「相棒」初心者が「相棒17」から観ても楽しめるのか試してみた。おお一軒家解体してるよ凄い

エキレビ!

2018/10/18 11:00

『相棒17』がはじまった。
ビデオリサーチ調べで平均視聴率(関東地区)17.1%の好スタートをきった。
2000年に「土曜ワイド劇場」の単発ドラマとしてスタートし、2002年10月から連続ドラマ化。
18年も続く国民的ドラマのseason17である。

実は、いままで観たことがなかった。
「相棒4年目!」という宣伝文句を観て、「え? 4年じゃなくてもっと長くやってるよね?」と思ったくらいだ。
「相棒4年目」というのは、主演の杉下右京(水谷豊)の相棒である冠城亘(反町隆史)のコンビが4年目という意味であった。

そんな相棒初心者が、いきなりseason17から観て、おもしろいか?
結論から書こう。
おもしろかった!


「相棒14」DVD-BOX

めちゃくちゃ練られてる
「え? なになに?」ってところもありました。
けっこう前シーズンの続き要素が大きいのだ。
だが、さすが超人気番組。
ちゃんと、ここから見る人のことも配慮して作っている。
それどころか、老若男女が観ることを想定して、めちゃくちゃ丁寧な作り。
配慮して作ってるが、これみよがしな説明はしない。
めちゃくちゃ練られてる。

そもそも「特命係って何?」ってところから、知らないのだが、観ているうちにわかってくる。
いわゆる窓際的な部署で、捜査権もない。
でも、だからこそ自由に動ける、というやつだ。
特命係で数々の事件を解決してきたすごい人(そしてすごい変人)が、杉下右京(水谷豊)。
その相棒が、冠城亘(反町隆史)。
さらに、おそらく前シーズンで、とんでもないことをやらかして、特命係に追いやられた青木年男(浅利陽介)。
トムとジェリー的に仲が悪そうにみえて、なんだかんだ捜査権のない特命係のために動いてくれる捜査第一課の伊丹憲一(川原和久)、芹沢慶二(山中崇史)。
このあたりおなじみの面々なのだろう。

冒頭のシーンでぐっと掴まれる。

20人近い人が囲んでいる巨大テーブル。
重役な人たち。
重々しい会議、一番奥の席に座る男。
「モスキート音ってあるじゃない?」
何を言い出した!?
この絶妙な意外さ。
「どういう塩梅か、耳だけはちっとも衰えない」
しかも、この男を演じるのは柄本明。
「たんなる雑談」と断って、「16khzまで聞こえちゃってさ」
耳年齢20代だ。
すると三上冨貴江(とよた真帆)が「もうしわけありません」。
実は、会議中に携帯電話が何度も振動していたのだ。
この電話が、殺された父親からの着信。
電話を出ると夫(鬼束鋼太郎・利重剛)が「驚くな。オヤジを殺した」。

この夫がひょうひょうとした変なキャラクター。
「君のためだよ」
人を殺しておいて、冷静にとんでもないことを言い出すのだ。
「いくらでも自首はするんだけど。夫が殺人犯ってのはなかなかのスキャンダル」

夫が殺人犯というスキャンダルは、国家公安委員の三上冨貴江(とよた真帆)にとって致命的だ。
自分の地位をうしなうことを恐れ、殺人を隠蔽する。

完璧な導入だ。
各シーンに、いくつもの謎の影を落とし、「なになに?」って視聴者を惹きつけておいて、自然に情報を手渡していく手際のよさ。

で、杉下右京(水谷豊)と冠城亘(反町隆史)の出番になる。
事件の概要は最初に描かれた。
刑事コロンボや古畑任三郎と同じ倒叙ミステリーのスタイル。

さらにポイントをひとつにしぼる。
「遺体はどこに隠されたのか?」
視聴者は、そこを軸に、犯人と相棒の丁丁発止を愉しめばよい仕組み。

画面が贅沢なのも、見ていて気持ちいい。
資産家の家が、ちゃんと金持ちの家だ。

一軒家を解体してみました
一軒家の解体シーンも、めちゃくちゃていねい。
ふつうだったら重機が登場して、ショベルがドンと降ろされるシーンから、カット飛んで、もう壊されましたね、とやりそうなところを、一軒家をガンガン解体するシーンをしっかり見せた。
「一軒家を解体してみました」みたいなドキュメンタリーバラエティを見ているのかと思うほどの、たっぷりさだ。
金、かかってます。

ひとこと豆知識っぽいセリフもいいんだ。
「7年待てよ。7年たてば失踪届けが受理される」

「そりゃ日本の警察組織を束ねる警察庁を指導監督するのが国家公安委員会だからね。国家公安委員っていうのは特別国家公務員で年間報酬は2300万以上ある。委員長は国務大臣、委員会は組織的には内閣府の外局になるから総理直轄っていうわけだ」

「蒸発してもう二月よ。いまの若い子たちは蒸発って言ったらピンとくるのかしら」
「人が忽然と姿を消すことを蒸発なんて言い得て妙って感じだけど」

カイトくんとは?
最大の驚きは「つづく」だったところ。
右京が辞職をかけて行った捜査の顛末は、つづいてしまった。
一話完結じゃなかったのかー。
これは、続けて観なければなるまい。

ひとつだけ未だにわからないのは、「出来の悪い子ほど、かわいい」というセリフと共に一瞬だけ登場したカイトくん(成宮寛貴)。
以前の相棒で、なにやら過去に何かやらかしたっぽいのだが、このあたりは一瞬の登場で何の説明もないので、見てない人間にはさっぱりわからないのだった。以前のseasonも観るべきか。
(米光一成)

『相棒season17』10月17日スタート:水曜日午後9時/朝日テレビ系

エグゼクティブ・プロデューサー:桑田潔(テレビ朝日)
チーフプロデューサー:佐藤凉一(テレビ朝日)
プロデューサー:高野渉(テレビ朝日)・西平敦郎(東映)・土田真通(東映)
脚本:輿水康弘
監督:橋本一
音楽:池頼広
制作:テレビ朝日/東映

出演
杉下右京(水谷豊)特命係警部
冠城亘(反町隆史)特命係巡査
青木年男(浅利陽介)特命係巡査部長
三上冨貴江(とよた真帆)国家公安委員
鬼束鋼太郎(利重剛)冨貴江の夫
鬼束祥(谷村美月)鐵太郎の若い後妻
鬼束鐵太郎(中田博久)殺害された理事長
(松本享恭)三上ゼミの学生
伊丹憲一(川原和久)捜査第一課刑事
芹沢慶二(山中崇史)捜査第一課刑事
月本幸子(鈴木杏樹)花の里の女将
角田六郎(山西惇)第五課課長
社美彌子(仲間由紀恵)広報課課長
甲斐峯秋(石坂浩二)警察庁長官官房付
風間楓子(芦名星)週刊フォトス記者
鑓鞍兵衛(柄本明)国家公安委員長
甲斐享(成宮寛貴)3代目の相棒
大木長十郎(志水正義)特命係の部屋をのぞく
公式サイト https://www.tv-asahi.co.jp/aibou/

当記事はエキレビ!の提供記事です。

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