コンビニから消えていく雑誌コーナー 雑誌が消えて、頼みの綱は“売れ筋の本”だけに

日刊サイゾー

2018/11/4 00:00


 来年の消費税10%への値上げを前に、軽減税率が適用されるかいまだ不明なのが出版業界。成人向け雑誌などの軽減税率の適用を対象外とする案が、その区分をめぐり業界内外で批判を生んだのも、混乱の理由だ。

軽減税率が適用されなければ、売上が減少するのではないか。だが、そんな懸念とは別に、雑誌の時代そのものが終わろうとしている。

これまで出版業界の売上の多くを占めてきた雑誌シェアの減少。結果、コンビニなどでは売り場面積を削減。さらに売れなくなるという負のスパイラルは加速している。そして、今やコンビニでは雑誌売り場は邪魔者にまで落ちようとしている。

「かつては、雑誌を立ち読みしてから買う、そのついでに何か買い物を、という客はたくさんいました。雑誌は一種、呼び水になっていたわけですね。でも、今やマンガ雑誌を立ち読みする人も少ないですし、買う人はもっと少ない。マンガ雑誌以外も、私自身買って読みたくなるような雑誌は、ほとんどありませんね」(都内のコンビニ店長)

雑誌コーナーが縮小される一方で増えているのが、まずプリペイドカード。AmazonやDMM、iTunesカードなどがそれだ。特にソーシャルゲームに課金するユーザーが増える中で、これらのカードの売上は増加しているし、場所も取らないのでコンビニにとってはうれしい商品だという。そして、それ以上に面積を増しているのが、冷凍食品である。一部のコンビニではレイアウトを大幅に変更し、雑誌コーナーがほぼ消滅。巨大な冷凍食品コーナーが生まれている店舗もある。近年、コンビニで販売されている冷凍食品は、メニューの種類が豊富で、すぐに食べることができてインスタントよりも格段に美味いと好評。売上のよさゆえに、存在感は増しているのだ。

このような状況で、コンビニと出版業界は縁が切れてしまうのかといえば、そんなことはない。雑誌ではなく、売れ筋の文庫本やビジネス書を中心とした書店併設型のコンビニをローソンが、新たに展開しているのだ。さらにローソンでは、2018年度中にも書籍専用棚を設置した店舗を4,000店舗に増加予定。街から、小さな書店は減少しているものの、売れ筋の本に限れば十分に売上が見込めるようだ。

すでに雑誌は一線級の商品ではなくなろうとしている。でも、書籍を含めた出版全体でみれば、まだまだ商品としても売れるものは、実は山のようにあるということか。
(文=是枝了以)

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