元KARAのク・ハラによるリベンジポルノ告白から大規模デモ、「厳罰化」へ世論が高まる

wezzy

2018/10/10 16:35


 韓国アイドルグループ「KARA」元メンバーのク・ハラ(27)が、元恋人からのリベンジポルノ被害を訴えている。この事件は現在韓国で、国を巻き込んだ社会現象に発展しており、リベンジポルノへの注目が高まっている。

ことの発端は9月13日、ク・ハラの元交際相手の男性が、別れ話のもつれから、「ク・ハラから暴力を受けた」と警察に通報したことから始まる。当初、男性はク・ハラによる一方的な暴行を主張。顔に傷を負った写真を提出し、「皮膚の移植手術が必要」と、被害を訴え、謝罪を要求していた。

他方で、ク・ハラは双方の暴行を主張し、後日、自身のあざの写真や子宮内出血の診断書を提出。完全に意見は対立し、メディアの報道も混乱を呈していた。

しかし10月4日、事件は急展開を迎えた。ク・ハラが、かつて私的に撮影した性的動画で「芸能生活を台無しにしてやる」などと脅され、元恋人男性から土下座を強要されたことを明かしたのだ。ク・ハラは9月27日に、性暴力犯罪特別法違反や脅迫などで元恋人男性を告訴したという。

韓国国内では当初、元交際男性を擁護する見方が多かったが、ク・ハラのリベンジポルノ被害の告白によって世論は一変する。ク・ハラは多くの同情の声を集め、国内ではリベンジポルノについての厳罰化を求める動きが高まり出す。4日中に大統領府公式サイトの国民請願掲示板に、厳罰化を望む要請が投稿されると、20万件以上の賛同の声が寄せられた。同掲示板では、賛同者が20万人を超えた意見には国が正式に回答することになっており、世論によってリベンジポルノ厳罰化の実現が期待されている。

また、6日には韓国・ソウルで大規模デモに発展し、約1万5000人もの女性が参加したという。現在韓国では、リベンジポルノの問題が国を挙げての論点となっているのだ。
日本国内でのリベンジポルノにまつわる議論は?
 リベンジポルノとは、元交際相手や配偶者とトラブルになった際、復讐心から性的動画や画像をインターネット上に流出させる行為を指す。日本では2013年、元交際相手に復縁を迫って断られた男が、被害者を殺害したうえでインターネット上に性的動画を拡散した「三鷹ストーカー殺人事件」がきっかけとなり、議論を呼んでいた。

それまで日本ではリベンジポルノに対して、名誉毀損罪や侮辱罪、脅迫罪で対処していた。しかし、インターネットとスマートフォンの普及により同様の事件が多発していることを受け、2014年に「私事性的画像記録の提供等による被害の防止に関する法律」(通称「リベンジポルノ防止法」)が施行。インターネットなど不特定多数に拡散した場合、3年以下の懲役又は50万円以下の罰金が新たに設けられている。

とはいえ、被害者が受ける精神的苦痛や社会的代償を考慮すれば、より厳しい罰則が妥当という意見もある。インターネットやスマートフォンを手放せない生活を送り続ける以上は、常に注視し続けるべき問題といえるだろう。

KARAが日本で人気を得たグループということもあり、ク・ハラのリベンジポルノ事件は日本国内でも関心を集めている。9日放送の情報番組『ビビット』(TBS系)は、ク・ハラがマンションのエレベーター内で元恋人に土下座し、性的動画の流出を阻止しようとする映像を公開した。

MCの国分太一(44)は「(被害を)言うべきか迷ったと思う」と、ク・ハラの気持ちを代弁し、勇気を持ってリベンジポルノの被害を告白したことを賞賛。また、韓国の世論がきっちりと動きを見せていることについても、「日本でも報道して終わりではなく、日本のリベンジポルノもちゃんと厳罰化できているのか、そういうところまで考えていかなきゃいけない」と、問いを投げかけた。

また、コメンテーターとして出演していた漫画家・倉田真由美(47)は、「(リベンジポルノを)世間に発表するのは、相当抵抗があったと思う」とク・ハラに共感し、「ある種の終身刑に似たことなので、相当な厳罰で臨んでいいと思うんですよね」とコメント。そのうえで、性的動画のリスクを述べ、絶対に撮らせてはいけないと注意を呼びかけている。

ク・ハラの告白をきっかけにリベンジポルノについて議論され、法律を変える可能性にまで発展している韓国。日本にとっても対岸の火事ではなく、いま一度、再考すべき問題だろう。

(今いくわ)

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