
デザイナーをしてる、かめの(
kamenon45)さん。月刊誌の誌面デザインと、広告デザインがメインの仕事です。
広告代理店や印刷所からの依頼が多いため、直接クライアントと顔を合わせることはほとんどありません。しかし、時には
困ったクライアントが来ることもあります。
かめのさんは、『クライアントに困らされた最近のエピソード』漫画化。「デザイナーとクライアントのやり取り」を、多くの人が理解しやすいように「美容師と客」の関係に置き換えて描きました。

ほかの職業に置き換えることで、より「客が無理な要求をしている」と分かりやすくなったエピソードをご覧ください。
フィーリングで最高の物を出せ!?
















抽象的な表現に終始し、具体的な説明を一切行わない西園寺さん。
「髪をピンク色にしたい」という要望1つ取っても、客と美容師の間にはイメージのズレがあります。希望通りの髪型にしたいなら、美容師のカウンセリングを受けるべきでしょう。
しかし、西園寺さんは「私の感性を美容師が理解すれば、説明なしで作れるはず」と思い込んでいました。
西園寺さんに対して、かめのさんが取った対応とは…。
上から目線の失礼な客に切り返す!
プロの対応
















西園寺さんは「ピンク色」「ショートボブ」というイメージしか、かめのさんに与えていませんでした。
力を発揮できない状態にしておきながら、かめのさんの技術力をけなした西園寺さん。美容師のマネをして増長している彼女に、かめのさんができることはないでしょう。
理想の形に近付けるためには、
客とプロが協力をすることが大切です。しかし、客の中には西園寺さんのように、協力の必要性を分かっていない人がいるのです。
傷付けられたかめのさん。泣いていると、なんと西園寺さんが戻ってきました!
戻ってきた理由
自分も仕事先で同じことをされたら?


飲食店を経営している西園寺さん。美容院を飛び出した後、「フィーリングで客の欲しいものを出せ」という注文を飲食店でやられたらどういう感じになるのかを想像してみたようです。
その結果、西園寺さんは「
自分がどれほどありえない注文をしたのか」が理解できました。





実際にあったのは、「
カウンセリングは受けないけれどフィーリングでいい広告を作って」という依頼。
「何の用語だろう」「こんな会話していたかな」と疑問に思われるような文章が、イラストのところどころに登場していました。
モリサワ??
フォントなんか使わせない。
そのPCに入ってるもの使いなよ。
クール系が好みなら
現状のはあまりにもカラフルなので
色数を抑えてみたら
どうかなと思います
これらは、かめのさんとクライアントの「本当のやり取り」に近いこと。デザイン業界にいる人でなければ意味が分からないため、イラストのメインではなく脇の目立たないところに書かれています。
かめのさんが経験したように、クリエイティブ業界には曖昧な注文をして何度も作り直しをさせるクライアントが多いといいます。しかし、ほかの業界にも「フィーリングで感じ取って」と無理難題を突き付けるクライアントはいることでしょう。
そういう人たちは、プロに任せることで理想通りのものを作ってもらえた経験があるのかもしれません。ですが、プロに何かを作ってもらうためには、思い描いている完成形を共有することが基本なのではないでしょうか。
「もし自分が同じような注文を受けたらどうか」「この伝えかたで、理想通りのものが作れそうか」と相手の立場になって考え、しっかりとプロに協力できる客になりたいものです。
かめのさんは、このほかにもイラストを多数Instagramに投稿しています。気になった人は、ぜひご覧ください。
Instagram:かめの(
kamenon45)
[文・構成/grape編集部]