山口組再結集は本当か?「任侠山口組がいよいよ合流」の噂で各所が大騒ぎ

日刊SPA!

2018/10/8 15:52



分裂から早くも3年がたった山口組。この間、浮かんでは消える雲のように、再結集の話が幾度となく取り沙汰された。しかし、ここにきて再統合に向けた動きが活発化しているという。ヤクザ担当記者たちに“山口組の今”を聞いた。

◆「任侠山口組がいよいよ合流」の噂で各所が大騒ぎ

ヤクザ業界の最大手として君臨してきた六代目山口組は、創立100周年の節目にあたる’15年8月に分裂し、造反組は神戸山口組を旗揚げした。さらに’17年4月には神戸山口組から任俠団体山口組(現・任侠山口組)が飛び出し、いまや山口組は三国志状態だ。

だがその実、水面下では歩み寄りの動きも起きているらしい。キーマンは、任侠陣営の織田絆誠(よしのり)代表だ。週刊誌ヤクザ担当記者は、今年8月初頭にヤクザ業界に広がった噂をこう振り返った。

「突然降って湧いたように『織田代表が任侠陣営を引き連れて神戸陣営に戻る』という話をあちこちで聞きました。彼らは警察当局を刺激するような派手なドンパチを極力避け、敵陣営に情報戦を仕掛けて心理的に揺さぶる戦術に力を入れてきました。ですから今夏の噂もその一種だろうと、タカをくくっていたんですが……」

この噂にはさらに尾ひれがついて、「任侠陣営と統合した神戸陣営は、そのまま六代目陣営に戻る」との壮大な未来図となった。だが神戸陣営の傘下組織の元組員は、単なる噂話とは言い切れないリアリティを感じたという。

「六代目陣営からの切り崩しを受けている神戸陣営では、有力幹部が相次いで離脱してジリ貧状態。もともと六代目陣営は、今年4月に『復帰者の受け入れ期限は8月』という内部通達を出しています。この時期を逃さず、名誉ある終戦条件で六代目陣営に戻りたいというのが、みんなの正直なところでした。そのためには任侠陣営を取り込んで勢力を大きくするのは妥当な判断でしょう。六代目陣営との出戻り交渉で切れるカードを増やすことになりますからね」

結局その数日後には、神戸陣営傘下組員たちの期待もむなしく、噂は尻すぼみになっていった。一方、それと入れ替わりに8月中旬から浮上してきたのが、「任侠陣営が単独で六代目陣営に戻る」という情報だ。関東の老舗組織の幹部も噂を信じた1人だ。

「ディテールがしっかりしていて真実味があった。『8月20日の六代目陣営の執行部会で、任侠陣営の加入が正式承認される』とか、『翌21日に復帰が正式発表され、織田代表が総本部を訪ねて司忍組長に挨拶をする』なんて事細かなところまで伝わってきた。他団体のヤクザである私の耳にすら入ってるんだから、山口組系の組織なら末端にまで浸透していたはず」

そして運命の8月20日。情報を聞きつけた捜査員と記者たちが多数集まったなか、六代目陣営の執行部会は何事もなく終了。多くの業界人と関係者を振り回したネタは、ガセだったのである。

◆追い詰められた任侠山口組

こうした顚末については『アサヒ芸能』をはじめ、ヤクザ記事の充実ぶりで知られる実話系メディアが詳細に報じているが、9月12日には『朝日新聞』(デジタル版)までもが言及。もはや3つの山口組の統合話は、国民的関心事と言っても過言ではない。ヤクザ取材歴の長い専門誌記者に、今回の騒動を詳しく解説してもらった。

「山口組統合の話は、事実とガセが入り交じっています。いま3つの山口組の中で、最も追い詰められているのは任侠陣営です。シノギが細って組織が疲弊し、離脱者が相次いで存続も厳しいほど。そこで織田代表は、神戸陣営の最高幹部である太田守正舎弟頭補佐に、仲介を頼んだようなんです。神戸陣営の別の最高幹部も、7月27日の執行部会で再統合について発議があった事実を認めていますから、侠陣営と神戸陣営の統合話が持ち上がったこと自体は、間違いありません」

だがこの話は、神戸陣営の井上邦雄組長らの強烈な反対により、実らなかった。

「井上組長にとって、後ろ足で砂をかけて出ていった織田代表の存在は、不快そのものです。なにしろ井上組長の出身母体である山健組組員が織田代表を襲撃して、ボディガードを射殺する事件まで起きてますからね。太田舎弟頭補佐を通じて復帰を求めてきた織田代表の窮状を外部にリークした上で統合話を蹴ることで、任侠陣営を揺さぶろうとした可能性は大です」

神戸陣営に袖にされた織田代表が、次いで六代目陣営への接近を図ったのも事実だという。

「織田代表は、任侠陣営の旗揚げ段階から、山口組統一についての持論をメディアで語っていますし、神戸陣営にいた’16年に両山口組の統合交渉を担当したことで、六代目陣営の最高幹部とのパイプも築いている。そのラインで復帰を持ちかけたんでしょう」

結局六代目陣営はこれを受け入れなかったが、織田代表はめげることなく、9月12日の任侠陣営の定例会で復帰への意気込みを長時間にわたって熱く語った。

「現在968人いる勢力を1年後には倍の2000人に増やし、六代目陣営にとっても無視できないような大組織に育て上げたいと演説したそうです。いま任侠陣営は、神戸陣営の山健組と六代目陣営の弘道会の草刈り場になっていますからいろんな話を仕掛けて自分を大きく見せ続けないと、求心力を保てないということなんでしょう」

かつては“神戸山口組の秘密兵器”と呼ばれ、対立する六代目陣営を震え上がらせた織田代表。隠し玉はまだ残っているのだろうか。

取材・文/SPA !ドキュメント取材班

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