カードキャプターさくらの知られざる秘密とうわさ / 日本アニメ史上最悪の出来事とも呼ばれる「武蔵丸の悲劇」など




1996年に少女マンガ誌『なかよし』で連載が始まった『カードキャプターさくら』。連載は2000年で終わりましたが、その後も根強いファンが多く、2016年からは続編となる「クリアカード編」の連載がスタート。今年上半期にはNHK BSプレミアムでアニメも放送され、幅広い世代からの支持を集めている作品です。

『カードキャプチャーさくら』の秘密とうわさ


今回は『カードキャプターさくら』の原作マンガや続編、アニメ版や映画版にまつわるエピソードなど、あらゆる秘密やうわさを集めたトリビアを紹介します。20年前に好きだった人も、クリアカード編で好きになった人もぜひご一読ください。

1. ケルベロスだけど犬じゃない
ギリシア神話に登場する「ケルベロス」は犬の怪物ですが、作品に登場するケロちゃんことケルベロスの見た目はテディベアのようなかわいらしさ。作者のCLAMPによると、ケロちゃんはクマではなくてネコをモチーフにしているそうです。同じ「ケルベロス」という名前なのに、ケロちゃんをネコ型にしたのは、ストーリー担当の大川七瀬先生のアイデアでした。制作当初は犬やリスをモチーフにする案もあったそうですよ。

2. 山崎くんのモデルは有名監督

さくらのクラスメイトである山崎貴史はクラス委員で頼りになる存在。しかし、「○○っていうのはね」と、トリビアに見せかけたウソを披露するちょっと個性的でとぼけたキャラクター。実は山崎貴史のモデルはCLAMPと交流がある『ALWAYS 三丁目の夕日』などで知られる山崎貴監督なのです。お酒を飲んで酔っ払った山崎監督がこのようなキャラクターになってしまうそうで、CLAMPメンバーのもこな先生はよく騙されてしまっていたそうです。



3. タイトル決定のエピソード

制作当初「カード○○さくら」という作品タイトルにすることは決まっていたのですが、「○○」の部分が決まらないまま締切を迎えてしまいました。大川先生が焦っていると、CLAMPメンバーの一人である猫井先生が「キャプターってどう?」と提案したことでタイトルが確定したのです。キャプターとは「捕らえる人」という意味で、作品の世界観にぴったりですよね。他には「カードキャラクター」や「カードキャスター」という案が最後まで残っていたそうです。

4. さくらの母親は高校生で結婚していた

さくらが3歳の時に、27歳という若さで死んでしまったさくらの母・撫子。実は、16歳のときに駆け落ちし、結婚しています。撫子とさくらの父・藤隆の出会いは撫子が16歳の高校生、藤隆が25歳の新米高校教師だった時。巣から落ちた小鳥のヒナを助けようとして、木から落ちてしまった撫子を「天使が落ちてきたのかと思いましたよ」と言いながら藤隆が受け止めたことがきっかけで2人は出会います。

当然恋に落ちた2人でしたが、撫子の実家からは大反対されてしまい、2人は苦労を承知で駆け落ちをして結婚。翌年17歳の時にさくらの兄・桃矢を産んでいるのです。

5. さくらと小狼は恋のライバルだった

さくらと小狼は物語が始まった当初は、雪兎をめぐる恋のライバル関係にありました。小狼はクロウカードを集めることを使命として香港から転校してきたため、最初はさくらを敵視していて、もう一人のクロウカードの守護者である雪兎に惹かれていきます。

これは小狼の持つ力が雪兎の新の姿である月(ユエ)の力に近いために、彼から発せられていた月の魔力に惹かれていたから。それに気づくまでの小狼はまるで恋する女の子のように雪兎を目で追ったり、前に行くと照れて顔を赤らめたりしていたのです。

6. 1990年代からLGBTなどに配慮をしていた

『カードキャプターさくら』にはさまざまなカップルが登場します。さくらに恋する知世、雪兎に心惹かれる小狼、さくらの兄・桃矢と雪兎の関係、寺田先生と利佳の関係やカード同士の恋している描写など、性別や年齢、果ては種別も越えた関係が描かれています。

『なかよし』で連載がスタートした1996年は現在ほどLGBTなどマイノリティへの理解が進んでいたとは言えない時代でした。しかし、大川先生はCLAMP内で「マイノリティに対して優しい作品にしよう」ということを話し合い、このような展開にしたのです。それぞれの関係を友情ととるのかそれ以上の感情ととるのかは読者に任せ、キャラクターそれぞれの想いをどう描くかということを大切にしていたというわけですね。



7. BS加入に影響を与えた?

『カードキャプターさくら』のアニメは1998年からNHK BS2で放送されていました。アニメ版では「妹萌え」「ロリ萌え」「ショタ萌え」「BL萌え」など「萌え」の要素がふんだんにプラスされていて、子どもだけでなくオタクの心もわしづかみに。1999年からは地上波(NHK教育)でも放送されましたが、待ちきれずBS契約をした人も多かったようです。

BS放送は1998年に開催されたフランスワールドカップが契約数を底上げしたと言われていますが、「ワールドカップが見たいから」と親にねだりながら本命は『カードキャプターさくら』だったという人も多かったといううわさもあります。

8. 今でも語り継がれる「武蔵丸の悲劇」

2000年3月、NHK BS2でアニメ『カードキャプターさくら』の最終回は日本アニメ史上最悪の出来事のひとつとも呼ばれる事件が起こりました。直前に放送されていた大相撲が4分延長となり、カードキャプターさくらの放送も4分繰り下げに。そのためタイマー録画をしていた人は、最終回の最後のシーンを見逃すことになってしまったのです。当時の録画機器は前番組の延長による録画時間変更に対応できていなかったのですね。

わくわくしながら録画を再生すると、視聴者が最初に目にしたのは武蔵丸と貴ノ浪の取り組み。これによってラストのさくらと小狼の別れのシーンの途中で録画が途切れてしまったのです。この事件は横綱武蔵丸が貴ノ浪に敗れたことになぞらえ「武蔵丸の悲劇」と語り継がれるようになったのです。


まだまだ人気が続く名作品!


連載開始20週年を記念してスタートした「クリアカード編」は現在も『なかよし』で連載中。単行本はまだ5巻までしか出ていないので、これから読み始めようという人もすぐに追いつくことができるはず。ぜひチェックしてみてはいかがでしょうか。

また、10月26日からは六本木ヒルズの森アーツセンターギャラリーにて、「カードキャプターさくら展 -魔法にかけられた美術館-」が開催されます。今後も『カードキャプターさくら』から目が離せません!

WRITERMr. Fox

  • 執筆、撮影、編集家。日本生まれ、生年不詳、トレードマークはキツネの顔。世界各国を回りながら、メディアに関わる仕事をしてます。人のアイデアを転がします! コンコン。https://twitter.com/im_mr_fox/

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