有酸素運動?筋トレ?脂肪燃焼に効果的な順番とは?

All About

2018/9/25 12:00

【アスレティックトレーナーが解説】有酸素運動と筋トレは、どちらが痩せるでしょうか。食べすぎや加齢などで蓄積された体脂肪をより多く消費したいなら、有酸素運動前に筋トレを行うのが効果的な順番です。いわゆる「ダイエット」をしたい人も知っておくべき体脂肪燃焼のメカニズム、具体的な運動法、筋トレメニューについて解説します。

有酸素運動と筋トレの組み合わせはダイエットにも効果的!

健康のためにウオーキングやジョギング、水泳などの有酸素運動を積極的に取り入れている人は多いと思います。特に食べすぎや加齢などによって蓄積された体脂肪を減らす、いわゆる「ダイエット」は、生活習慣病やメタボの予防・改善などに大きな効果が期待できるものです。体脂肪をより多く消費するには有酸素運動を単独で行うよりも、筋トレとあわせて行うとよいと言われています。

一般的に有酸素運動は「ゆっくりと・長い時間・続ける」運動と言われており、運動強度は高くないものの、ある一定のレベルを維持しながら続けることで体脂肪の燃焼や心肺機能の向上(心臓・呼吸筋の強化)、骨への荷重ストレスによる骨の代謝促進と強化、血管の柔軟性改善による高血圧の緩和などさまざまな運動効果が期待できるものです。以前は20分以上続けて行わなければ有酸素運動のメリットがないと言われていましたが、現在は短い時間でもその運動時間を積み重ねることによって十分な運動効果が見込めると考えられています。

一方、ウエイトなどの重りを使ったり、自分の身体を動かしてトレーニングを行ったりする筋力トレーニング、いわゆる「筋トレ」は筋肉に負荷をかけることで筋線維をより強く太くし、たるんだ筋肉を引き締めるボディシェイプ効果が期待できます。「筋トレは身体が筋肉ムキムキになってしまうのではないか」と不安になる人がいるかもしれませんが、女性に関してはホルモン量の関係で男性のような体形になることはほとんどありません。むしろトレーニングによって筋肉量が増えると、人間が生命を維持するために必要なエネルギーである基礎代謝も増えることになり、運動によってより効率よく体脂肪をエネルギーへと変換させることにつながります。そして、有酸素運動と筋トレをうまく組み合わせるとより体脂肪を燃焼させる効果が高まると考えられています。

どちらが先が効果的?「有酸素運動の前に筋トレ」の順番で

運動効果を高めるためには有酸素運動の前に筋トレを行うようにします。筋トレを行うと筋肉や肝臓などにグリコーゲンとして蓄えられた糖質を主なエネルギーとして利用します。短い時間であっても筋トレを行った後は体内の糖分が減っている状態であり、その後に有酸素運動を行うようにすると今度は脂質を主なエネルギー源として使うようになるからです。

通常であれば有酸素運動を支えるエネルギー源は糖質と脂質であり、運動直後は糖質がより多く使われ、時間の経過とともにその割合が変化して脂質を多く使うようになります。ところがあらかじめ筋トレで糖質を消費してしまっている身体は、少なくなった糖質とともに脂質もエネルギー源として利用しないと運動が継続できなくなります。有酸素運動で使われるはずだった糖質をあらかじめ筋トレで消費しておくことで、より体脂肪を利用することになるのです。

逆に有酸素運動を行ってから筋トレを行う場合を考えてみると、有酸素運動で多くの糖質が消費された状態での筋トレは大きな力が発揮できないばかりか、疲労感をより助長する結果になってしまいがちです。ある程度負荷をかけて筋繊維の再生を促すためには、エネルギー源が十分にある状態が望ましいため、有酸素運動の後に筋トレを行うのは効率の悪さだけではなく、トレーニングによるケガなどのリスクも高まりやすいので避けましょう。

手軽にできる有酸素運動前の筋トレメニュー

ウオーキングやジョギングを行う前にはウォームアップを行うと思いますが、その時にあわせて筋トレを行いましょう。重い負荷を使わなくても自分の体重を使ってトレーニングをするだけでも構いません。物足りないと思ったら少しずつ負荷を増やしていくようにするとよいでしょう。手軽にできるトレーニングの代表としてはスクワットが挙げられます。正しいフォームで行うと姿勢の改善にもつながり、見た目にも若々しい印象を与えます。ほかにも特に下半身のトレーニングは足やお尻など大きな筋肉をより多く使うことになるので、目につきやすい部分を引き締める効果も期待できます。

●有酸素運動前のおすすめ筋トレメニュー
・スクワット・フロントランジ(足を一歩前に踏み出して元に戻る。これを交互に繰り返す)
・カーフレイズ(かかとの上げ下げを行い、ふくらはぎを鍛える)
・ヒップリフト(膝を立てて寝転がり、お尻を上げ下げするエクササイズ)
・クランチなどの腹筋運動
・腕立て伏せ(負荷が強い場合は膝をついてもOK)

筋トレのエクササイズをいくつか組み合わせて行ってから有酸素運動を始めるようにすると、より運動効果が高まります。時間は10分程度を目安にし、筋トレを行って筋肉が疲弊し、有酸素運動に支障が出ない程度にとどめるようにしましょう。

運動前は水分・エネルギー源の補給を忘れずに

運動前に水分・ミネラル分やエネルギー源となる食べ物などを補給するようにしますが、運動中も強度や時間にあわせて水分・ミネラル分とともにエネルギー源を補給するようにしましょう。このとき、糖質を補給すると「せっかく運動で消費した糖質がまた身体に入ってしまう…」と思われるかもしれませんが、エネルギー源が不足した状態で身体を動かし続けると、集中力がとぎれ、運動でのケガのリスクが高まることや疲労物質の分解・代謝サイクルにも影響を及ぼします。運動中に得られるエネルギー源は生命を維持し、身体を動かすために必要なものであることを理解し、水分・ミネラル分補給とあわせてエネルギー源補給も行うように心がけましょう。

せっかく運動を行うのであればより高い効果をねらって行いたいもの。有酸素運動の前に筋トレをプラスして、体脂肪を減らし、引き締まった身体を目指してみませんか。(文:西村 典子(運動と健康ガイド))

あなたにおすすめ

ランキング

もっとよむ

注目ニュース

もっとよむ

あなたにおすすめ