立ち食いそば散歩 第128回 渋谷「吉そば」で味わうのは、たっぷりの具材が際立つ「特製吉そば」


今回ご紹介するのは、渋谷の「吉そば」だ。「吉そば」は代々木店を何ヶ月か前に取り上げたが、今回は渋谷・道玄坂のふもとにある渋谷店。渋谷駅をどの出口から出るかにもよるが、ハチ公像を基準にすれば徒歩3分ほど。いつのどの時間に歩いても人だらけ。この場所で同店は24時間営業である。

○混雑が少ない昼前に来店

訪問したのは午前11時を少し過ぎた頃。人通りは相変わらずだが、外から中を覗くと、客は途切れていた。まだランチには少し早く、これだけ飲み食いできる場所があふれていると、立ち食いそばはファーストチョイスにはなりにくいのかもしれない。

店頭には券売機(店内にも1台)がある。かき揚げ、コロッケ、月見、きつね、山かけなどなど。さらに天丼のセットやおにぎり、いなり寿司。一部期間限定メニューもあるが、概ね正統派の打線だ。ボタンを押したのは「特製吉そば」(470円)。たぬき・玉子・わかめがセットになった吉そばオリジナルメニューである。

店内、L字の立ち食いカウンターのみ。厨房には2名のスタッフ。「そばで」と食券を渡す。広い店舗ではないが、カウンター上には割り箸、七味などの必要最小限のものしか置かれておらず、壁にも余計な張り紙がないのでスッキリした印象。一時的に貸し切り状態だったこともあってか、30秒待つか待たないかというくらいでそば完成。
○束になって乗っかった具材群がパワフル

たぬき・玉子・わかめと、どの具材もひとつだと物足りないが、束になってそばに乗っかってくるとこれがなかなかパワフル。たぬきはつゆにとろりととけてゆき、さながらかき揚げそばのようなコクが。つぶした黄身はそばと絡み、それをわかめで挟んですする。無添加の醤油を使ったつゆ、日高昆布とかつおのダシがウリということで、さっぱりした口当たりが特徴的。お腹にしっかりたまるボリュームと、多めのネギも嬉しい。

私事だが、40歳手前にして年甲斐もなく渋谷をプレイスポットにしているので(道玄坂にはライブハウスが多い)、このあたりの一人メシ飲食店はちょっとくわしい。調子に乗って次回も渋谷のそばをご案内するので、懲りずにまたチェックして頂きたい。

○筆者プロフィール: 高山 洋介(たかやま ようすけ)
1981年生まれ。三重県出身、東京都在住。同人サークル「ENGELERS」にて、主に銭湯を紹介する同人誌『東京銭湯』『三重銭湯』『尼崎銭湯』などをこれまでに制作。

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