小泉今日子、豊原功補との“同棲”報道に見るバーニングとの関係


下世話、醜聞、スキャンダル――。長く女性の“欲望”に応えてきた女性週刊誌を、伝説のスキャンダル雑誌「噂の真相」の元デスク神林広恵が、ぶった斬る!

来年10 月の消費税増税が閣議決定された。しかし、マスコミも世論もこれまでの消費税アップに比べなんだか冷静、っていうかおとなしい。「全て社会保障に使う」なんて言ってたのも嘘だったのに。すっかり飼いならされたか。

第432回(10/11~10/16発売号より)
1位「小泉今日子 YOUを無視 “尊大な彼”と同棲スタート撮」(「女性セブン」10月25日号)
参照「小泉今日子 『彼のため(ハート)』“女優を捨てて”掃除係でモップ掛け!」(「女性自身」10月30日号)
2位「赤川次郎 三毛猫ホームズが開く明日への扉 第七回」(「女性自身」10月30日号)
3位「“健康で文化的な最低限度の生活”の一歩手前にある手遅れ死」「亀山早苗 ひきこもり30人とお茶してみたら…」ほか(「週刊女性」10月30日号)

バーニングはまだ小泉今日子を許していない!? いや、諦めていないのか。

奇しくも(?)「女性セブン」と「女性自身」に掲載された小泉今日子の近況記事。いずれも恋人の豊原功補をけちょんけちょんだ。特に激しいのが「セブン」。

“まるで夫婦のよう”“小泉さんの周辺では、豊原さんの評判があまりによくない”“尊大な態度や不躾な雰囲気”などなど、散々。そして小泉に対しても、“キョンキョンらしさがない”“あれほどの彼女でも彼の影響を受けるのか”などと、豊原のせいで変わった! と言わんばかりだ。

それは「自身」にしても同じ。豊原がいまだ離婚していないこと、インタビューでの“俺様”ぶり、そして演出・脚本の新作舞台に対する不安を煽り、しかし小泉は稽古場でモップ掛けなど下働きをしていることを紹介する。

これって、まさにバーニング手法じゃない。その典型が中山美穂だ。2014年辻仁成との離婚騒動が勃発するや、辻に対し収入激減や、“中性化”などの奇行が次々報道された。つまり“ダメ亭主”だから中山が愛想を尽かした、とのバッシングだ。それ以前にも中山に関しては、付き合ってきた男――田原俊彦やシンガーソングライターの井上ヨシマサ、カリスマスタイリスト・野口強も、次々と“ダメ男”の烙印を押され、ネガティブキャンペーンが展開され、干された。

その理由は中山の所属事務所がバーニング直系だから。“人さまの大切なタレントに手を出しやがって”というやつである。そして中山以上にバーニングの周防郁雄社長の寵愛を受けてきた小泉が今年2月にバーニングから独立し、不倫を告白、期限付きの女優休業まで宣言した。しかし、周防社長は小泉にだけは頭が上がらず、そのため円満退社だとされたが、その直後、ワイドショーなどでこれまで絶対にあり得なかった小泉の直撃取材など不倫報道が行われ、ある意味“解禁”となった。

だが、それ以降も、小泉本人をあしざまにターゲットにするメディアは少なかった。その代わりにターゲットになったのが豊原だ。“キョンキョンは豊原に洗脳されている”“離婚していないくせに”“背後にいる豊原こそが悪”と、全ては豊原のせいとなった。そして今回の「セブン」「自身」も見事にその路線に乗っている。

小泉はもうバーニングを独立したのに。ということで、冒頭のつぶやき。バーニングは小泉を許していないのか、諦めていないのか。なんとなく後者の方が有力に感じるような――。

「三毛猫ホームズ」シリーズでもおなじみの売れっ子作家・赤川次郎。そんな赤川先生の不定期新連載がちょっと前から「女性自身」でスタートしたが、これが面白く大変素敵だ。

第7回を迎えた今回のテーマは、熊本市議の緒方夕佳議員が「のどあめ」を舐めながら熊本市議会の質疑を行い、審議が8時間中断、緒方議員には出席停止処分が下された問題だ。

緒方議員といえば、昨年11月熊本市議会で、生後7カ月の長男と一緒に出席しようとして締め出された一件が大きな話題を呼んだ。そして巻き起こった卑劣なバッシング。多くの識者やタレント、コメンテーターたちが「子どもには寛容な社会であるべきだが」などと前置きしつつ、「ただし、強行突破しようとした彼女のやり方はおかしい」「パフォーマンス」などと批判したのだ。だが、その本音は“子どもは母親が家で育てろ”ということでしかなかった。

そんな緒方議員の「のどあめ」問題に赤川先生は切り込んでいる。こんな例を挙げて。例えば英国メイ首相が演説中に咳で話せなくなったとき、大臣の1人がのどあめを差し出して拍手を浴びた。またニュージーランドの女性首相が国連総会に生後3カ月の赤ちゃんを連れて出席すると、国連は赤ちゃんに「ファーストベビー」としてIDを発行したこと。

さらに赤川先生は一連の緒方議員問題の本質も突く。

「そもそも、もしのどあめをなめていたのが古手の男性議員だったら、処分されることなどなかったろう。熊本市議会の議員たちは、女性市議を出席停止にして溜飲を下げたかもしれないが、日本がいかに思いやりに欠けた男社会であるか、世界に向けて発信したことになる。『品位』を落としたのはどちらか?」

そのまっとうな目線、論考に握手喝采だ。さらに赤川先生は、ネットでの緒方議員に対する的外れな非難にも苦言を呈している。

赤川といえば、作家は政治的な発言をするべきではないとの考えを長らく持っていたが、15年の安保法制に接し「あまりにも状況がひどすぎるので、黙っていられなくなった」(「すばる」15年8月号/集英社)として、その後も安倍政権に対する批判を積極的に行っている作家でもある。今回、赤川先生は素敵なフェミ的視線も持ち合わせていることもわかった。今後もこの連載を楽しみにしたい。

今週の「週刊女性」は貧困や高齢問題などの社会ルポ、特集記事、連載が満載だ。パーキンソン病を患った49歳の息子を殺めてしまった73歳の母親とその家族の実情、東京五輪開催に沸く東京で追いやられるホームレスの実態、ライター・亀山早苗氏による何十年もひきこもりを続ける子どもを持つ高齢母親との対話ノンフィクション、生活保護一歩手前で医療費にも事欠く人々の苦悩――。まさに世相を映しているともいえるが、ノンフィクション雑誌が次々と休刊になっている現在、こうしたノンフィクションを掲載し続ける女性週刊誌の存在は貴重だ。

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