生理前のイライラはなぜ起きる?原因やイライラを抑える方法とは?

美beaute

2018/10/10 17:33


生理前のイライラの原因はいったい何?



生理前のイライラの原因はいったい何?

生理前、心身に何らかの症状が出る人は、生理のある女性のおよそ7~8割にもなると言われています。

予定日が近づいてくると、ふだんは何でもないことにイライラする人が多いようです。
身近な人の何気ない振る舞いにイラッとして攻撃的になる、自分で制御できないほどの怒りが噴出するなどして、結果的に後で落ち込んでしまうことにもなりかねません。やがて生理が来ると、「あのイライラは生理前が原因かも」と思い当たる人は多いのではないでしょうか。

本当に不思議なことに、こうしたイライラはほとんどの場合、生理が始まると同時に軽減するか、ピタッと消えてしまいます。

はっきりとした原因はいまだに解明されていませんが、女性ホルモンのバランスの崩れが関与しているのは間違いないとされています。

排卵が起きると、女性ホルモンであるエストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)の分泌量がぐっと増えてピークを迎えます。このとき卵子が授精しなければ、生理に向かってこれらのホルモンは急激に減少します。

女性ホルモンが急激に変動すると、脳内のホルモンや神経伝達物質にも影響が及びます。たとえば、セロトニンもそのひとつです。脳内のセロトニンは精神を安定させる働きをしていますが、生理前には女性ホルモンが低下する影響を受けてセロトニンも減少します。

そのため、生理前は興奮や不安の抑制が難しくなり、イライラしやすくなってしまうと考えられています。

生理前のイライラの程度には個人差がありますが、ストレスが多い人ほど症状も重いとされています。心身のストレスは、脳内のホルモンや神経伝達物質の分泌にも大きな影響を与えるのです。

生理前のイライラが起きやすい時期や期間とは?



生理前のイライラが起きやすい時期や期間とは?

いつも突然やってくる、どうしようもないイライラに悩まされているという人は多いでしょう。生理が始まってから振り返って気づく…という点も厄介です。

自分自身はもちろん、周囲への気遣いという観点からも、できれば事前に生理前のイライラの時期を知っておきたいものです。

排卵から生理が始まるまでの間を「黄体期」と呼びますが、生理周期によるイライラが生じるのはこの黄体期です。これは生理の3~10日前から始まります。

ですから、生理が始まるタイミングを把握していれば、自分で逆算して「そろそろだな」と心構えをすることができます。

生理の周期は人によって幅があり、一般的にはおよそ28~35日とされています。前回の生理開始日から次の生理が始まる前日までの日数を数えて、自分の生理の周期を把握しておきましょう。

毎回その日数は変わりますが、何回かカウントしていくうちに、おおよそ自分の周期がつかめます。生理日を予測できるスマホアプリなど、便利なツールを活用してもよいでしょう。

生理は毎月のこと。予定日が分かったら身近な人にも知らせて、理解してもらえると心強いです。次の生理予定日の1週間前くらいから、「もうすぐ生理。これから1週間くらいはイライラしやすいかも」と宣言しておくのです。

理由もよく分からないまま毎月イライラをぶつけられるのは、家族や恋人にしてみれば理不尽な話です。それがきっかけでお別れする…なんていうケースもなきにしもあらず。あらかじめ「こういう事情だから」と情報を共有しておくことはとても大切です。

イライラしているとき、パートナーや子どもから「生理前なんじゃない?」と指摘され、気づけるようになったという人もいるくらいですよ。

この生理前のイライラは病気?吐き気や腹痛などのほかの症状をチェック



この生理前のイライラは病気?吐き気や腹痛などのほかの症状をチェック

生理前に決まって現れる、自分ではどうしようもないイライラや体調不良。「これってどこかおかしいの?」と心配になる人もいるでしょう。

しかしながら先述のとおり、ほとんどの女性は生理前になると心身に何らかの変調をきたすものです。イライラに限らず、身体的な症状、精神的な症状のどちらもありますし、その人の体質や体調による個人差もあります。

こうした症状を総称して「PMS(月経前症候群:Premenstrual Syndrome)」と呼んでいます。「月経」は「生理」を意味する医療用語で、PMSには200種類もの症状があると言われています。おもに次のような症状が挙げられます。

精神的な症状



・不安
・イライラ
・わけもなく落ち込む、抑うつ
・怒りっぽくなる
・悲しくなる
・自己嫌悪
・食欲が増す、食欲がない
・頭がボーっとする
・注意力が散漫になる
・やる気がなくなる  など

身体的な症状



・頭痛
腰痛
・下腹部痛
・胃のむかつき、吐き気
・肌の荒れ
・強い眠気
・全身の倦怠感
・めまい
・下腹部の張り
・手足のむくみ
・乳房の張りや痛み  など

一般的に、これらの症状のうちひとつでも当てはまればPMSと診断されます。また、日常生活の営みが困難に感じるほどのPMSに悩まされる女性の割合は5.4%とも言われています。

さらに、PMSのうちとくに精神的な症状が強く、社会生活に支障が出るような症状をPMDD(月経前不快気分障害:Premenstrual Dysphoric Disorder)と呼びます。

抑うつ症状が強くて学校や会社に行けない、対人関係に著しい摩擦が起きるなどして社会生活が送れないといった深刻な場合は、専門医を受診しましょう。

生理前のイライラを抑える方法8選



生理前のイライラを抑える方法8選

ゆっくり深呼吸する



イライラしてしまったとき、言葉を発する前にひと呼吸おいてみましょう。深呼吸には自律神経のバランスを整える作用もあります。とくに、息を吐きだすのは、セロトニン神経が活性化するとも言われています。よく笑うこと、歌やヨガなどもよいでしょう。

ボーっとする時間をつくる



考えごとをすると神経質になりやすい時期なので、積極的にボーっとしましょう。眠くなったら昼寝をする、歩きたいときはのんびり散歩…くらいのスタンスが理想です。仕事中であれば、休憩時間にまったりする、あえて単調な業務に打ち込んで思考を停止するなど、工夫して乗り切りましょう。

手帳やカレンダーにチェックをつける



自分のバイオリズムを自覚しているかどうかで心の持ち方も違ってきます。手帳に印をつけて、いまはイライラしやすい時期であると意識したり、家族と共用のカレンダーに書き込んで協力してもらったりするのもよいでしょう。

軽い運動やストレッチをする



夜寝る前や休日に、軽い運動やストレッチをして身体をほぐしましょう。血行がよくなり、ストレス解消にもなります。

ぬるめのお湯にゆっくり浸かる



就寝前に38度くらいのぬるいお湯に浸かると、副交感神経が優位になってリラックスできます。その日の高ぶった気持ちをいったんリセットしましょう。

規則正しい睡眠リズムを保つ



ホルモンの働きを促すためには、何といっても睡眠の質が重要です。朝の光をいっぱいに浴びて目覚め、夜はぐっすり眠ると落ち込みやイライラも少なくなります。

甘いものやカフェインを控える



チョコレートなどの甘いお菓子やジュース類は、血糖値が急激に上下する要因になり、イライラ感を強くしてしまいます。また、カフェインは神経を高ぶらせる作用を持っていますので控えましょう。

親しい人とゆったり過ごす



好きな人と食事をしたりおしゃべりをしたりしましょう。自分の気持ちに正直に、甘えてみるのもひとつの方法です。スキンシップには、脳内でオキシトシンやセロトニンなどの、嬉しい気持ちや怒りの抑制に関与する物質の分泌を高める働きもあります。

まとめ



生理前3~10日間は、女性がいちばんイライラしやすい時期。自分に優しく、相手にも優しく接して、大人の女性らしく賢く乗り切りたいですね。とは言うものの、生活にまで支障をきたして困っている場合は、婦人科に相談してみるとよいでしょう。漢方薬やピル、軽い抗うつ剤などを処方してもらって症状が軽減されることもあります。

<執筆者プロフィール>
吉村 佑奈(よしむら・ゆうな)
保健師・看護師。株式会社 とらうべ 社員。某病院での看護業務を経て、現在は産業保健(働く人の健康管理)を担当

<監修者プロフィール>
株式会社 とらうべ
医師・助産師・保健師・看護師・管理栄養士・心理学者・精神保健福祉士など専門家により、医療・健康に関連する情報について、信頼性の確認・検証サービスを提供

あなたにおすすめ

ランキング

もっとよむ

注目ニュース

もっとよむ

あなたにおすすめ