【週刊クルマのミライ】スバル・フォレスターに見る、2.0Lハイブリッドと2.5Lエンジンの速さの違い

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2018/11/3 13:11


スバルのグローバル販売における大きな柱といえる「フォレスター」が5代目に進化。日本では2.0リッター水平対向エンジン+モーターアシストのマイルドハイブリッド「e-BOXER」を設定したことが注目を集めていますが、世界的な主力グレードは2.5リッター水平対向エンジンを積んでいます。

もちろん、日本向けのフォレスターでも2.5リッターエンジン車は主力となっています。そんな新型フォレスターの走りを神奈川県・箱根のワインディングで味わったところ、コーナリングに安心感があるのはマイルドハイブリッド「e-BOXER」、意外にも加速が楽しいのは2.5リッターエンジン車と感じたのです。

e-BOXERのコーナリング性能が優れているのは、ハイブリッド用バッテリーを積んだことにより前後重量配分が適正化されていることで、後輪の接地性が体感レベルで向上していることが効いているといえますが、モーターアシストでリニアに加速するはずのe-BOXERより2.5リッターエンジン車のほうが気持ちよく感じたのはなぜでしょうか。

そもそもe-BOXERの加速がおとなしいわけではありません。市街地ではモーターアシストによる俊敏な加速感にe-BOXERのアドバンテージを感じたほどです。

しかし、上り坂のワインディングを流して走っているような加速の持続性を要求されるシチュエーションにおいて、e-BOXERより2.5リッターエンジン車のほうが気持ちよさという点で上回るというのはメーカーのデータにも現れているのです。

ここで紹介しているグラフは、40km/hからの加速(アクセル踏み込み量25%)での車両加速度を示したもの。モーターアシストの効果もあってe-BOXERは踏み始めた直後にググっと加速度を上げています。この盛り上がりはエコ性能重視の他ハイブリッドカーとも一線を画すもので、e-BOXERが走りを楽しむハイブリッドであることの証左といえます。

とはいえ、時間が経過するとモーターアシストからエンジンにバトンタッチされるため加速度はアタマ打ちになり、徐々に落ち込んでいきます。その領域で加速度で上回っているのが2.5リッターエンジン車(Sモード時)なのです。

グラフを大雑把に読めば、アクセルオンから1秒経過時点での加速度の盛り上がりにおいてe-BOXERは身内を含めてライバルの追従を許しません。しかし、2秒を経過すると2.5リッターエンジン車が加速度で上回りますし、そこに至るまでの自然なラインも見事です。

市街地の信号ダッシュといったシチュエーションではe-BOXERの素早いリニアリティが気持ちよさにつながりますが、ワインディングの上り坂のような加速時間が長くなるシーンでは2.5リッターエンジン車が気持ちよく感じるのは、なるほどデータからも明確というわけです。

アクセルオン直後の加速を求めるか、ナチュラルな加速感を求めるかで、それぞれの評価が変わるともいえますが、パワートレインによるフィーリングの違いを理解しておくことはフォレスターのグレード選びにおいて有効であることは間違いありません。

(山本晋也)

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