失恋のショックから立ち直る最良の方法とは?

日刊SPA!

2018/10/1 15:51



いまの仕事楽しい?……ビジネスだけで成功しても不満が残る。自己啓発を延々と学ぶだけでは現実が変わらない。自分も満足して他人にも喜ばれる仕事をつくる「魂が燃えるメモ」とは何か? そのヒントをつづる連載第69回

仕事、お金、趣味、食事など人間の関心事は色々ありますが、その中でも特に大きいのが恋愛です。思春期以降、異性について考えない人間はいませんし、結婚や家庭にも繋がるものなので、一生がその影響下にあります。

そうした重要性を私たちは誰から教わらずとも理解しています。だからこそ学生時代の告白はあれほどの緊張感を伴っていたのです。自分が異性に選んでもらえるかどうかは、ここ一番の大勝負です。大人になるともっとクレバーに立ち回って「気づいたらそういう関係になっている」ことが大半ですが、例えば結婚を申込む時にはやはりその緊張が甦ると思います。

だからこそ恋愛でつまずくと、いつまでも尾を引いてしまいがちです。私たちは自分の信念を現実にそのまま投影します。恋愛で苦い経験をすると、「あんな思いは二度とごめんだ」という信念が作られます。それがそのまま回避願望になり、友人や同僚から合コンに誘われてもいつも断るような後ろ向きな態度に繋がります。

もちろんその時ちょうど自分の趣味に没頭していたり、そもそも恋愛感情や性的関心を持たないアセクシュルであれば、恋愛に興味がなくても問題ありません。元々ある恋愛感情が何かをきっかけに抑圧されるのと、元から恋愛感情がないのとでは、意味も結果も違います。そして抑圧されているのならば、それはいずれ解放されなくてはなりません。過去と向き合わなければ、私たちは同じことを繰り返してしまいます。

本当は欲しくて欲しくてたまらないのに、欲しくないふりをするのは当たり前ですが良くありません。しかも厄介なことにそういう演技を続けると、「自分は欲しくないのだ」と思い込んでしまい、なかなか向き合えなくなります。その間も心底では欲求が燻り続け、それが言動に表れます。だから周りは「あいつはどうにかならないのか」と心配して色々と世話を焼き、本人は「余計なお世話だ」と拒絶する、よくある風景が展開します。物事に論理があるように、人心には心理があるのです。

◆ありのままに振り返るために記録しておく

では、どうすれば失恋のショックから立ち直れるのか。そのため必要なのは、たった一つ。きっかけになった経験をありのままに振り返ることです。「自分と相手のどっちが悪かったのか」といった善悪や、「自分の何がいけなかったのか?」という原因を考えるのではなく、ただ「あの時の自分は選んでもらえなくて、あるいは捨てられて本当に悲しかったのだ」と認められると、心のわだかまりがすーっと溶けてなくなります。

するとまた異性との出会いが自然に起こるようになります。この自然さはとても大切です。失恋すると恋愛に対して消極的になるのとは正反対に、見ていて痛々しいくらいに積極的になる場合もあります。しかし過去から逃れるために行動すると、今目の前にいる人のことが抜けて落ちてしまい、どちらにせよあまりいい結果にはつながりません。

人間は大きな経験をすると、それを一般化して教訓にしようとします。それが信念です。ポジティブな信念であれば、自分の成長を促せるようなポジティブな反応がいつもできるようになります。反対にネガティブな信念を持てば、自分を停滞させるようなネガティブな反応を繰り返してしまいます。

失恋した時に、「自分は誰からも愛されない」「自分は誰からも必要とされていない」と考えるのはその典型です。一度や二度の出来事でそんな風に判断するのは早計だと思うかもしれません。しかし、その恋愛に真剣であればあるほど、結果として残る信念も強くなり、そうした判断ができなくなります。

客観的な意見は当事者だからこそ言えることです。「これからいくらでもいい人が見つかるよ」という他者の励ましはほとんど気休めにしかなりません。苦しみや悲しみを認め、そこから立ち直る過程は自分で行うしかないのです。

そのためにはもちろん時間も必要です。「あの時は」という振り返りは、その出来事から時間が経過していることを意味しています。昨日、失恋して今日、「あの時は」といっても自分自身で納得できません。その時間は人によってまちまちです。一週間、一か月、あるいは一年かもしれません。その間は仕事やスポーツや旅行など恋愛以外に興味を持って熱中すると良いでしょう。そうしているうちに向き合える瞬間がやってきます。

その瞬間のためにも良いことも悪いことでも、常日頃から自分の思考や感情を記録しておきましょう。そうすれば、振り返りが行いやすくなります。「転んでもただでは起きない」ではありませんが、その方が経験から学べる内容が深くなります。それがメンタルレコーディングの効能です。

【佐々木】

コーチャー。自己啓発とビジネスを結びつける階層性コーチングを提唱。カイロプラクティック治療院のオーナー、中古車販売店の専務、障害者スポーツ「ボッチャ」の事務局長、心臓外科の部長など、さまざまな業種にクライアントを持つ。現在はコーチング業の傍ら、オンラインサロンを運営中。ブログ「星を辿る」

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