前川知大×佐々木蔵之介『ゲゲゲの先生へ』開幕!水木しげるの作品・世界観を丸ごと演劇に

エンタステージ

2018/10/10 19:49


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2018年10月8日(月・祝)に東京・東京芸術劇場 プレイハウスにて、『ゲゲゲの先生へ』が開幕した。本作は、劇団「イキウメ」を拠点とする前川知大が脚本・演出を手掛ける新作舞台。水木しげるの“世界観”といくつかの短編を原作に、新しい物語を紡いでいる。出演は、佐々木蔵之介、松雪泰子、水田航生、水上京香、手塚とおる、池谷のぶえ、浜田信也、盛隆二、森下創、大窪人衛、白石加代子。

『ゲゲゲの先生へ』舞台写真_2

【あらすじ】
平成六十年。子どもが生まれなくなって、人口が激減した日本。人は都市に身を寄せ合い、田舎は打ち捨てられ植物に飲み込まれている。都市は権力による抑圧的な社会で、貴重な妊婦と赤子は政府の管理下に置かれている。
ある廃村に、根津という男が一人で暮らしている。根津は、半分人間、半分妖怪という“半妖”。かつて村人がいた頃は、彼の周りに妖怪の姿があった。しかし村人が減り、国中で子どもが消えていくのと並行して、妖怪たちも姿を消した。根津は、なぜ自分は消えないのかと考えつつ、何かを待つように十年以上、独りまどろみの中にいる。

ある日、根津の前に都市から来た若い男女が現れる。都市は突如現れた謎の怪物によって混乱しているという。女は妊娠しており、混乱に乗じて逃げてきたのだ。根津と二人の会話を通して、根津がなぜ半妖になったのか、なぜ妖怪が消えてしまったのか、そして都市に現れた怪物は何なのか、次第に明らかになっていく・・・。

『ゲゲゲの先生へ』舞台写真_3

開幕にあたり、脚本・演出の前川、出演する佐々木、松雪、白石からコメントが届いている。

◆前川知大(脚本・演出)
今回集まっていただけたキャストの方々は、人間、妖怪、半妖怪と担う役割はそれぞれですが、「妖怪は自然に、人間はグロテスクに」という水木作品のテイストに基づいた演技や表現の住み分けを、両者の狭間にいる半妖怪の根津=佐々木蔵之介さんを始めとする11人全員が、本当に見事に果たしてくれています。水木しげる作品には、幼い頃から当たり前のように接していて大きな影響を受けています。この作品が恩返しになってくれたら幸いです。

◆佐々木蔵之介
4年ぶり、5回目になる前川作品ですが、日々の稽古を踏まえて戯曲ごと更新していくような作品作りを楽しみました。水木先生の作品・世界観を丸ごと演劇に取り込む、という試みは、とてもおもしろいです。前川さんの水木さんへの惚れ込みようと、嬉々として語ってくれるその熱が日々、俳優たちにも伝染ってきて、僕自身も水木さんの漫画だけでなくその破天荒なエピソード一つ一つに心惹かれて、どんどん好きになっています。
今回演じる根津は、水木さんもとても愛着を持っていたキャラクター・ねずみ男と、水木さんご自身を重ねて作られた登場人物。怠け者でずる賢く、頭の中は金のことばかり・・・と、妖怪なのにとっても人間くさい役。楽しくて、懐かしくて、ちょっと寂しい、水木さんらしい作品になったと思います。どんな「目に見えないモノたち」が現れるのか、その気配をぜひ劇場で感じてください。

◆松雪泰子
水木作品へのオマージュと、コラージュという今回の作品は、たくさんのピースを組み合わせて、構築するパズルの様な稽古でした。何層にも、アイデアを重ねては壊し、再構築し、ベストな形に創り上げて行く稽古場は、役者全員が高い集中力で、毎日稽古に臨み体現し探して行く。そして、それを前川さんの感じている水木作品の世界観に落とし込んでいく。とても有意義な稽古場でした。前川さんが感じている水木作品、そして水木さんの感性、人間性、作品を、役者が身体を使い体現していくのは、なかなか高度。水木作品がもつユーモアや社会風刺、そして精霊とされる妖怪。そしてその全てを包むなんとも言えない寂しさ。水木先生の描く背景には、いつもそれが漂っている。その感覚をつかむべく、稽古の合間も水木作品に触れ続けながら、この空気感を体現するにはどうしたら・・・と、全員で模索する日々でした。
前川さんの稽古は、パティシエが材料を何層にも何層にも重ね、まるでミルフィーユを作っているみたいだなあと感じていました。毎日毎日、違う味わいの層が重なっていく。重なって行く度に、驚かされることが多く、楽しんでいました。私の中の前川さんは、水木作品のパティシエ。
出来上がった作品が、極上の味わいになる様にこれから私たちがしっかりと、水木作品の質感を体現していきたいと思います。

◆白石加代子
軽い日常的な会話で紡がれながら、内実は奥深い戯曲。自分が今まで取り組んだことのないタイプに感じます。ブラック・コメディ、怪談、SF。いろいろな要素が、幾つもの層になっているようで、場面によって見え方が違う。それを演出家としても丁寧に一場ずつ立ち上げ、俳優たちから出て来るものも尊重してくださるので、共演の方たちとも少しずつ近づき、理解し合える良い稽古場でした。平易な日常と地続きのその裏側、特に淡い境い目のところを楽しくお客様に提示するところが、前川作品の魅力だと思っています。

『ゲゲゲの先生へ』舞台写真_4

舞台『ゲゲゲの先生へ』は、10月21日(日)まで東京・東京芸術劇場 プレイハウスにて上演。その後、松本、大阪、豊橋、宮崎、北九州、新潟を巡演する。日程の詳細は、以下のとおり。

【東京公演】10月8日(月・祝)~10月21日(日) 東京芸術劇場 プレイハウス
【松本公演】10月27日(土)・10月28日(日) まつもと市民芸術館 主ホール
【大阪公演】11月2日(金)~11月5日(月) 森ノ宮ピロティホール
【豊橋公演】11月9日(金)~11月11日(日) 穂の国とよはし芸術劇場PLAT 主ホール
【宮崎公演】11月14日(水) メディキット県民文化センター(宮崎県立芸術劇場)演劇ホール
【北九州公演】11月17日(土)・11月18日(日) 北九州芸術劇場大ホール
【新潟公演】11月22日(木)・11月23日(金・祝) りゅーとぴあ 新潟市民芸術文化会館

【公式HP】https://www.gegege-sensei.jp/

『ゲゲゲの先生へ』舞台写真_5

(撮影/田中亜紀)

 

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