若手芸人の新・登竜門!「有ジェネ」岡田純一氏が明かす有田哲平の“愛情”

ザテレビジョン

2018/9/12 23:00

SMAP×SMAP」(1996~2016年、フジテレビ系)をはじめとした数々のバラエティー番組に携わり、現在は「フリースタイルダンジョン」(テレビ朝日系)、「ネタパレ」(フジ系)など人気番組の演出を担当する岡田純一氏。

くりぃむしちゅー・有田哲平のもとに多種多様な次世代の芸人たちが集い、ネタと生き様でバトルを繰り広げる「有田ジェネレーション」(TBS系)もまた、岡田氏が手掛ける番組の一つだ。

「番組からスターを生み出したい」と話す岡田氏に、自身の足跡やこれまで手掛けてきた番組の制作秘話を聞いた。

■ 業界用語に憧れるテレビっ子だった

――岡田さんがテレビマンを目指すきっかけとなったのは?

小学生の時、テレビディレクターが憧れの職業だったんです。“シースー、ギロッポンと逆さ言葉の業界用語を使う大人はかっこいい”と思って憧れ、志すようになりました(笑)。

もともとテレビっ子でしたからね。『天才・たけしの元気が出るテレビ!! 』(1985~1996年、日本テレビ系)に影響を受け、裏番組の『ダウンタウンのごっつええ感じ』(1991~1997年、フジテレビ系)は録画して見ていました。

――やはりお笑い番組が好きだったんですね。

そうですね。でも、かっこいい映像を撮るMVやCMの監督さんにも憧れるようになっていきました。

――ターニングポイントとなった番組は?

ディレクターデビューだと思っているのは、スペースシャワーTVの音楽情報を伝える番組で任された、5分くらいの1コーナー。どこかで見たエア・ギターを取り上げようと思って、金剛地武志さんと番組の中でコントみたいなことをやっていたんですが、あれよあれよとエア・ギターで世界大会へ行く流れになって。金剛地さんが日本人で初めてだったんです。壮大なドキュメントになり、小さなニュースにもなったので、“持ってるかも”っていう錯覚に一瞬おちいりました(笑)。

■ 「SMAP×SMAP」から学んだこと

――その後も様々な番組に携わっていますね。

今の自分の血となり肉となっているのは、やはり「SMAP×SMAP」(1996~2016年、フジテレビ系)ですね。番組が終了するまでの6年間くらいに携わりましたが、スーパースターが相手で、テレビ番組としてはエンタメのど真ん中であり、最先端にいるような感じだったので、「俺なんかで本当に大丈夫なのか?」と本当に緊張の日々でした。

最初に担当したのが木村拓哉さんと上戸彩さんの再現ドラマだったんですけど、頭の中は終始真っ白でしたね。“気がついたら家にいた”くらいの緊張感でした(笑)。でも、一流のキャストと、今ではありえない予算を使ったセットやCGを作る作業は、本当に刺激的で楽しかったですね。貴重な経験でした。

「スマスマ」の流れで「さんタク」(フジテレビ系)にも関わるようになったのですが、(明石家)さんまさんとお仕事できたのはうれしかったです。“人間パワースポット”みたいな方ですし、「スゲー面白い!。テレビと一緒だ」って、みんなが思う感想を体感しましたね(笑)。あと、打ち上げの席であだ名を付けてもらったんですけど、うれしさとありがたさのあまりにTATOOにしていれちゃいました。後日、さんまさんに見せたら、ちょっと引かれてしまいましたが(笑)。

■ ムーブメントを生んだ「フリースタイルダンジョン」

――現在も演出として携わっている「フリースタイルダンジョン」も、ひとつのムーブメントを作っていますね。

この番組の放送枠は、スポンサーである株式会社サイバーエージェントの意向にあわせて、鈴木おさむさんが半年ごとに企画を変えていたんです。けれど、あるタイミングで藤田社長(株式会社サイバーエージェント)から「『BAZOOKA!!! 高校生RAP選手権』(BSスカパー!)みたいなことをやってほしい」との要望がありまして。藤田社長と親交のあるZeebraさんが企画も考えているということだったので、高校生ラップ選手権のファンだった僕に、おさむさんから“だったらお前やってみるか”って声を掛けられたのが始まりでした。

半年で番組が変わる枠だったのに3年目に入り、いろんな意味でラッキーでしたね。この番組が今のヒップホップブームのきっかけのひとつになっていると思うので、そこに演出として携われたことはラッキー以外のなにものでもないです。当初はただのバトル好きでしかなかったのですが、番組と共に僕もヘッズとして成長させていただきました。

――十分功績ありますよ(笑)。「フリースタイルダンジョン」がウケた要因は、どう分析されていますか?

「ガチなヒリヒリ感」が伝わったからかなと。あと、フリースタイルバトルが、まだそんなに世間に知られていない段階だったから、“こんなすげーもんがあるんだ”っていう新たなエンタメとして、テレビで紹介できたところですかね。フリースタイルの即興性で魅せるスゴさとかっこ良さが、伝わったんじゃないでしょうか。

■ 小峠英二の起用は、有田哲平の提案から

――「有田ジェネレーション」のお話もうかがいたいのですが、岡田さんは前身の「有田チルドレン」(2015年、TBS系)から携われていましたよね。

そうです。「『有チル』の形で、もう一回やろう」というのが、「有ジェネ」の始まりです。「有チル」は、有田(哲平)さんと若手芸人を発掘しようというコンセプトは最初から決まっていて、他の座組は有田さんに相談しました。

バイきんぐの小峠(英二)さんの立ち位置は、もともとアナウンサーの誰かをと考えていたんです。でも、有田さんから「アナウンサーには荷が重いんじゃないかな」「芸人はどう?」「小峠とか?」と言われ、小峠さんに決まった経緯があります。

――若手芸人にキレるというパターンは、そこから生まれたわけですね。

小峠さんのどんなにキツい言葉をいってもなぜかそこに優しさを感じさせるキレ様が好きだったので、「どんどんキレて壊してもらおう」という発想です。小峠さんのおかげで番組の色が出せたのかなと感謝してます。

どれだけスベっても小峠さんがキレれるころでうまくまとるので、オーディションから合格者を決定する会議でも「ちょっと心配だけど、小峠さんに委ねたら大丈夫だろう!」と出演を決定することもありました(笑)。

■ 個性派芸人が次々と…

――確かに、ピン芸人の桐野安生さんをあれだけ面白く見せられるのって、この番組くらいかなって思います(笑)。

ホント、そうですよね。「ネタパレ」(フジ系)も担当していますが、そっちじゃ出せないけど、こっち(「有ジェネ」)なら出せる、面白くなるっていうのはありますね(笑)。

――コンビ間でラップバトルをする「ファンキージェネレーション」も人気企画ですね。

あれは、プレゼン大会でシオマリアッチが持ってきた企画です。僕もいつか芸人さんでラップバトルの企画をやりたいとは思っていたんですが、シオマリアッチが持ってきてくれて、有田さんも乗ってくれて、今では人気コーナーとなりました。

ただ、ラップバトルというよりはビートもクソもねぇ、ただのBGMをかけて罵り合う、「魂の削り合い」と呼んでます(笑)。

――最近だと、霜降り明星の2人から責められたインディアンスの木村さんが、感情むき出しとなった姿が印象的でした。

化けましたね(笑)。メンバーが輝く場面を作りたいと思っているので、木村くんの弾け方は嬉しかったです。みんなにスターになってもらいたい、それがみんなを選んでくれた有田さんへの恩返しにもなると思いますし。

■ 有田の“愛情”にツッコみたくことも

――ところで、有田さんとメンバーは親しい関係なのですか?

仲いいですね。最近は収録が終わったあと、全員では行けないので何組か交代で一緒に反省会というか、飲みに行っているので、密な関係ですね。

――だから、なかなか下剋上バトルで入れ替えがなかったり、すぐに復帰したりするのでしょうか…。

そうなんです、有田さんが優しすぎるんです(笑)。愛情たっぷりなんですよ。僕らもツッコみたくなるんですが、「だって切れないよー」なんて言われて(笑)。

――そのへんは、完全に“ガチ”なんですね(笑)。

そうですね。台本も進行上のことくらいしか書いていないですし、やってみないと分かりません。番組初期からメンバーがいろいろ入れ替わっていますけど、面白い方が生き残れるというシステムでやってるので必然と生き残れる芸人さんの面白さが強まっていってます。

■ 番組からスターを!

――そういえば、もりせいじゅさんが出演した際、「週刊ザテレビジョン」のページを使っていただきました。(自身の出演番組について、「有ジェネ」には触れず「おもしろ荘」と明記した記事)

そうでした(笑)。「これ(「有ジェネ」)出て、反響なかったんですもん」なんて言われて。今後はそういうことがないように、みなさんには主な出演作「有ジェネ」って言ってほしいですね。

――今後、「有ジェネ」の展望は?

続けていくことと、スターを生み出すことです。まずは、ネルソンズに「有ジェネ」初の「キングオブコント」のファイナリストになってほしいですね。

――岡田さん自身の目標などは?

「カメラを止めるな!」を見て完全に感化されました。夢は映画監督です(笑)。脚本とか書いたことないですけど、ゼロからイチを生み出す男になりたいです。

「オリジナル(ゼロイチ)を書けるヤツが一番偉い。」と尊敬する先輩に言われたのですが、その通りだと思います。今のところ、故郷亀有を舞台にするってことだけ決まってます(笑)。

――最後に、地上波テレビの未来像について、思われることをお聞かせください。

ネット番組ってテレビじゃできないことをやろうっていう姿勢のイメージなので、逆に「テレビでしかできないこと、テレビだからできること」を考えていきたいですね。

あとは、ネットへのライバル視というより、手を組んで共存していくのがハッピーなんですかね? 個人的にはネット番組が増えることで仕事の幅が広がってありがたいんですけど(笑)。(ザテレビジョン・取材・文=佐藤ろまん)

https://news.walkerplus.com/article/161946/

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