「ゲームブックファン」なら懐かしさ満点!読書の秋にちなんだスマホゲーム2選

日刊SPA!

2018/9/9 15:50



◆ゲームコラムニスト・卯月鮎の絶対夢中★ゲーム&アプリ週報

食欲の秋、スポーツの秋、芸術の秋……と、いろいろな秋がありますが、最近ちょっと影が薄いのが読書の秋。一昔前は電車のなかで文庫本を広げている人をよく見かけましたが、今ではスマホで動画やゲームを楽しんでいる人が多数ですよね。もう10年もしたら、動画の秋なんて言葉もできたりして……。

さて今回は、読書の秋にちなんだスマホゲーム2本をご紹介します。特に『Fighting Fantasy Legends』は、かつてゲームブックに夢中になっていた人には懐かしさが込み上げてくるタイトルです。

『Fighting Fantasy Legends』

iOS、Android/Asmodee Digital/iOS 600円、Android 550円

『Fighting Fantasy Legends』は、1980年代に日本でも大ブームとなった本格派ゲームブックの元祖『火吹山の魔法使い』から始まる『ファイティング・ファンタジー』シリーズをアレンジしたアプリです。

私も小学生の頃ゲームブックが好きでよく遊んでいました。頭から読み進めていく普通の本と違って、あちこちのページに飛びながら物語が紡がれていく、自由な感覚が気に入ってました。子どもだったので我慢が効かず、先の展開を見て選択肢を選んだり、パラパラとエンディングのページを探したり、サイコロを無視して戦闘に勝ったことにしたり……とズルし放題だったのも懐かしいです。

本作は、『ファイティング・ファンタジー』シリーズの作者であるジャクソンとリビングストン、英のNomad Gamesがプロデュースし、1巻『火吹山の魔法使い』、2巻『バルサスの要塞』、5巻『盗賊都市』を融合させたストーリーとなっています。

まずは、バーバリアン、ドワーフ、エルフから主人公を選んで、「技術」「運」「体力」の3つのパラメータに数値を割り振ってゲームスタート。「盗賊都市」との異名を持つポート・ブラックサンドへ向かい、魔法使いのニコデマスを探します……。

ダンジョン内でさまざまな選択肢や罠が待ち受けるのはお約束。罠の回避や戦闘のダメージはサイコロで決まり、レベルアップしてサイコロを成長させる要素もあります。先が読めず、物語世界に迷い込んでしまったかのような感覚は原作と同様。ただしアプリなのでズル技はできません(笑)。

『MazM: ジキル&ハイド』

iOS、Android/MazM/基本プレイ無料(アプリ内課金あり)

2本目は、世界の古典名作をゲームとして再構築し、アプリ化する韓国発のシリーズ。第1弾『オズの魔法使い』は翻訳されていませんが、第2弾『ジキル&ハイド』は7月に日本語版がリリースされました。レビューでの評判も上々です。

深夜のロンドンで屋台を破壊し、骨が折れるまで少女を踏みつけた奇怪な男ハイド。著名な医師ジキルの署名が入った小切手で被害者を黙らせたハイドの正体とは……?

ゲームはジキルの友人である弁護士アターソンを操作し、ジキルの遺言状により全財産を託されているハイドの正体を追っていきます。調査したいエピソードを選び、ロンドンの街を移動して「?」マークの出ている場所を調べ、通行人と会話してフラグを立てるシンプルなアドベンチャー。ときには金庫の暗証番号を推理したり、遺言状の空白部分にカーソルが来たらタップして解読したり、といったミニゲームも入ります。

アレンジされているとはいえ基本的には原作をなぞっていて、ダークな手書き風のトーンで描かれた19世紀ロンドンの風景も印象的。各キャラクターも魅力的に描かれています。

原作『ジキル博士とハイド氏』は、『宝島』でも知られる19世紀イギリスの小説家スティーブンソンの傑作。二重人格というモチーフもそうですし、サイコサスペンス的な構成も、今読んでもまったく古びていません。このアプリをきっかけに、原作に触れてみてはいかがでしょう。

【卯月鮎】

ゲーム雑誌・アニメ雑誌の編集を経て独立。ゲームの紹介やコラム、書評を中心にフリーで活動している。著作には『はじめてのファミコン~なつかしゲーム子ども実験室~』(マイクロマガジン社)がある。ウェブサイト「ディファレンス エンジン」

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