ダマされやすい食品キャッチコピーのウソ。「レタス3個分の食物繊維」は多くない

女子SPA!

2018/9/29 15:46



管理栄養士の川村郁子です。

コンビニやスーパーでよく見かける、「野菜○個分のビタミン」という表示。健康食品やサプリメントに含まれる栄養成分の多さを伝える手法として、よく使われる表現です。知っている食品と比較されると「こんなに入っているのか」と、イメージしやすいですよね。

しかし、この表記には大きな落とし穴が潜んでいます。その栄養素をほとんど含んでいない食材と比較している場合や、企業側にとって圧倒的に有利な条件で比較しているケースなどが多くあるのです。

そこで、今回は管理栄養士から見た「おかしな栄養表現」を挙げていきたいと思います。

◆“レタス〇個分”に騙されている?

サラダなどでもお馴染みのレタス、何となく食物繊維が多そうなイメージですが、実はそこまで多いわけではありません。

「レタス〇個分の食物繊維」という表現は、とてもよく使われている比較表現です。しかし、レタス100gあたりの食物繊維含有量は約1.1g程度。これは同量のサツマイモと比較した場合、1/2の食物繊維含有量です(サツマイモ100gに食物繊維2.2g)。

もっと明確な例がゴボウです。ゴボウ100gの場合、食物繊維は5.1g。ゴボウの方がレタスよりも約5倍も食物繊維を多く含んでいるのです。

このように、レタスは言うほど多く食物繊維を含んでいるわけではありませんので、この表現を鵜呑みにしないようにしましょう。

◆ビタミンB2をほぼ含んでいない果物で比較する「粉末青汁」

レタスは多くはないものの、食物繊維を含んでいることは事実なのでまだマシです。もっと悪質な表示が「その栄養素をほとんど含んでいない食品との比較」をしているものです。これは健康食品などで使われる手法です。

過去に、粉末青汁に「グレープフルーツ2個分のビタミンB2」と表現しているものがありました。しかし、そもそもグレープフルーツはビタミンB2を多く含んでいる食品ではありません。100gあたり0.02mg程度で、同量の豚肉に含まれるビタミンB2の約1/10。ゼロではないものの、ほぼ含んでいないと言ってもよいでしょう。

この青汁は「グレープフルーツ2個分」という表記を使って、ビタミンB2を多く含んでいるように見せようとしているのです。このような商品も多く存在しますので、騙されないように注意してください。

他にも、鉄分をそこまで含んでいない人参(100gあたり鉄0.2mg)を出し、「人参10本分の鉄」などと表現していた例もあります。

このように、栄養素の量をあたかも多くみせる為に、良い意味で「商売上手」、悪く言うと「紛らわしい」食品比較をしている例も多く存在します。くれぐれも、購入する際は比較されている食品をしっかりとチェックされることをオススメします。

◆比較食品が「乾燥」しているか「生」なのかに注目

また、健康食品やスーパーフードなどでよくあるウサン臭い栄養比較が「乾燥した商品と生の商品」の栄養素を比較している例です。

「自社商品(乾燥粉末)100gは同量のホウレン草50倍の鉄分が含まれています」という表現がよくありますが、これは乾燥している商品(粉末)と生のホウレンソウを比較しています。水分を飛ばして乾燥させた方が濃縮され栄養価が高くなるのは当然のこと。乾燥したもの同士など、条件を統一して比較するのであれば良いのですが、悪用している健康食品も見受けるので注意する必要があります。

◆実際の摂取量はスプーン1杯程度なのに100gの栄養価を誇張する健康食品

一日の摂取量を大幅に超えた量の栄養価を記載する健康食品も目にします。

特に粉末系の健康食品の場合、一日にせいぜいスプーン1、2杯が摂取量であることが多いのに、100gの場合の栄養価を大々的に表記するのです。とても現実的ではありません。

健康食品を選ばれる際には、「同じ形状(乾燥か生かなど)で比較しているか」「実際に1日あたりとれる量はどれくらいか」を必ずチェックしてください。

健康食品は、忙しい現代人にとって栄養を補える便利な商品です。また、企業側も良い商品を一人でも多くの消費者に手に取ってもらうべく努力しています。しかし、過剰な表現や紛らわしい表現に騙されて粗悪な商品を購入してしまわないように、冷静に「現実的な量なのか」を今一度チェックするようにしましょう。

<文/川村郁子>

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