<西郷どん>薩摩ことば指導・迫田孝也「江藤を演じることに運命を感じています」

ザテレビジョン

2018/11/3 14:00

鈴木亮平演じる西郷隆盛の生涯を描いた大河ドラマ「西郷どん」(毎週日曜夜8:00-8:45ほか、NHK総合ほか)。

ついに最終章「明治編」に突入した同作に、10月21日放送の第39回から迫田孝也が出演している。

鹿児島県出身であり、同作では薩摩ことば指導も務めている迫田が演じるのは、元佐賀藩士で「佐賀の七賢人」である江藤新平。

今回は、迫田にインタビューを行い、意外な役柄での出演をどのように思ったのか、そして、同作に1年以上携わってきた中で見た撮影現場の裏側などを聞いた。

■ 江藤新平は「現代に通ずることをたくさんなされているすごい方」

――まず最初に、江藤新平を演じることになってどのように思いましたか?

江藤さんについては、歴史の教科書では、“佐賀の乱を起こした人”っていうことぐらいしか書いていないんですよね。

僕は鹿児島出身なので、西郷さんの歴史は勉強していたんですが、江藤新平については、大久保さんと敵対してた人という認識でした。

演じることになってからいろいろと調べてみて、教育や司法など、現代に通ずることをたくさんなされているすごい方だと思いました。

――佐賀ことばを話すのはいかがですか? 薩摩ことばとの違いはどのような部分にあるんでしょうか。

口で言うのは難しいんですが、音のアクセントの位置が一個ズレるくらいの違いがあります。

ただ、これは薩摩ことばの指導をしていく中で感じたことなんですが、方言を言おうとしてお芝居をすることって難しいんですよね。

方言が少し違う部分があっても、演技として正しいことはあると思いながら指導してきていたので、僕も方言だけにこだわらずに演技しようと思っています。

――指導として見ていた立場から、現場に入ってみていかがでしたか?

自分の中で、撮影に入る準備段階として指導からはちょっと距離を置きたかったんです。

指導しながら、「じゃあこの日から役者」っていう切り替えは難しいと思っていたので、少しの期間、僕は現場に入らずに、田上(晃吉)先生と持永(雄恵)先生に頼んでいました。

だから心の準備できていたつもりなんですけど、クランクインの前日の夜は本当に緊張して眠れなかったです。

――では、実際に現場に入ってみたらどうだったんでしょうか?

意外と普通に対応してくださって安心しました(笑)。

でも、亮平くんを始めとする役者陣は、僕がお芝居しているとニヤニヤニヤニヤしてくるんですよ。僕のせりふに対して「あれ、今の佐賀ことばあってる?」って言ってくることもあったり(笑)。

――主演の鈴木さんとは1年以上接していることになりますが、一緒にお芝居をしてみて印象が変わった部分はありますか?

鈴木くんは、もちろん体格的にも大きいんですけど、お芝居で前に立ったら、やっぱり外から見ているより存在感や圧がありました。

この1年で、亮平くんの中で西郷隆盛という男がしっかり育ってきているんだなということを演技で前に立ってあらためて感じました。

それと同様に、大久保さんを演じている瑛太くんとも1年接していますが、お芝居をしてみて変わった部分がありました。

役柄では因縁の相手なので、そういう気持ちで臨んでいたんですが、瑛太くんの演じる大久保利通の中に、西郷となんか似ているようなところがあるような気がしたんです。そういう、二人の細かい演技を、一緒にお芝居をしてみて改めて感じたので、「あ~やっぱ芝居って面白いな」と、できてよかったと思いました。

――演じられてみて、江藤新平に共感する部分はありましたか?

鹿児島県出身のものとして薩摩藩士を演じると思っていたんですが、佐賀藩士をやることになって「あれあれ?」と思いました(笑)。でも、調べてみれば調べるほど、この役にあっているかも! と思いました。

江藤さんを演じていると、共感できるからこそ嫌な部分もあるんです。自分の意見を通すために、周りを振り回すところがあったりするので。

自分の損得を考えずに進んでいってしまうところなども僕にも近い部分があるので、すごく江藤を演じていて、興味深いです。

――では、演技の苦労はあまりなかったんでしょうか。

苦労はありました。

やっぱり1年間かけてやってきてる亮平くんや瑛太くんは、役が出来上がっていますし、歴史を背負って演じているんです。

だから、第39回から登場する江藤新平が二人の前に立った時に、負けずに受け止めたり、ぶつけたりすることが、一番難しいところでした。

■ もう脳みそが「西郷どん」

――江藤を演じる上で、1番意識しているのはどんな点ですか?

クールで、理詰めをするイメージもある方だと思うんですが、熱さも併せ持つ人物として演じています。

江藤は「佐賀の乱」を起こして、薩摩へ落ち延びて、そこからさらに土佐まで行った方なので、相当なエネルギーがあった方だったと思うんです。

自分の中で燃えたぎるような正義感だとか、やりたいことを成し遂げるためには周りを蹴落としても構わないという、執念みたいなものも抱えているような気がしています。

先ほども言いましたが、僕自身の気持ちと江藤さんのせりふがすごくリンクしているので、自然といろんな表情も引き出せているんではないでしょうか。

――大河ドラマ出演は、「真田丸」以来となりますが、今作での心境の変化はありましたか?

今は、もう脳みそが「西郷どん」になっているので、「真田丸」を引っ張ってはいないです。

「真田丸」でも共演していた村上さんとは一緒のシーンもあって、昔の話題で盛り上がったりはしますけど、お互い演じているキャラクターが違うので、新鮮な気持ちでできていますね。

この作品については、始まる前からずーっと作り上げていく過程を見られていたので、僕も「西郷どん」の歴史を背負っていると思うんです。なので、作品の雰囲気に問題なく入れました。

迫田を通じて江藤新平っていう男に興味を持ってもらえたらうれしいです。

――薩摩ことば指導をしていたことで、なにか演技に活かせたこともあったんでしょうか。

今までは、自分の役を中心に考えて、“エゴ”を出していくということを中心に考えていたんです。でも、ことば指導では全体のシーンの中で、いろんな人たちのバランスなどを見て、せりふを作ったり言い方を変えたり、ニュアンスを付け加えていくっていう作業をするので、台本を読んだ時の世界観が変わりました。

このシーンの中で、“自分”がどうしたいということではなく、全体のシーンでの役割が以前より見えるようになりました。

周りの人との関係性から生まれてくる、自分が演じる役のヒントを拾えるようになったのかなと感じています。

――最後に、佐賀県民の方々にメッセージをお願いします。

江藤役を演じることに運命を感じています。江藤さんを通して、「西郷どん」を通して、佐賀県を盛り上げて行けたらと思っています!!(ザテレビジョン)

https://news.walkerplus.com/article/167770/

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