ひところ、
ディズニーにおけるさまざまな社員教育が注目されました。今回は、おもてなしや接客ではない、そうじに着目した仕事哲学をご紹介します。
蒲田洋著『
マンガでわかる ディズニーそうじの神様が教えてくれたこと』 は、ディズニーの神様シリーズの最新作。カストーディアル・キャスト(清掃員)の物語をまとめたベストセラーのコミック版です。
著者は、オリエンタルランドの社員として、
初代ナイトカストーディアル(夜間の清掃部員)のトレーナー兼エリアスーパーバイザーとして仕事をしていた経歴を持っています。
本著では、ウォルト・ディズニーの信頼も厚く、ディズニーの世界で「そうじの神様」と称えられているチャック・ボヤージン氏から教えられた「
仕事で人を幸せにするヒント」について語っています。
ディズニーの哲学を形にする“そうじ”
日本のディズニーランドが開園した当初、カストーディアルという仕事は、まだ
単なる清掃職として認識されることが多かったのだとか。ウォルトが理想としたカストーディアルの仕事の意義を理解する人は少なかったといいます。
そんななか、著者はそうじの技術的指導の前に、カストーディアルの仕事を通じて、ディズニーの哲学を形にしていく意義や大切さについて教えられました。ただの清掃ではない。
ゲストが幸せな気持ちをたくさん抱えたまま、パークという舞台を楽しむことができるように、そうじの投資を行う。
とかく裏方として捉えられがちなそうじの仕事。他の職種であっても参考になりそうな概念です。
社員の一体感はどこから生まれる?
個人主義が強いといわれるアメリカで生まれたディズニー。意外なことに、実際には最低限のマニュアルしか存在しないのだとか。むしろ「
自分にできることは自分の担当かどうかに関わらず、やってあげる」という共通意識がキャスト感にはあるのだといいます。
そうじの神様といわれたチャック氏も、カストーディアルに「
できるだけ人を助けなさい」と教えていたといたようです。
ディズニーそうじの仕事哲学は、どんな組織であっても、社員間の一体感を作っていくうえで共通する大事な考え方であるといえそうですね。
マンガでわかるディズニーそうじの神様が教えてくれたこと
著者:鎌田洋
発行:SBクリエイティブ
定価:1,100円(税別)
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