妊活の薬で副作用。絶叫して皿を投げ…家族をふやすはずが崩壊の危機に

女子SPA!

2018/9/13 15:45



赤ちゃんの誕生を願う夫婦の夢を紡ぐ不妊治療。まもなく結婚から1年を迎える佐々木薫さん(仮名・36歳)も、より幸せな家庭を思い描きながら、夫とともに不妊治療に挑みました。ところが、事態は思いもよらない方向へと進んでしまったそうで……。

◆薬を飲む妊活が招いた悲劇

結婚を機に「子どもがほしいね」という話も出るようになった薫さん夫妻は、タイミング法で3ヶ月ほど頑張ってみたとのこと。しかしなかなか実を結ばず、36歳という年齢も気になったため病院を頼ることにしました。

「病院では、生理周期と卵胞の育ち具合からより正確な排卵日を予測するタイミング法を勧められて、数か月試したのですが、上手くいきませんでした。それで、『クロミッド』という排卵誘発剤を使ってのタイミング法へ移ることになったんです」

医師によると「クロミッド」とは、卵胞の成長に必要なホルモンの分泌を促進して、卵胞の成熟や排卵を促す飲み薬。5日間程度服用し、その後の排卵日にタイミング法を取り入れるのですが、イライラ感などの副作用が出ることもあるとか。また、自然妊娠に比べて双子などの確率が高くなるとも言われており、薫さんも医師からそれらの説明を受けたといいます。

「たまたま観ていた妊活ドラマ『隣の家族は青く見える』で、クロミッドのことは知っていました。主人公役の深田恭子が夫にかわいく八つ当たりする姿が記憶にあったし、イライラは生理前でもよくあることだからと、抵抗はありませんでしたね。それに、一度の妊娠で2人や3人授かれたらラッキーだなって(笑)」

こうして薫さんのクロミッド妊活がスタートしたのですが、飲み始めてすぐから違和感が。なんと、愛おしくてたまらなかった夫に、まったく興味がなくなってしまったのだとか。

「嫌いになったとかではないのですが、なんというか……『無』なんです。あんなに愛おしかった夫を見ても、何の感情も湧いてこないんですよ」

普段から、薫さんの帰りが遅いと最寄り駅まで迎えに来てくれるという優しい夫。いつもはとてもうれしく感じるのに、その日は「お時間をいただいて恐縮」とやけにクールな感情になって、自分でも驚いたそう。

「これは薬のせいに違いない」

そう感じた薫さんは、クロミッドの副作用について夫に説明。「イライラして迷惑かけるかも」と伝えると、夫は「八つ当たりしないでよ~(笑)」と冗談交じりに受け止めてくれました。

◆悪魔がとりついたとしか……副作用で豹変

これで大丈夫。そんな思いで迎えた服用3日目――。

この日は週末で、薫さんが昼ごはんの支度をしていたときのこと。夫が急遽(きゅうきょ)出かけることになり、「15分後に出たいから、それまでに食べられたらうれしいな」とお願いされました。そうめんや炒め物などを急いで食卓に並べた薫さん。ところが、夫は時間を勘違いしていたそうで、「ごめん、すぐ出なきゃ。1時間半くらいで戻るから、ご飯は帰ってから食べるよ」と言って出ていこうとしました。その瞬間……。

「ごめんで済むと思ってるの!? 急いで作った私の努力をどうしてくれるのよ!!!」

これまで経験したことがないほどの激しい怒りに見舞われ、感情のままに怒鳴り散らした薫さん。あまりの豹変ぶりに夫も唖然(あぜん)となりましたが、「じゃあいいよ! 出かけないし、ご飯も食べない!」と、スネてしまいます。しかし、「食べない」が地雷ワードとなって、薫さんはさらに激高。

「さっさと出ていけーーー!」と叫びながら、食卓に並んだ食事をシンクにぶちまけ、昼食づくりで使用した調理器具も手当たり次第その上に投げ込んだのでした。

「夫はドン引きですよ。私だって、今思い返すとあり得ないと思います(笑)。でもそのときは、『ひどいことをした夫が悪い』と、頭の中は被害妄想一色だったんですよね。もう本当、キツネとか悪魔にとりつかれていたとしか表現のしようがないです……」

しかも、服用4、5日目も怒りは収まらず、「ひどい夫と結婚した」「謝るまで許さない」と、イライラし続けていたのだとか。そんな姿にショックを受けた夫は、「家事の負担をかけすぎてごめんね。これからは、自分のことは自分でする。ご飯も作らなくていいよ」と、優しく寄り添ってきました。

これで仲直り……きっと夫はそう思ったはず。しかし薫さんは、「アナタの世話という妻の楽しみまで奪われたら、どうやって生きていけばいいのよぉぉぉ」と、今度は子どものように声をあげて泣き続けてしまうのでした。

「結局、服用期間を終えたらすぐ正気に戻って、夫に謝ったのですが、『副作用とはいえ、素質がないとああはならないよね』と、恐い妻認定されてしまいました……。仲直りはしましたが、いまだにご飯は作らせてもらえないし、機嫌を伺われて、自己嫌悪の毎日です」

結婚1年足らずで、副作用での豹変を“本性”と勘違いされ、家族を増やすはずが家庭崩壊の一歩手前までいってしまった薫さん。シンクの悲惨な光景が頭から離れず、「夫と私の記憶を消したい」と後悔しきり。

「こんな話を聞いたら、普通に『元々ヤバい女だ』と思いますよね? でも違うんです、普段は絶対にありえませんから。食べ物を粗末にすることもないし……。薬の副作用がこんなに強く出るなんて、私、覚悟が足りませんでした」

後日医師には、ホルモンバランスの変化に敏感すぎる体質なのでは? と、「生き物としては優れている」と言われたそうですが、うれしい言葉には聞こえなかったそうです。みなさんも、薬の副作用には十分ご注意を。妊活で初めて飲まれる女性は、パートナーの方にあらかじめ伝えたほうがいいかもしれません。

<文/千葉こころ>

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