「相棒17」刑事コロンボの名作とそっくりでびっくり

エキレビ!

2018/10/25 11:00

『刑事コロンボ』とそっくり
いくらなんでもそっくりじゃないか。
『相棒17』の第1話・第2話「ボディ~二重の罠」(前編・後編)だ。
『刑事コロンボ』の名作「パイルD-3の壁」のメインプロットをそのまま使っていた。
さすがに、これは、そのまんますぎじゃないかなー。
(以降、「ボディ~二重の罠」と「パイルD-3の壁」のプロットを記します。何もしらずに観たい人は注意)

「ボディ~二重の罠」の前編はこうだ
「ボディ~二重の罠」の前編の展開をざっと記そう。


『相棒15』ブルーレイBOX

国家公安委員の三上冨貴江(とよた真帆)の父親が殺された。
遺体を隠し、失踪扱いにしようと画策する。
調査にのりだした杉下右京(水谷豊)と冠城亘(反町隆史)は、殺害されていると核心。
前編のラストは、杉下右京が自身のクビを懸けて、事件後に建築が始まった離れの一軒家を解体することになる。
ところが、重機を使って基礎工事部分まで掘り返すが、遺体は出ない。
杉下右京は辞表を書くことになるのだった……。
つづく!

「パイルD-3の壁」の前半はこうだ
『刑事コロンボ』「パイルD-3の壁」の前半の物語はこうだ。


刑事コロンボ完全版 1 バリューパック

成金男が殺された。
犯人(建築家)は遺体を隠し、失踪扱いにしようと画策する。
調査にのりだした刑事コロンボは、殺害されていると確信。
コロンボは、パイル(高層ビルの基礎となるコンクリートの塊)を解体することにする。
ところが、重機を使って基礎工事部分を掘り返しても、遺体は出ない。
コロンボは、手痛いミスをしたようにみえたが……。

キーとなる部分が同じなのだ
発端部分が同じでも、視聴者があっと驚く鍵の部分が違うならば、まだいい。
刑事コロンボの「パイルD-3の壁」をうまくアレンジして、面白い作品に仕上げたなーと思えた。
だが、この後も犯人の行動がまったく同じなのだ。

犯人は、掘り返した現場に、隠していた遺体を移そうとする。
なにしろ一度調べた場所だ。もう二度と調べられることはないだろう。
だが、刑事は、そのことを読み切っていた。

で、掘り返した現場で、遺体を発見し、事件は解決に向かうのだった。

もちろん違うところもある
もちろん、見せ方は違う。

刑事コロンボ「パイルD-3の壁」では、
視聴者には、犯人がどこに遺体を移そうと考えているかがギリギリまで示されない。
犯人が車でやってきたのが、一度調べた高層ビル工事現場であり、そこにすでにコロンボが待ち受けていたことが、同時に判明し、視聴者が「あっ」と驚く鮮やかな幕切れを迎えるのだ。

『相棒』「ボディ~二重の罠」には、この鮮やかな幕切れはない。
犯人たちが、遺体を基礎工事現場に移す相談をしてしまう。
さらに、埋めた後に、右京と亘がやってきて、掘り返す。
ここをラストシーンにしない。

頭部の血とアライグマ
この後、「縄文土器で頭部を殴って夫が殺した」「クッションで顔を覆って妻が殺した」とお互いが罪をなすりつけあう展開になる。
いったん妻が疑われ、犯人にされそうになるが、右京の推理で、真犯人が見つかる。

だが、ここはムリがある。
頭部には傷もない。死因が窒息死だ。
という理由で、夫のいいぶんを鵜呑みにしているという展開だ。
が、後に右京の推理にもとづいて、頭部に偽装のためのアライグマの血が判明する。
のだけど、えーと、頭部に傷があるかどうか調べた時に判らないっていう偶然はあまりにもムリがあるだろう。

そもそも「遺体はどこにあるのか?」という謎で惹きつけていたため、いかにもとってつけたような展開に見えてしまった。

犯人たちのユニークさと、カイトへのメッセージ
犯人側の3人のキャラクター造形はめちゃくちゃユニークだった。
保身のために翻弄される三上冨貴江(とよた真帆)。
事件のまっただなかにいる実感もないままあっけらかんとしている若い後妻・祥(谷村美月)。
自分が殺したと言ってるにもかかわらず妙な自信と妙なダメっぷりをみせる鬼束鋼太郎(利重剛)。
この3人のやりとりの奇妙さは、ドタバタコメディのようにもみえ、演技の巧さもあって見応えがあった。
中途半端に名作「パイル3-D」をパクらずに、3人と、右京と亘の丁々発止の対決を見せてほしかった。

もうひとつ素晴らしかったところ。
「再チャレンジすることを勧めたいと思う。心底ね」
物語のカイトに向けた言葉だが、演じた成宮寛貴さんへのメッセージのように受け止められる甲斐峯秋(石坂浩二)のセリフに、ジーンとした。

『相棒season17』10月17日スタート:水曜日午後9時/朝日テレビ系

エグゼクティブ・プロデューサー:桑田潔(テレビ朝日)
チーフプロデューサー:佐藤凉一(テレビ朝日)
プロデューサー:高野渉(テレビ朝日)・西平敦郎(東映)・土田真通(東映)
脚本:輿水康弘
監督:橋本一
音楽:池頼広
制作:テレビ朝日/東映

出演
杉下右京(水谷豊)特命係警部
冠城亘(反町隆史)特命係巡査
青木年男(浅利陽介)特命係巡査部長
三上冨貴江(とよた真帆)国家公安委員
鬼束鋼太郎(利重剛)冨貴江の夫
鬼束祥(谷村美月)鐵太郎の若い後妻
鬼束鐵太郎(中田博久)殺害された理事長
(松本享恭)三上ゼミの学生
伊丹憲一(川原和久)捜査第一課刑事
芹沢慶二(山中崇史)捜査第一課刑事
月本幸子(鈴木杏樹)花の里の女将
角田六郎(山西惇)第五課課長
甲斐峯秋(石坂浩二)警察庁長官官房付
風間楓子(芦名星)週刊フォトス記者
鑓鞍兵衛(柄本明)国家公安委員長
甲斐享(成宮寛貴)3代目の相棒
相棒公式サイト

当記事はエキレビ!の提供記事です。

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