「やせ菌」を増やし、太りにくい腸内環境へ。小麦ブランの健康パワー

マイロハス

2018/9/12 10:30

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近年注目を集める腸内細菌。「腸活」に役立つ食材が数多く取り上げられるなかで、日本では「ふすま」と呼ばれる、ある食材の注目度が高まっています。

それは、小麦の外皮にあたる「小麦ブラン」。メリットがいっぱいの特殊な食物繊維を含み、食べ方によっては“やせ体質”にも近づけるという、期待の食材についてご紹介します。

小麦の外皮に秘められたパワー

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1万年以上前に西アジアで栽培化され、世界でもっとも古い穀物と考えられている小麦。いわゆる“小麦色”をした硬い外皮のために、表面を削って精白した「小麦粉」として使用されるのが一般的です。

ところが近年、この捨てられていた外皮に含まれる豊富な栄養素が注目の的に。「小麦ブラン」として小麦粉に配合されたり、シリアルやパンに使われるなど徐々に認知度が上がってきています。

小麦ブランはミネラル(リン、カリウムなど)、ビタミン(B1、B2、E)を多く含み、食物繊維の含有量は42.8%と穀物のなかではトップ。しかも小麦ブランの食物繊維は、ちょっと特殊な食物繊維なのです。

腸内で、性質が変化する「ハイブリッド食物繊維」

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食物繊維には、大きく分けて水溶性食物繊維不溶性食物繊維の2種類があります。

善玉菌のエサになり、便をやわらかくして便通を促してくれるのが水溶性食物繊維。不溶性食物繊維は水分を吸収するとかさを増し、腸を刺激してぜん動運動を助けます。腸内環境を整えるには、これら2種類の食物繊維をバランスよく摂取することが必要です。

小麦ブランの食物繊維はというと、主に不溶性食物繊維。ところが大腸下部にたどり着くと、小麦ブランに含まれるアラビノキシランという成分が溶出し、水溶性食物繊維として機能します。不溶性と水溶性の「ハイブリッド食物繊維」といわれるゆえんです。

しかもアラビノキシランには、他の天然由来成分と比較して、強い免疫力の活性効果があること(※1)、コレステロールの代謝改善作用があること(※2)が報告されているそう。

アメリカではアラビノキシランのサプリも発売されるほど、腸管免疫への影響が期待される成分だといいます。

小麦ブランでメタボを予防

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それだけではありません。2017年には、小麦ブランに関わる興味深い研究結果が発表されました。

小麦粉を100%使った「小麦粉パン」と、小麦全粒粉を100%使った「全粒粉パン」でくらべたところ、全粒粉パンは健常者の食後血糖値の上昇を抑制することがわかったのです(※3)。

また、BMIがやや高め(23以上)の日本人男女50名で調査したところ、全粒粉パンで内臓脂肪面積が減り、中性脂肪の増加も抑制傾向に(※4)。メタボリックシンドローム関連指標を改善する作用もわかってきたのです。

小麦ブラン+αで「やせ菌」を増やす

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そして最新の知見では、小麦ブランが持つやせたい人にぴったりの働きが報告されました。

じつは太りにくい「やせ体質」の人の腸には、「バクテロイデス」という腸内細菌、通称「やせ菌」の比率が高いそう。反対に肥満体質の人には「ファーミキューテス」という、通称「デブ菌」の比率が高いといいます。

この「やせ菌」、小麦ブランとスーパー大麦を同時に摂取することで、比率を増加させることができる(※5)というのです。

スーパー大麦とは、通常の大麦よりも栄養価の高い大麦「バーリーマックス 」のこと。水溶性食物繊維(β-グルカン)と、第3の食物繊維といわれるレジスタントスターチが多く含まれています。

2つの食材の相乗効果で「バクテロイデス」が増え、太りにくい腸内環境になるのなら、ぜひとも試してみたくなりますね。

小麦ブランは全粒粉スパゲッティやシリアルなど、手軽に買えるものにも含まれています。血糖値の上昇を抑える力もあるので、毎日の食事に加えてみてはいかがでしょうか。

今度こそやせたい人へ

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※1 物部真奈美: 食品科学工学会誌 2008; 55, 245-249
※2  Lia-Tao T. et al: Carbohydr Polym, 2014;112,1-5
※3 青江誠一郎;栄養学雑誌 2018; 76, 20-25
※4 第70回日本栄養・食糧学会大会講演要旨(2016)
※5 青江誠一郎:小麦ブランとバーリーマックスを同時摂取することによるヒトの腸内環境に及ぼす相乗効果を検証するための二重盲検並行群間ヒト介入試験(UMIN000027569)


文/田邉愛理、企画・構成/寺田佳織(マイロハス編集部)、image via shutterstock

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