「生産性がない」だけじゃない、杉田水脈のトンデモ発言歴ワースト3

女子SPA!

2018/10/6 08:46



「LGBTのカップルのために税金を使うことに賛同が得られるものでしょうか。彼ら彼女らは子供を作らない、つまり『生産性』がないのです」などと、月刊誌「新潮45」(2018年8月号)に寄稿したことが波紋を呼んでいる、杉田水脈衆議院議員。

騒動直後はツイッターで自らの正当性を主張していますが(その後投稿を削除)、ことがドンドン大きくなっていくと、ツイッターの更新を辞めました。8月2日に杉田水脈事務所として投稿した週刊文春への抗議以降はツイッターの更新もなく、モヤモヤが残ります。

その後、『新潮45』10月号が、彼女を擁護する「そんなにおかしいか『杉田水脈』論文」という特集で、批判殺到の末に休刊を決定したのはご存知のとおり。

しかし杉田水脈議員の問題発言は今に始まったことではないのです。杉田議員のこれまでのトンデモ発言のほんの一部を、3つほど紹介していきたいと思います。

◆女として落ち度がある

1つめは、以前も女子SPA!で取り上げたことのあるこの言葉。2015年に当時TBSワシントン局長だった山口敬之さんからレイプされたとして告発したジャーナリストの伊藤詩織さんの事件を取材した、英・BBCによるドキュメンタリー番組「Japan’s Secret Shame(日本の秘められた恥)」(6月28日放送)の中で、インタビューされた杉田議員が語ったものです。

「(伊藤さんには)女として落ち度がある。男性の前でそれだけ(お酒を)飲んで、記憶をなくして」

「社会に出てきて女性として働いているのであれば、嫌な人からも声をかけられるし、それをきっちり断るのもスキルのうち」

「(伊藤さんが)嘘の主張をしたがために、山口氏とその家族に誹謗中傷や脅迫のメールや電話が殺到した」

「こういうのは男性のほうがひどい被害をこうむっているのではないかと思う」

伊藤さんは自著『ブラックボックス』の中でレイプが疑われるさまざまな証拠、また山口氏の逮捕直前に警察が突然逮捕状を取り下げるといった不自然性も指摘しています。

そのうえで、女性側を一方的に責める杉田議員には「同性への言葉とは思えない」などといった批判がツイッターで溢れました。

◆自殺率は6倍でも優先順位は低い

「同性愛の子どもは普通に正常に恋愛ができる子どもに比べて自殺率が6倍高いんだと(※1)。それでもあなたは(LGBTについて学校で教えることが)必要ないと言うんですか? と言われまして。私はそれでも優先順位は低いと」

これは、ネトウヨチャンネル「日本文化チャンネル桜」の「日いづる国より」(2015年6月5日)にて杉田氏が発言した言葉です。基本的に杉田氏は、同性愛は「普通ではない」と主張しており、先の新潮45の8月号でも「普通に恋愛して結婚できる人まで、『これ(同性愛)でいいんだ』と不幸な人を増やすことにつながりかねません」と、述べています。

また、新潮45の2017年3月号でも「『多様な家族』より普通の家族」という文章も寄稿しています。

性自認や性的指向(※2)を、思い込みのようなものと捉えているのが間違いですし、そもそも何をもって不幸、幸せだとしているのでしょう。何かしらの指標や裏付けのデータがあれば話は別ですが、それもないわけです。国会議員という立場でこのような根拠のない主張を続ければ、それはマイノリティーを一方的に追い込んでいるだけです。

同番組で「自殺率が6倍高い」というフレーズを半笑いで話していたことも、多くの人の神経を逆なでしました。

※1 日高庸晴(関西看護医療大学講師、 現・宝塚大学教授)が大阪の繁華街で街頭調査した研究

※2 「性自認」は自分の性をどのように認識しているかの概念、「性的指向」は人の恋愛・性愛がどういう対象に向かうのかを示す概念(参考:法務省HP)。

◆同和差別なんて、もう終わってる

「もう在日も同和も琉球民族もアイヌ民族も、極端な人権侵害や差別があるとは感じられない。それなのに海外には流布されているのです。同和差別なんて、もう終わっているでしょう? だって私、同和地区出身者が差別されたというところを見たことがないんですよ」

これは、杉田氏と自称文芸評論家・小川榮太郎氏との対談を本にした『民主主義の敵』から杉田氏の発言を抜粋したものです。ちなみに小川氏は新潮45の10月号で彼女を擁護する文章を寄稿しています。

彼女は元市役所職員という経験から「おれは同和やねんから雇わんかい」といった利権を主張する逆差別は存在する一方で、すでに同和などへの差別はほとんどないなどと主張しています。

同和問題に対しては日本全体でみれば、差別意識が少なくなっているのかもしれません。しかし彼女が市役所職員を務めていた兵庫県西宮市と同じ関西地方の京都市の崇仁地区に住む人たちは長年差別と戦ってきました。

2018年2月に放送された関西テレビで放送された番組では、崇仁地区に住む女性が「『あいつはあそこ(崇仁地区)のもんやから、なにをするか分からない』と(職場で言われた)」と語っています。

在日コリアン問題にしても、日々ヘイトがインターネットを中心にまき散らされ、罪もない生徒が勉強している朝鮮学校の前でヘイトデモが開かれることもあります。

国会議員でありながら、こうした一般の人の目にも触れている事象に気づかず、「極端な人権侵害や差別があるとは思えない」と発言するのは、視野の狭さ、不勉強が過ぎるのではないでしょうか。

彼女はマイノリティーが国や自治体に対して権利主張する逆差別が発生しているとも言っていますが、これは生活保護を不正受給している人がいるから生活保護をなくすべきだ、という議論に似ています。

たしかにそうやって権利を主張する人、不正受給する人に問題はあるのでしょう。もちろん改善策をうつべきですが、だからといって、差別について国連に問題提起してはいけない、生活保護をなくすべきだ、とはならないはずです。これでは本当に困っている人に対する弱いものいじめでしかありません。

◆それでも自民党は注意しただけ

新潮45の寄稿について、自民党は「問題への理解不足と関係者への配慮を欠いた表現がある」と指導しただけ。杉田氏は今は静かにしているようですが、しばらくしたらひょっこり表舞台に戻っている姿が想像できます。

仮にも彼女は昨年の衆議院選挙比例中国ブロックで、比例単独候補の中では最上位です。それだけ、自民党が彼女のことを押しているとも見ることができます。

さて、中国地方の有権者はどれほど杉田氏の問題発言を知っていたのでしょうか。何も考えずに投票用紙に自民党と書いたら、彼女が当選してしまった――そんなことはなかったのでしょうか。

<文/森聖児>

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