吉澤ひとみの「転落人生」をエンタメ消費する人たち

wezzy

2018/9/13 11:15


 自動車運転処罰法違反(過失傷害)と道路交通法違反(ひき逃げ、酒気帯び運転)の疑いで元モーニング娘。吉澤ひとみ容疑者(33)が逮捕されてから、間もなく一週間となる。モーニング娘。のOGメンバーたちも心を痛めているようで、各々のSNSなどでコメントを発表。また、ハロー!プロジェクトの現役メンバーを代表する形で、ハロー!プロジェクトのリーダー・和田彩花(24)もブログで謝罪している。吉澤容疑者の危険な運転によって怪我を負った被害者たちだけでなく、多くの人が心を痛める結果となった。

逮捕が報じられるや否やネット上には吉澤容疑者へのバッシングコメントが続出、現在も続いている。吉澤容疑者が検察の取り調べに対して「前夜に、夫と自宅で缶チューハイを3本飲んだ。深夜0時には寝た」等の供述をしたと報じられると、特に酒量や時間について「ウソだ!」との論調が一斉に噴出。事故後の呼気検査で1リットル当たりの基準値0.15ミリグラムの約4倍に当たる0.58ミリグラムのアルコールが検出されたとの報道を前提にしているためだが、これを受けて週刊誌やワイドショーも吉澤容疑者の供述に懐疑的なもの一色となっている。

アルコールの抜けていない状態で運転をした吉澤容疑者の判断力の低さ、そして赤信号を無視して自転車をはねながら止まらず逃げようとしたことについて、擁護の余地はない。しかし事実関係が明らかになっていないことを憶測で書き立て、吉澤容疑者の人格を貶めるような報道・コメントも少なくない。たとえば9日放送の『サンデージャポン』(TBS系)では西川史子が「空白の15分の間でものすごいお水を飲んだと思うんですよ。それでも4倍出たということは、相当、飲んでいる可能性ある」と推測した。

吉澤容疑者の酒豪ぶりや酒癖の悪さ、事故を起こした当日は朝から仕事が入っていたのにもかかわらず前日に飲み過ぎていたという自己管理の甘さに言及するのはまだいい。しかし彼女が事故を起こした理由、というか「幼い子がいて、朝から仕事なのに、前夜に酒を飲んだ理由」について書かれるストーリーが、どれも陳腐な憶測ばかりで驚く。

2015年の出産以降思ったほど“ママタレ”路線での仕事がなく理想とのギャップを感じていたのではないか、育児ストレスで酒量が増えていたのではないか、夫婦不仲だったのではないか……アルコール依存症を疑う報道もある。さらには、吉澤容疑者は「仕事がある」と夫を騙して2歳の子どもを家に残し、音楽関係者の浮気相手の家で飲んでいた噂がある、と報じる媒体まであった。匿名掲示板の戯言ではなく、運営元のはっきりしたネットニュースだ。

仕事不調、育児ストレス、夫婦不仲、アルコール依存症、不倫……と、いかにも転落人生を強調するようなキーワードを駆使したストーリーが並ぶが、それほど大袈裟な理由づけが必要なことだろうか。ただの酒好きで、前夜は夫が早めに帰宅できたために一緒に飲んだ。アルコール度数の高い缶チューハイなんてたくさんある。5~6時間寝ても、アルコールは抜け切らなかった。それだけのことではないだろうか? 危険運転を軽視するつもりは毛頭ないが、彼女個人の背景を掘り下げるのは、事故をエンタメとして消費するだけだろう。

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