泣いてもいい?親が弱さを見せると子供は強く育つ!?

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2018/11/2 16:45

子供は親の弱い所を見ることにより、ネガティブに捉えられがちな感情を発散し処理する方法を見出していくのです。それは他人に対する優しさにもつながっていきます。

「いい親でありたい」と思う親ほど、弱みや短所は見せたくないもの

「いい親でありたい」「いい親でなければいけない」と思う親ほど、子供に自分の弱みや短所は見せたくないものです。しかし子供は親の弱い所を見ることにより、自分のネガティブな感情を発散し処理する方法を見出すことが多いでしょう。

例えば、家庭や学校では弟や妹、友達が泣いていると、思いやりの言葉をかけることや、何故涙を流しているのか、相手の気持ちを考えることを教わります。

ですが自分が泣きたいと感じているときはどうでしょうか……。ネガティブな感情が自分に湧き起こったとき、その対処法を学ぶ機会は少ないですね。

親が涙を流している姿を見ることにより、その気持ちを理解しようとし、優しさの芽生えにつながるのです。ネガティブな気持ちをうまく処理できる子にする親の関わり方について、「泣く」ことに焦点を当てて考えてみましょう。

「泣く」ことは自然な心の生理現象

誕生したての赤ちゃんはお腹がすいたとき、オムツが濡れて気持ち悪いとき、空腹感や不快感を泣いて知らせます。危険を感じたときや不安なときも泣くでしょう。いわば泣くことは、生きていくうえで必要な行為であり、心の生理現象のひとつなので、教わるでもなく自然に表現できるものなのです。

やがて成長して行く過程で、自然な感情の表現の仕方が人それぞれ変わってきます。とりわけ、泣く行為は、周囲の大人の言動や、子供を取り巻く環境によって表し方が大きく変わってくるでしょう。

「泣く」ことがうまく出来ない子は、偽りの感情を表しストレスを溜める

空腹、眠気、排泄という生理現象を我慢すると体の発育に問題が生じてくるのは言うまでもありません。心も同じで、自然な感情を抑えると心の健やかな発育の妨げになり、問題が生じてきます。

・本当は悲しくて泣きたいのに、反対に笑っていたり、
・本当は怖くて泣きたいのに、平気な素振りをしたり、
・本当は悔しくて泣きたいのに、素直に真実を言えず親に八つ当たりをしたり……

それが続くと子供は心に、どんどんストレスを溜め込むことになります。

そこから心の病を患ったり、他者への暴言や暴力、いじめやいやがらせ、又は自傷行為に及ぶこともあります。大切なことは、心の中に湧き起こった悲しみや悔しさ、不安などの気持ちのエネルギーをどのように発散させ処理していくかです。

子供は本来、ネガティブな感情をうまく処理する能力を持っている

幼い子供がお友達と遊んでいて、おもちゃを貸してもらえなかったとお母さんの所に走り寄り、思いっきり泣いたかと思うと、後はケロッとして、他のおもちゃで遊び始めることがありますね。それは泣くことによって自分の中でエネルギーを上手に発散させ処理させているのです。

子供は本来、悲しさや悔しさを泣くことによって、発散させ、処理する能力を持っています。それを親は、妨げないように子供に接しあげましょう。

では次にその具体的な親の関わり方をお伝えします。

その1:泣いている時は、子供の気持ちや行為を受け入れましょう

「大声で泣いても大丈夫よ」「泣いているあなたも好き」という気持ちが伝わるようにしっかり抱きしめてあげてください。それによって、子供はどんな自分でも認めてもらえる、泣いている自分でもありのままを受け入れてもられると感じ、心の中に湧き起こった感情を素直に出していけるようになるでしょう。

その2:親も時々は、弱い所や短所を見せましょう

「お母さんも算数は苦手だったの」「お母さんも子どもの頃は、ピーマン嫌いだったわ」と言うことで子どもはホッとする安堵感を覚えるでしょう。

「お母さんもよく間違えるのよ」という言葉で、子どもは精神的に救われることもあります。もし親が間違ったら「ごめんなさい」と言って謝る姿を見せれば、子どもに素直に謝ることを学ばせる機会になります。

いつも完璧な親よりも、悲しいときや悔しいときは泣いている姿を見せることによって、子供は「自分も泣いてもいいんだ」 と感じ、泣きたい気持ちを上手く発散させ処理させていく方法を見出すでしょう。

泣きたい気持ちをうまく表現できる子は、人にも優しくなれる

ネガティブな泣きたい気持ちを上手く発散させ処理できる子どもは、弱い他者の気持ちにも寄り添うことができ、優しさと強さを育むことに繋がります。

泣いているお母さんの姿を見て、「自分が守ってあげなきゃ……」と感じ、そっと背中に手を置いてくれる素直な優しさと強さの芽が育まれるのも、こういうところからでしょう。

たまには、親も肩の力を抜いて、子どもに弱いところを見せてみるのはいかがでしょうか。
(文:田宮 由美(子育てガイド))

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