「早寝早起き」は忘れなさい!たった1週間で睡眠の質と仕事の生産性を劇的に改善する方法


 ビジネスパーソンの生産性を向上させるための大きな要因のひとつが、「睡眠の改善」です。

昨年、「睡眠負債」という言葉が「ユーキャン新語・流行語大賞」でトップ10入りし、睡眠に関する本が何冊もベストセラーになるなど、今や「睡眠」がビジネスのキーワードになっていることはいうまでもありません。

筆者は、クライアントの仕事の生産性を上げるために、「食事」「睡眠」「運動」を改善するアドバイスを行っているのですが、50%を超えるクライアントが、「睡眠の改善」がもっとも生産性の向上を感じたと答えています。

OECD(経済協力開発機構)が2014年に行った、世界29カ国の平均睡眠時間の調査によると、日本人の睡眠時間は最下位の韓国より2分長い7時間43分で、29カ国中28位と報告されています。

NHK国民生活調査によると、1960年に行われた調査に比べ2010年の調査では59分睡眠時間が短くなっています。同調査では夜10時に就寝している人の割合も調べており、1960年では約70%いたのに対し、2010年ではたったの24%に激減しています。この調査から、睡眠時間の減少は、就寝時間が遅くなっていることが原因と考えられます。

筆者はビジネスパーソンの生産性を上げるために、生活パターンの見直しをアドバイスしていますが、もっとも改善の余地が大きいのが「夜のムダな時間」です。

現代の忙しいビジネスパーソンがタイムマネジメントを改善しようとした場合、SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)など夜のネットサーフィン時間に注目できるでしょう。

一日の仕事を終えて、やっと訪れた自分だけの時間であり、ネットサーフィンすることでストレス解消にもなるので、それを頭から否定する気はありません。ただ、必要以上に時間を費やしているケースも多いため、夜のネットサーフィン時間を短縮することは合理的です。

●「早寝早起き」の勘違い

しかし、ここで大きな問題が生じます。あなたが、いつものネットの時間を半分にして、いつもより1時間早く床に就いたとします。それにもかかわらず、眠ることができずに結局、寝るまでに1時間を過ごしてしまうかもしれません。もしかしたら、眠れないと焦ることで、かえって普段より眠りに就くのが遅くなってしまうことも考えられます。

そうなってしまう理由は、「就寝時間は起床時間によって決まる」ことにあるます。

人は朝起きて光を浴びた時に体内時計がリセットされ、一日の活動が始まります。そして、睡眠を誘発するホルモンは、起床後16~17時間後(個人差あり)に分泌されるのです。

筆者は「上級睡眠健康指導士」という資格を持っています。この資格の講座を運営している「日本睡眠教育機構」の睡眠改善の授業では、まず「みなさん、早寝早起きという言葉を忘れてください」という指導から始まります。そして「人は早寝早起きはできない、できるのは“早起き早寝”だけである」と続きます。

「早寝早起き」という言葉があまりに一般化しすぎて、睡眠改善するとなると、ほとんどの人が「早寝早起き」をしようとします。

「早寝」は比較的チャレンジしやすいのですが、「早起き」はその何倍も大変です。しかし、「早起き」を先に挑戦すれば、結果的に睡眠改善の早道となるのです。

「早起き」の難関をクリアしても、その後、日中は普段よりかなり眠く、生産性が低くなることも少なくありません。しかし、ここで「仮眠」や「うたた寝」をしてしまうと元に戻ってしまいます。

筆者が多くの人の睡眠改善をサポートしてきた経験上、初日がもっとも大変で、2~3日はかなりつらい状態が続きますが、その後は少しずつ体が慣れてきます。おおよそ1週間で新しい睡眠パターンに馴染むことができるようになります。

この事実を知らなければ、「自分には新しい睡眠パターンが合っていない」と誤解し、チャレンジをやめてしまうのです。

今回のポイントは、人は“早起き”からしか睡眠改善できないので、つらくてもそこから始めること。さらに、体内リズムが変わるのに約1週間かかるという事実を知ることです。

この2つを覚えておけば、睡眠改善する成功確率が格段に上がり、ビジネスの生産性が飛躍的に向上することは間違いありません。
(文=角谷リョウ/Lifree株式会社・取締役、パーソナルトレーナー)

あなたにおすすめ

ランキング

もっとよむ

注目ニュース

もっとよむ

あなたにおすすめ