますが、『職場の飲み会なんて遊びなんだから早く帰って子供をお風呂に入れなさい』『どこまで家事育児に時間を割けるの?』ばかりを主張してくる妻を見ていると、現実に家計を支える夫の仕事を理解しているかといえば疑問ですね。

こんなこと言うと時代錯誤かもしれないけど、内助の功ってあるじゃないですか。夫の稼ぎの半分は妻のものとなる法的根拠は、その内助の功のおかげで仕事にも打ち込めて成果を出せるという。が、家で英気を養う暇すら与えず、『よかったねぇ。今日はパパ、一日中家にいるよ』の一言で、気力体力が尽きるまで子供の相手を強いる妻に“内助の功”があるとは到底思えません」(Y田さん/39歳・出版・子供2人)

◆美化される「良き夫」像がツラい…

厚労省が推進する「イクメンプロジェクト」のホームページを見ると、乳飲み子を抱っこ紐でおぶり、哺乳瓶を持った侍が屹立するイラストが目に入る。フルタイムで働く父親が、家事育児にそこまでのコミット求められるのが当たり前になるとしたら、それこそ過労死してもおかしくない。

ママ友たちと話をするんでしょう。うちの夫はこうなのよ、ああなのよ。そのうちに妻たちの間で強烈に「良い夫像」が形成されていき、そこからいかに自分の夫が外れているかの、グチ大会になっていくのだと思います。〉

〈友達の夫と比較して、わが夫の長所に気づくならいいと思います。でも、足りないところに目を向けるのはものすごく非生産的ですよね。〉

上記は中田氏がコラムで触れた“ママ友弊害論”を引用したものだが、イクメンという名の虚像作りはママ友同士の情報交換に限らない。「半年間の育児休暇を取りました」と発信する経営者しかり、「夫はいつまでも夢の国で甘えたい子供」とうそぶく女流コラムニストの発言しかり。

これら「イクメンであることが当たり前」「イクメンであることを夫に求めよう」とする世間の風潮はハードルの高すぎる“良い夫”像を作りあげているきらいもある。そして、そこに満たないパパたちは、批判されっぱなしで黙り込む――。。

「『良い夫やめます』宣言以前のあっちゃんのコラムも読んでいましたが、どこか偽善的というか、無理しているような印象を受けました。『妻と別れてもいいし、子どもの親権は渡していい』なんて怖いことも言ってますが、当人に離婚願望はないだろうし、放蕩オヤジにも封建的な父親になりたいってことでもないはず。偽りの良い夫像にとらわれず、現実的なパパ業をどうやりくりしていくのか、今後のコラムには、がぜん興味があります」(前出のY田さん)

生々しいながらも、仮面を脱いで正面から夫婦問題に取り組もうとする中田氏が、今後どう指針を打ち出し行くのか、今後の展開に期待したい。〈取材・文/スギナミ〉

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