内田有紀、艶をまといつつ男性的 『西郷どん』大久保利通の愛人・芸妓役

クランクイン!

2018/10/7 11:10

 大河ドラマ『西郷どん』(NHK総合/毎週日曜20時ほか)で、芸妓・ゆうを演じる内田有紀。瑛太演じる大久保一蔵(利通)の愛人で、鳥羽・伏見の戦いの大きな切り札となった“錦の御旗”を縫った女性だ。彼女の話を聞いていると、とても楽しみながら演じていることが伝わってくる。

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京の茶屋「繁の家」で、ゆうは鈴木亮平演じる主人公・西郷吉之助(隆盛)や弟の西郷信吾(錦戸亮)ら、さまざまな藩士が通う茶屋でひと際“艶”をまとっていた。

「役を頂いたとき、まだ芸を見せるようなシーンがあるかどうか分かっていなかったのですが、準備として日本舞踊のお稽古をさせていただきました。結局、踊るシーンはなかったのですが、気持ちや動きから、その準備したものがにじみ出ればいいなという思いはありました。京言葉については最初は慣れなくて不安でしたけど、衣裳を付けて“おゆうさん”になった途端、体になじんだ言葉となって話せました」。

そんな彼女は、いつの間にか一蔵と恋に落ち、芸姑時代とは全く違う雰囲気で物語に再登場。妻のいる身でもある大久保を、それでも献身的に支え続ける。

「おゆうは誰かに媚びることなく、一緒に歩きたいと考える女性。少しタフな部分があると言いますか。この時代に翻弄されることなく、大久保さんを支えつつ、おゆうは一緒に夢を見られたのではないかなと思うんです」。

「男の人だったら、きっと維新に一緒に参加しているんじゃないかな」と笑顔を見せる内田。「それほど強さを持った女性だと思いますし、同時に大久保さんの体のことを心配する女性らしい一面もある。両方を併せ持った格好いい人だなと思います」と演じる役に惚れ込んだ。

改革を推し進める男たち。それを最も側で見守ったとも言えるゆう。自らの“維新”とも言える現場に命を掛ける鈴木、瑛太らの側にいた内田は、撮影現場の空気をどのように感じていたのだろうか。

「何ともいえない体験をさせてもらっているなという気持ちになりました。亮平さんも瑛太さんも、すごく長く役を体に染み込ませて来ているので、言葉が本当に体の中から出ている。二人の男が命をかけていることがじわじわと伝わってきました。撮影ではあるけれど『この時代の男の人たちはこうやって戦ってきたんだな…』という錯覚を起こさせてくださるお二人でもあります。常に緊張感を持ちながら楽しんで演じられました」。

内田にとって大河ドラマへの出演は2014年の『軍師官兵衛』以来、2度目。「昔から好きで大河ドラマを見させていただいていました」と語る彼女に「特に好きな時代は?」と聞くと、「どうも、やっぱり戦国・幕末時代が大好きみたいです」と無邪気な笑みを見せる。

「友達からはよく『本当に男性的なものが好きだよね』と言われます。そうかな? と思いながらもついついそういった作品にハマってしまいがちなので、やっぱりそうなんでしょうね。前回の『軍師官兵衛』も、とても幸せな気持ちでお芝居させていただきました(笑)。今回も江戸から明治にかけて時代が変わっていく物語に、おゆうというポジションで参加させていただいて、すごく光栄です」。

中でも大久保にはこの役を演じる前から「どんな人だろう?」と興味を持っていたという。

「『どうやってあそこまで駆け上がっていってのだろう?』という思いがありました。頭がよく、どこかひょうひょうとしている雰囲気があるというか。この作品で瑛太さん演じていらっしゃる大久保さんは、強さに加えてかわいらしさもありますよね。人間らしさもありますし。大久保さんは歴史上どちらかというと負のイメージが強い人物なのかもしれませんが、これを機に皆さんが彼を好きになってくれればいいなと思います。自分が“歴史を変える”という志を持った時点で、それを実行できる器があるというのは、とても格好いいなと思います」。

「時代を変えた男の人というのは楽しいですよね。台本を読んでいるだけでも、とてもワクワクしちゃいます」と内田。一方で「その男性たちを支える女性の強さにも注目してもらえたら」とアピールする。

「脚本の中園ミホさんが女性陣をとてもチャーミングに描いてくださっているんですよね。物事を深く掘り下げていくのは男性の方々、女性陣は女性陣らしくいきましょうと。少しホッとできるひと幕でもありますし、同時に『歴史を支えたのは男以外にも実はいるんだぞ』とも思える。そうした女性の愛らしさが、どう描かれているのかが私自身も楽しみです」。(取材・文:松木智慧)

大河ドラマ『西郷どん』は、NHK BSプレミアムにて毎週日曜18時、総合テレビにて毎週日曜20時放送。

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