3分で納得! 社会人のためのマネー力UP講座 第25回 災害に備える保険のおさらい


「平成30年7月豪雨」の損害に対する損害保険金の支払総額は、2018年8月9日時点で約1兆3,410億円に上りました。その復興も終えないうちに台風災害や「北海道胆振東部地震」と自然災害が続いています。被害に遭われた方々には心よりお見舞い申し上げます。今回は、家屋や家財に被害を受けた場合に備える保険について確認をしましょう。
○保険の種類と特徴

家屋にかける保険は、住宅火災保険、住宅総合保険、地震保険の3種類に大きく分けられます。それぞれの保険の補償の対象となる災害は以下の表の通りです。

住宅火災保険では、原則として水災は対象外ですが、損害額が一定割合以上に達する場合や、床上浸水による損害である場合、補償の対象としている商品もあります。また、水災特約を付加している場合には住宅火災保険でも補償の対象となります。

また火災とは言っても地震を原因とする火災は、住宅火災保険や住宅総合保険の補償の対象外です。地震や噴火、津波を原因とする火災・損壊・埋没・流出によって家屋や家財が損害を受けた場合には、地震保険の補償対象となります。

ですが、お金や有価証券、預貯金証書などは住宅火災保険、住宅総合保険、地震保険のそれぞれにおいて補償の対象外です。30万円を超える貴重品等については、住宅火災保険と住宅総合保険では加入時に申請することで明記物件として補償の対象になりますが、地震保険では対象になりません。

というのも、地震保険では、被害の完全復旧ではなく当面の生活の安定を目指しているからです。そのため、地震保険の保険金は、火災保険の保険金額の50%相当額が上限額となっています。また、家屋には5,000万円、家財には1,000万円と上限額が設けられています。

どのような保険に加入しているのか不明な場合には、加入した保険会社に問い合わせてみましょう。地震保険に加入する場合には、火災保険に付帯する必要があります。地震保険は、「地震保険に関する法律」に基づいて政府と民間の損害保険会社が共同で運営しているため、どの保険会社で加入しても地震保険料は同じです。
○被害に遭った場合

損害については、原則として保険会社が確認します。保険会社が確認する前に片付けや修理をする場合には、全体像と破損部分の写真を撮っておきましょう。また水災の場合には、浸水の高さが分かる写真を撮っておくといいでしょう。

損害により保険証券も見つからず、どの保険会社で加入しているのか分からなくなってしまった場合には「自然災害等損保契約紹介センター(フリーダイヤル 0120-501331)」へ問い合わせましょう。数日かかりますが、照会してもらうことができます。

なお、原則として保険金等の請求には、市区町村等から交付される罹災証明書は必要ありません。また、災害救助法が適用された地域で被害に遭い、保険料を今までのように支払うことが困難な場合には2カ月間猶予されます。

いつどこで自然災害に遭うかは分かりません。この際に、加入している保険の確認と見直しをしてみましょう。また、自然災害に備えるものは保険だけではありません。近くの避難所を確認したり防災袋を準備したり、防災袋の中身が劣化していないか等を点検することも重要です。

○国分さやか

お金の教室 おさいふほんわか心もほんわか 代表
創価大学教育学部を卒業後、旧日本興業銀行の保険代理店や政府系金融機関に従事。"得をする方法を知りたい!"という一般生活者が多いものの、実は金融知識の不足から損をしている場面、しかも損をしていることにすら気付かない場面があまりに多い現実に問題意識を抱く。これを解消することを決意し、金融教育に携わる仕事を希望してFPの資格を取得。金融資産が増やすことだけでなく、幸福度数も増えることを大切にしている。現在、個人相談業務と並行して、金融の基礎知識を学ぶためのセミナーやFP資格講座、高校・大学、企業への出張講義などで活動中。

2013年
・第4回日本一のマネー講師決定戦E1グランプリにてグランプリ受賞
・第4回FP向上のための小論文コンクールにて奨励賞受賞
2014年
・三省堂より初めての出版(その後、学研出版等より計5冊の出版)
・日本FP協会電話相談員
・資格の学校TAC専任講師
2015年
NHKラジオ「午後のまりやーじゅ」「ごごラジ!」お金のコーナー担当
2016年
・日本FP協会パーソナルファイナンスインストラクター

<保有資格>:CFP、FP技能士1級、相続アドバイザー2級、小学校教諭第一種、幼稚園教諭第一種

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